天野友二朗

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あまの ともじろう
天野 友二朗
生年月日 (1990-09-14) 1990年9月14日(33歳)
出生地 日本の旗 日本 東京都
国籍 日本
職業 映画監督・脚本家・広告クリエイター
主な作品

『THIS MAN』(24)

『わたしの魔境』(23)

『幸福な囚人』(19)
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天野 友二朗(あまの ともじろう、1990年9月14日 - )は、日本の映画監督・映像広告クリエイター。兵庫県出身。

経歴[編集]

  • 大学院在学中、医学系の基礎研究に従事し、分子生物学を学ぶ。その傍ら、自主製作映画からキャリアをスタート。初期作品では医療機関で勤務しながら休日で自主製作映画を手掛ける。
  • 現在は都内広告代理店のマーケティング事業部で映像広告製作と映画製作事業(監督・プロデュース)を手掛ける。
  • 初の自主製作映画『自由を手にするその日まで』では自己資金とクラウドファンディングにより、70万円という超低予算で製作。カナザワ映画祭2017で審査員特別賞受賞[1][2]アップリンク渋谷他劇場公開し、DVDリリース。続けて製作した低予算自主製作映画『脂肪の塊』もカナザワ映画祭2018入選。2019年4月にアップリンク渋谷他各地で劇場公開[3]
  • 2019年12月より、ABCライツビジネス(現ABCフロンティア)出資による初の商業映画『幸福な囚人』がシネマート新宿・心斎橋他全国公開[4]。翌年11月より、アルバトロスより全国TSUTAYA・GEO他DVDレンタルリリース。低予算ながらサラリーマンの葛藤と苦悩を描き、エッジの効いたバイオレンスとして公開。
  • 以降、大人気カップルYouTuberヴァンゆんチャンネルのショートドラマの現場等を経験。総合格闘家 矢地祐介やR1ぐらんぷり2009王者 中山功太らが出演する40分の中編YouTube映画『復讐代行人』を監督。
  • その後、医療業界から都内広告代理店へ転身。
  • 2023年、4年ぶりの新作映画となる『わたしの魔境』を公開。オウム真理教事件を元に、「もし今、オウム真理教に類似したカルトがあったら?」というテーマで、舞台を現代に起き変え、ごく普通のOLがカルトに洗脳され、犯罪に加担する様を描く。フィクションに加え、実際のオウム死刑囚 新實智光の妻への取材や、オウム後継団体への取材映像を交える。元NMB48一期生の近藤里奈の映画初主演作であり、津田寛治ら実力派俳優も出演している事で話題になる。製作中に発表した仮予告編は133万再生を突破。
  • 『わたしの魔境』は、題材的に商業作品として製作出来ないため、監督が広告代理店に勤める傍ら、約2年間を使って休日と業務後の時間を使って自主製作映画として撮影が行われた。
  • 2023年3月26日、読売テレビの人気番組『そこまで言って委員会NP』で、監督コメントと共に『わたしの魔境』が紹介される。主演の近藤里奈もTV出演し、天野作品としては地上波での初紹介となる。
  • 現在、『幸福な囚人』『わたしの魔境』の10倍規模の商業作品が2作品~待機中。
  • 2024年1月31日、世界的に有名な都市伝説でありネットミーム"this man"を実写映画化した『THIS MAN』が、新宿ピカデリー他全国公開される事が情報解禁された。

批評[編集]

  • 『幸福な囚人』:映画監督 佐藤佐吉コメント

「トリアー?リンチ?フィンチャー?いや、違う。こんなバイオレンス映画今まで見たことがない。パゾリーニ?ヘルツォーク?増村?いや、全然違う。確かなのは、監督が狂っているということだけだ。」

『わたしの魔境』は率直に言って、時間を無駄にしない。 (中略) 物語の最後、主人公の華は、カルトから自分自身を開放する意味でハッピーエンドとして終わる。 しかし天野は、彼自身のストーリーを再度直視する事を躊躇せず、元オウムのメンバーたちに、これで終わったわけではないと言う。 教団に入信して行方不明になった者を探し続け、戻ってきてくれることを待ち続け、最後まで会えなかった家族もいる事に触れている。 (中略) 現在主流化している悲劇ポルノに対するアンチテーゼである

  • 『わたしの魔境』:映画監督 清水崇コメント

人は、自分を騙し信じ込んでまで、他者や世の中を騙し、陥れる。 死や殺意までも正当化出来てしまう。それ程に強く脆く……哀しい。
ラストシーン……天野監督の“それでも人を、自分を信じたい”と、優しく切ない想いが感じられた。嘘でも信じ合いたいもんな…… それは、タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のラストに感じられた思いに似ていた。
過去に繰り返された惨事や悲劇を二度と繰り返さない為にも、この時期を生きず、知らなかった世代に観てほしい。
そして、それは自分や自分の愛する人と世でもある事を胸に刻んで欲しい……

フィルモグラフィー・映画祭受賞歴[編集]

『THIS MAN』2024 公式サイト

  • 2024年初夏 新宿ピカデリー他全国公開

『わたしの魔境』2023 公式サイト

『幸福な囚人』2019 公式サイト

脚注[編集]

  1. ^ 南野こずえ (2018年3月18日). “鬼才と呼ばずにはいられない。映画監督・天野友二朗 | シネマカラーズ”. シネマカラーズ. 2020年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月6日閲覧。
  2. ^ 「期待の新人監督」受賞結果発表! | カナザワ映画祭2017”. 一般社団法人映画の会 (2017年7月15日). 2020年8月6日閲覧。
  3. ^ 精神科医も注目の衝撃作 天野友二朗監督『脂肪の塊』4月~5月、劇場公開決定! – CINEMATOPICS”. CINEMATOPICS (2019年2月20日). 2021年8月6日閲覧。
  4. ^ 天野友二朗「幸福な囚人」が明日から公開、「愛のむきだし」のプロデューサーが絶賛(動画あり / コメントあり / 写真23枚) - 映画ナタリー”. 映画ナタリー (2019年12月5日). 2021年8月6日閲覧。

外部リンク[編集]