大庭忠男

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大庭 忠男(おおば ただお、1916年6月24日[1] -2012年12月26日[2] )は、日本の翻訳家

経歴[編集]

佐賀県三養基郡北茂安町(現みやき町)生まれ[1]日本大学高等師範部英語科卒業。極東国際軍事裁判国際検察部翻訳顧問、米国映画字幕翻訳、米国ニュース日本語版監修、英米推理小説翻訳などを行う。エラリー・クイーンシドニィ・シェルダンコリン・デクスターなどを多く翻訳。1999年唯一の著書で、ポツダム宣言受諾後も戦争が続いた件について記した。

著書[編集]

  • 『戦後、戦死者五万人のなぞをとく 1945.8.15』(本の泉社) 1999

翻訳[編集]

  • 『殺人百科』(コリン・ウイルソン, P・ピットマン、弥生書房) 1963
  • 『ビッグ・ドリンク コカ・コーラ式商法』(E・J・カーン・ジュニア、至誠堂新書) 1965
  • 『白尾ウサギは死んだ』(ジョン・ボール、早川書房) 1967、のち文庫
  • 『アンバー・ナイン』(ジョン・ガードナー、早川書房、世界ミステリシリーズ)1967
  • 絞殺 ボストンを襲った狂気』(ジェロルド・フランク、早川書房) 1968、のち文庫
  • 『夜の戦いの旅』(ウインストン・グレアム、早川書房、世界ミステリシリーズ)1968
  • 『憲兵トロットの汚名』(ディヴィッド・イーリィ、早川書房) 1968、のち文庫
  • 『マフィアの誕生 掟と復讐』(ノーマン・ルイス、早川書房、ハヤカワ・ノンフィクション)1972
  • 『蝋のりんご 刑事くずれ』(タッカー・コウ、早川書房、世界ミステリシリーズ)1973
  • 『妖術師の島』(A・H・Z・カー、早川書房、世界ミステリシリーズ)1973
  • 『盃のなかのトカゲ』(ピーター・ディキンスン、早川書房) 1975
  • 『暗号指令タンゴ』(アダム・ホール、早川書房) 1976、のち文庫
  • 『処刑のデッドライン』(クラーク・ハワード、早川書房) 1980
  • 『TVショウ・ハイジャック』(R・トンプスン, T・デイリィ、創元推理文庫) 1981
  • 『ホッグズ・バックの怪事件』(フリーマン・W・クロフツ、創元推理文庫) 1983
  • 『眠れるスフィンクス』(ジョン・ディクスン・カー、ハヤカワ文庫) 1983
  • 『ワイアットの復讐』(デイヴィッド・ゲシン、早川書房) 1984
  • 『サウサンプトンの殺人』(F・W・クロフツ、創元推理文庫) 1984
  • 『神々がほほえむ夜』(エリック・ライト、ハヤカワ文庫) 1985
  • 『煙が知っている』(エリック・ライト、ハヤカワ文庫) 1986
  • 『エンジェル家の殺人』(ロジャー・スカーレット、創元推理文庫) 1987
  • 『スターヴェルの悲劇』(F・W・クロフツ、創元推理文庫) 1987
  • 『夜の国の逃亡者』(ブライアン・ムーア、ハヤカワ文庫) 1989
  • 『吠える男』(エドワード・マーストン、早川書房) 1997

エラリイ・クイーン[編集]

  • 『恐怖の研究』(エラリイ・クイーン、早川書房) 1967、のち文庫
  • 『帝王死す』(エラリイ・クイーン、ハヤカワ文庫) 1977
  • 九尾の猫』(エラリイ・クイーン、ハヤカワ文庫) 1978
  • アメリカ銃の秘密』(エラリイ・クイーン、ハヤカワ文庫) 1989
  • スペイン岬の秘密』(エラリイ・クイーン、ハヤカワ文庫) 2002
  • 日本庭園の秘密』(エラリイ・クイーン、ハヤカワ文庫) 2003
  • 『ハートの4』(エラリイ・クイーン、 ハヤカワ文庫) 2004

シドニイ・シェルドン[編集]

  • 裸の顔』(シドニイ・シェルドン、早川書房) 1972、のち文庫
  • 真夜中の向う側』(シドニイ・シェルドン、早川書房) 1977、のち文庫
  • 『華麗なる血統』(シドニイ・シェルドン、早川書房) 1979、のち文庫
  • 『天使の怒り』(シドニイ・シェルドン、早川書房) 1982、のち文庫

コリン・デクスター[編集]

  • 『ウッドストック行最終バス』(コリン・デクスター、早川書房) 1976、のち文庫
  • 『キドリントンから消えた娘』(コリン・デクスター、早川書房) 1977、のち文庫
  • 『ニコラス・クインの静かな世界』(コリン・デクスター、早川書房) 1979、のち文庫
  • 『死者たちの礼拝』(コリン・デクスター、早川書房) 1980、のち文庫
  • 『ジェリコ街の女』(コリン・デクスター、早川書房) 1982、のち文庫
  • 『謎まで三マイル』(コリン・デクスター、早川書房) 1985、のち文庫
  • 『別館三号室の男』(コリン・デクスター、早川書房) 1987、のち文庫
  • 『オックスフォード運河の殺人』(コリン・デクスター、早川書房) 1991、のち文庫
  • 『消えた装身具』(コリン・デクスター、早川書房) 1992、のち文庫
  • 『森を抜ける道』(コリン・デクスター、早川書房) 1993、のち文庫
  • 『モース警部、最大の事件』(コリン・デクスター、共訳、早川書房) 1995、のち文庫
  • 『カインの娘たち』(コリン・デクスター、早川書房) 1995、のち文庫
  • 『死はわが隣人』(コリン・デクスター、早川書房) 1998、のち文庫
  • 『悔恨の日』(コリン・デクスター、早川書房) 2000、のち文庫

トニイ・ヒラーマン[編集]

  • 『魔力』(トニイ・ヒラーマン、ハヤカワ文庫) 1990
  • 『時を盗む者』(トニイ・ヒラーマン、ハヤカワ文庫) 1990
  • 『黒い風』(トニイ・ヒラーマン、ハヤカワ文庫) 1991
  • 『話す神』(トニイ・ヒラーマン、ハヤカワ文庫) 1992
  • 『コヨーテは待つ』(トニイ・ヒラーマン、ハヤカワ文庫) 1993
  • 『聖なる道化師』(トニイ・ヒラーマン、ハヤカワ文庫) 1994

脚注[編集]

  1. ^ a b 日外アソシエーツ 1985, 116頁.
  2. ^ 『文藝家協会ニュース』(、2013年1月

参考文献[編集]

  • 日外アソシエーツ 編『現代翻訳者事典』日外アソシエーツ、) 1985。ISBN 4816905294