斎藤純

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(さいとう じゅん、1957年1月5日 -)は、日本作家小説家。戸籍上は齋藤純であり、斎藤純はペンネームである。

人物[編集]

岩手県盛岡市出身。岩手県立盛岡第四高等学校立正大学文学部哲学科卒業。コピーライターを経て1985年エフエム岩手に入社。FMディレクターの仕事の傍ら、1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』で作家デビューを果たし、1991年に小説家として独立。1994年、短編『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門受賞。2000年、フジテレビ系列にて放送の連続ドラマ『モナリザの微笑』(江口洋介主演)の企画コンセプトを元に、同名の競作小説を手がける(新潮社刊)。2001年に、それまで13年住んだ神奈川県川崎市から、生まれ故郷の盛岡市に移住し、現在も在住。郷里の文化発信事業に関わるようになる。2003年には盛岡市長選挙に立候補し、落選したものの一定の支持を受け健闘する。

音楽、絵画に造詣が深く、2009年に岩手町立石神の丘美術館芸術監督に就任している。

2022年11月、郷里の文化振興への貢献が評価されて「いわて暮らしの文化特別知事表彰」を受ける。

ホンダCB1100EXを駆るツーリングライダーで(以前はヤマハSR400カワサキW650、BMW・R1150Rに乗っていた)、ビアンキボルペ・トレック300、ジャイアントOCRコンポジット1でのサイクリングも趣味としている。しばしば自転車やオートバイでツーリングに出かけるが、立ち寄る店、施設の臨時休業に見舞われることが多く、本人はそれを「ガァーン」と表現し、アルバム化している。

作品リスト[編集]

小説[編集]

  • 『辛口のカクテルを』(熊谷印刷出版部、1984 後 出版芸術社、1995) - 短編集
  • 『テニス、そして殺人者のタンゴ』(講談社、1988 のち講談社文庫)
  • 『ダークネス、ダークネス』(講談社、1989 のち講談社文庫 1993 ※『海へ、そして土曜日』に改題、大幅に加筆改稿)
  • 『黒のコサージュ』(角川書店、1991) - 短編集
  • 『レボリューション』(角川書店、1993)
  • 『二人の夏』(実業之日本社、1993) - 短編集
  • 『百万ドルの幻聴』(新潮社、1993 のち文庫)
  • 『ル・ジタン』(双葉社、1994 のち文庫)- 短編集
  • 『恋太郎、危機一発』(スコラノベルス、1994)
  • 『葬列の朝』(講談社、1995 のち講談社文庫)
  • 『暁のキックスタート』(廣済堂出版、1996)
  • 『黄金の女たち』(実業之日本社、1996)
  • 『夜の森番たち』(双葉社、1997)
  • 『雨の日の来訪者』(集英社、1997)
  • 『ダガー~虚幻の刃』(実業之日本社、1997) - 連作短編集
  • 『凍樹』(講談社、1998)
  • 『七番目の方角』(日本放送出版協会、1999)- 短編集
  • 『モナリザの微笑』(新潮社、2000 のち光文社文庫)
  • 『森からの使者』(徳間書店、2001)
  • 『沈みゆく調べ』(徳間書店、2004)
  • 『銀輪の覇者』(早川書房、2004 のち上下巻に分冊、ハヤカワ文庫)
  • 『龍の荒野』(小学館、2004)
  • 『銀輪に花束を』(小学館、2010)
  • 『ブルースの聞こえる夜』(アドレナライズ、2020)-オリジナル短編集(電子書籍)
  • 『イーストリバーを渡った女』(アドレナライズ、2020)-オリジナル短編集(電子書籍)
  • 『水曜の朝、午前3時』(アドレナライズ、2020)-オリジナル短編集(電子書籍)

ノンフィクション[編集]

  • 『オートバイ・ライフ』 (文藝春秋、1999)
  • 『ツーリング・ライフ 自由に、そして孤独に』(春秋社、2001)
  • 『音楽のある休日』(河出書房新社、2002)
  • 『オートバイの旅は、いつもすこし寂しい。』(徳間書店、2004)
  • 『ペダリスト宣言!』(日本放送出版協会、2007)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]