小池高史

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小池 高史(こいけ たかし, 1983年 [1] - )は、日本社会学研究者九州産業大学地域共創学部地域づくり学科准教授[2]。これまでに日本大学文理学部(社会学科)助手、人間総合科学大学保健医療学部非常勤講師、九州産業大学国際文化学部日本文化学科講師などを経た。専門は、老年社会学・福祉社会学など。静岡県出身[1]、2012年9月横浜国立大学大学院環境情報学府博士課程後期修了[3]。2015年、日本老年社会科学会奨励賞・論文賞・優秀演題賞を受賞[4]

横浜国立大学教育人間科学部国際共生社会課程在学中に、『現代のエスプリNo.460「モラトリアム青年肯定論」』に掲載された巻頭座談会に参加するなど、教育社会学も専門としていた。

また、横浜国立大学教授の渡部真と共著で上梓した『ユースカルチャーの社会学』では、文学作品と社会調査を横断的に分析の俎上にあげて、現代青少年の置かれた状況を、自らの経験をふまえながら、渡部真との軽妙な掛け合いによりまとめている。なお、本書では、映画のなかで描かれたユースカルチャーについてコラムを執筆しており、若者文化にも造詣が深いことがうかがえる。

さらに、質的、量的な調査を通じて「認知症」などの高齢者に焦点をあてた分析を行い、その社会的構成のありよう等まで研究領域を拡大している[3]。近年では、自身も団地に居住しながら、団地居住高齢者と社会的孤立の関連性について研究を行っている[4]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『「団地族」のいま』(書肆クラルテ, 2017年)

共著[編集]

  • 渡部真)『ユースカルチャーの社会学』(書肆クラルテ, 2011年)
  • (渡部真)『青空文庫で社会学「孤独な心」をめぐる15章』(書肆クラルテ, 2014年)
  • (藤原佳典)『何歳まで働くべきか?』(社会保険出版社,2016年)
  • (大塚友美)ほか『人類の歩み』(文眞堂,2017年)
  • (千 相哲)ほか『九州地域学』(晃洋書房,2019年)
  • (山田雄三)ほか『ニュータウンのあの頃とこれから 日の里団地1971-2021』(弦書房,2022年)

脚注[編集]

  1. ^ a b 『ユースカルチャーの社会学』書肆クラルテ p229
  2. ^ 「九州産業大学地域共創学部地域づくり学科教員紹介
  3. ^ a b 小池高史「「認知症」へのカテゴリー化のエスノメソドロジー : 介護職者の話しかけ方と質問の分析から」横浜国立大学 博士(学術), 甲第1503号、2012年、NAID 500000570583 
  4. ^ a b 日本大学文理学部「お知らせ」

外部リンク[編集]