宮本隆司

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

宮本 隆司(みやもと りゅうじ、1947年4月24日[1] - )は日本の写真家東京都世田谷区生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。

略歴[編集]

建築雑誌『都市住宅』の臨時編集部員を経て『住宅建築』創刊時の編集部員となり、その後写真家として独立。

1986年、都市の変容、崩壊の光景を独自の視線で撮影した個展『建築の黙示録』(ヒルサイドギャラリー)を開催。1988年、香港の高層スラムを撮影した個展(INAXギャラリー)作品集『九龍城砦』で高い評価を受ける。1989年、第14回木村伊兵衛写真賞を受賞。

1995年阪神・淡路大震災直後の神戸を撮影。1996年、第6回ヴェネツィア・ビエンナーレ建築展、コミッショナー・磯崎新、建築家・石山修武、宮本佳明と日本パヴィリオンに共同展示して金獅子賞を受賞。

1990年代以降、廃墟(もしくは廃墟のようになった都市風景)撮影のキャリアを深化させていく一方で、建築物の建設過程も題材とするようになった。また、ホームレスのダンボール製の小屋を撮影した「ダンボールの家」や、全体をピンホールカメラに改造した移動可能な小屋で各地を撮影した「ピンホールの家」の実験的なプロジェクトを行うなど、近年においてもなお活動の幅を広げつつある。

2004年、個展『宮本隆司写真展‐壊れゆくもの・生まれいずるもの』(世田谷美術館)開催。

2005年、第55回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2012年紫綬褒章受章[2]

2014年、『徳之島アートプロジェクト2014』(鹿児島県・徳之島)を企画、運営し、ディレクター、作家として参加した。2019年、個展『宮本隆司 いまだ見えざるところ』(東京都写真美術館)を開催。

主な著作・写真集[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.493
  2. ^ 役所広司さんに紫綬=漫画家の萩尾さんも―春の褒章”. 東京書籍 (2012年5月1日). 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月29日閲覧。

外部リンク[編集]