反語

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反語(はんご)は、修辞法の1つ。大きく分けて、2つの意味を持つ。

  1. 話者の意図していることをわざと疑問文で述べる。断定を強調する効果がある。英語の「rhetorical question」を直訳して「修辞的疑問文」と言われることもある。
    文の肯否が逆になる場合
    • 誰がそんなことをするのか? (誰もしない)
    • それが何になろうか? (何もならない)
    • どこにこれを持っている人がいるか? (ここにしかない)
    • なぜこれがここにあるのか? (ここにあるはずがない)
    • 読んでいないのはどの本か? (全部読んでいる)
    • いつまでそんなことをするのか?(終わらせる時はとっくに過ぎている)
    • どうすればいいのか?(何もできない、思いつかない)
    文の肯否が逆にならない場合
    • どれほど多いことか? (非常に多い)
    • 誰がしたのか? (もちろんあいつだ)
    • なぜ人を助けるのか? (当然のことだ)
    • 誰に口きいてんだ?(俺しかいないだろ)
  2. あえて、本当に表したいこととは反対のことを述べる。揶揄、皮肉、嫌みを目的として用いられることが多い。話者(書き手)がこの意味での反語を意図しているのか、それとも真意で言っているのかは文脈による。この意味での反語はイロニーもしくはアイロニーの訳語とされる。
    • あなたは頭がよろしいのですね(あなたはバカだ)
    • おもしろいですね(つまらない)
    • 今更全然怒ってません(今でも怒ってます)
    • 立派な格好をしてる(みすぼらしい)
    • ずいぶん早く終わるんですね(ずいぶん時間がかかる)

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