応供

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応供(おうぐ、: arahant アラハント, : arhat アルハット, अर्हत् , 音写 : 阿羅漢(あらかん))とは、仏教を信仰し修行する比丘の中でも、供養を受けるにふさわしい者という意味。釈迦在世時代のインドでは、宗教的に最高の境地に達した聖者をこのように呼んだ。如来の別号である十号の一つにあげられており、そのものを指す呼び名である。

上座部仏教などの部派仏教でも、仏である釈迦の教法によって解脱した聖者・声聞(しょうもん)の最高位と位置づけられている。一方、成仏(仏陀に成る)を標榜する大乗仏教では、「小乗仏教(部派仏教への蔑称)を実践しても阿羅漢止まりである」として軽んじる傾向が強い。

四向四果
(解脱の10ステップ, パーリ経蔵[1]による)

到達した境地(果位) 解放された 苦が終わるまでの輪廻

預流

1. 有身見 (我が恒久であるという信条)
2. (教えに対しての疑い)
3. 戒禁取(誤った戒律・禁制への執着)

下分結

最大7回、欲界と天界を輪廻する

一来

一度だけ人として輪廻する

不還

4. への執着(欲愛
5. 憤怒瞋恚, パティガ)

欲界及び天界には再び還らない

阿羅漢

6. 色貪
7. 無色貪
8. , うぬぼれ
9. 掉挙
10. 無明

上分結

三界には戻らず輪廻から解放

脚注[編集]

  1. ^ 中部22 蛇喩経など

関連項目[編集]