代官山駅

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代官山駅
正面口(2022年8月7日)
だいかんやま
Daikan-yama
TY01 渋谷 (1.5 km)
(0.7 km) 中目黒 TY03
地図
所在地 東京都渋谷区代官山町19-4
北緯35度38分53.2秒 東経139度42分11.4秒 / 北緯35.648111度 東経139.703167度 / 35.648111; 139.703167 (代官山駅)座標: 北緯35度38分53.2秒 東経139度42分11.4秒 / 北緯35.648111度 東経139.703167度 / 35.648111; 139.703167 (代官山駅)
駅番号 TY02
所属事業者 東急電鉄
所属路線 東横線
キロ程 1.5 km(渋谷起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
[東急 1]26,201人/日
-2022年-
開業年月日 1927年昭和2年)8月28日
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代官山駅(だいかんやまえき)は、東京都渋谷区代官山町にある、東急電鉄東横線である。駅番号TY02

歴史[編集]

駅名の由来[編集]

駅設置当時、東京府豊多摩郡渋谷町大字下渋谷字代官山に立地していたことから、地名を採ったもの。

駅構造[編集]

相対式ホーム2面2線、橋上駅舎を持つ地上駅であるが、急斜面にあるため、中目黒方の一部はトンネル内にある。

かつてはホームがトンネル(渋谷隧道)と踏切に挟まれた位置にあり、ホーム有効長が短く延伸が困難であり、大形20 m車(8000系など)で5両編成分[2]、18 m車(初代7000系など)でも6両編成分しかなかった。1974年(昭和49年)春からの大形20 m車6両編成の運転開始[2]1982年(昭和57年)4月1日からの18 m車8両編成の各駅停車運転開始[9](従来は日比谷線直通の各駅停車(東横線内は中目黒 - 日吉間で運転)のみ18 m車8両編成の各駅停車を運転)に伴い、大形20 m車6・7両編成や18 m車8両編成の列車は中目黒寄り1 - 2両のドアを締切(ドアカット)としていた[1][9]

前述の通り、1986年(昭和61年)4月1日から各駅停車へ大形20 m車8両編成(それまで7両編成)の投入に伴い、本駅は渋谷方へ約300 m移動した位置に仮設駅を設置し、全面的な改良工事に着手した[3]。3年後の1989年平成元年)3月23日、ホーム延伸に支障していた渋谷2号踏切を廃止、20 m車8両編成に対応したホーム延伸など改良工事が完成し、当駅は従来の位置に戻された[4][1]

2013年(平成25年)3月16日の東京メトロ副都心線との相互直通運転に対応するため、渋谷駅から当駅まで地下化工事が行われた。地下化に伴い当駅中程から渋谷方にかけて緩やかな下り勾配となった[注釈 1]。このとき、渋谷1号踏切も廃止された。その後、地上の線路跡地では再開発も行われた。

なおこの工事は、市街地であり仮線路の用地確保も困難だったため、すでに目黒駅等の地下化工事で実績を積んでいる仮線を必要としない線路直下地下工法(STRUM工法)で行われた[10][11][12]。この様子はNHKの『ドキュメント72時間』「さよなら渋谷・カマボコ駅舎」(2013年4月12日放送)でも取り上げられた[13][14]。また、この工事完了後、ホームドアおよび優等列車対応通路の設置に伴う工事を実施。停車位置を中目黒寄りに2メートル移動した他、渋谷寄りにホームを2両分延長している(通常は柵で閉鎖)。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 TY 東横線 下り 横浜元町・中華街新横浜二俣川方面[15]
2 上り 渋谷池袋川越市所沢方面[16]
  • 当駅には東急新横浜線相鉄線に乗り入れる列車は停車しないため、新横浜・二俣川方面へは途中駅での乗り換えが必要となる。

切替工事の様子[編集]

利用状況[編集]

2022年度の1日平均乗降人員26,201人である[東急 1]

近年の1日平均乗降乗車人員の推移は下記の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[17]
年度 1日平均
乗降人員[18]
1日平均
乗車人員[19]
出典
1990年(平成02年) 6,690 [* 1]
1991年(平成03年) 7,380 [* 2]
1992年(平成04年) 7,748 [* 3]
1993年(平成05年) 8,197 [* 4]
1994年(平成06年) 8,710 [* 5]
1995年(平成07年) 8,932 [* 6]
1996年(平成08年) 9,192 [* 7]
1997年(平成09年) 9,614 [* 8]
1998年(平成10年) 10,241 [* 9]
1999年(平成11年) 10,937 [* 10]
2000年(平成12年) 12,258 [* 11]
2001年(平成13年) 13,548 [* 12]
2002年(平成14年) [20]28,311 12,940 [* 13]
2003年(平成15年) [20]26,744 12,251 [* 14]
2004年(平成16年) 24,562 11,570 [* 15]
2005年(平成17年) 24,168 11,558 [* 16]
2006年(平成18年) 24,154 11,553 [* 17]
2007年(平成19年) 24,676 11,713 [* 18]
2008年(平成20年) 24,797 11,756 [* 19]
2009年(平成21年) 24,259 11,526 [* 20]
2010年(平成22年) 23,596 11,210 [* 21]
2011年(平成23年) 24,903 11,868 [* 22]
2012年(平成24年) 28,693 13,642 [* 23]
2013年(平成25年) 29,483 14,145 [* 24]
2014年(平成26年) 30,171 14,491 [* 25]
2015年(平成27年) 32,420 15,563 [* 26]
2016年(平成28年) 32,078 15,400 [* 27]
2017年(平成29年) 32,148 15,466 [* 28]
2018年(平成30年) 31,899 15,351 [* 29]
2019年(令和元年) 31,241 14,986 [* 30]
2020年(令和02年) [東急 2]20,403
2021年(令和03年) [東急 3]23,168
2022年(令和04年) [東急 1]26,201

駅周辺[編集]

代官山は1990年代より東京において青山原宿と並ぶお洒落なファッションの街として広く知られるようになった。ブティックなどのファッション関連専門店と店舗デザイナーによるカフェレストランに代表される飲食店が多く集まっている。駅正面口に行くには鑓ヶ崎交差点と代官山交番前交差点の間にある脇道を進入する必要があり(案内板はない)、そこから明治通りにつながる道路にある代官山駅入口交差点からでは北口にしか行くことができない。

バス路線[編集]

代官山駅
代官山駅入口

隣の駅[編集]

東急電鉄
TY 東横線
特急・通勤特急・急行
通過
各駅停車
渋谷駅 (TY01) - 代官山駅 (TY02) - 中目黒駅 (TY03)
  • 1946年までは、渋谷駅との間に並木橋駅が存在した。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ もっとも、トンネルに入った直後、急勾配となる。

出典[編集]

  1. ^ a b c 宮田道一『東急の駅 今昔・昭和の面影』JTBパブリッシング、2008年9月1日、41頁。ISBN 9784533071669 
  2. ^ a b c 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』アーカイブスセレクション40「東京急行電鉄1970」p.68。
  3. ^ a b c 編集部「TOPIC PHOTOS」『鉄道ピクトリアル』第36巻第7号(通巻第466号)、電気車研究会、1986年7月1日、91頁、ISSN 0040-4047 
  4. ^ a b c 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』1989年7月号「トピック・フォト」p.83。
  5. ^ a b 鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』1990年2月号「読者短信」p.110。
  6. ^ PASMOは3月18日(日)サービスを開始します ー鉄道23事業者、バス31事業者が導入し、順次拡大してまいりますー』(PDF)(プレスリリース)PASMO協議会/パスモ、2006年12月21日。 オリジナルの2020年5月1日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200501075147/https://www.tokyu.co.jp/file/061221_1.pdf2020年5月12日閲覧 
  7. ^ 東京メトロ副都心線との相互直通運転開始に伴い3月16日(土)に東横線のダイヤを改正します』(PDF)(プレスリリース)東京急行電鉄、2013年1月22日。 オリジナルの2014年2月20日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140220185913/http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/130122.pdf2020年7月14日閲覧 
  8. ^ a b 3月15日(金)終電後に渋谷〜代官山間地下化切替工事を実施するため、東横線渋谷行き上り最終列車の一部区間を運休します』(PDF)(プレスリリース)東京急行電鉄、2013年2月14日。 オリジナルの2020年5月1日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200501102701/https://www.tokyu.co.jp/file/130214-2.pdf2020年5月1日閲覧 
  9. ^ a b 交友社『鉄道ファン』1982年7月号「東急ニュース '82-4」pp.108 - 113。
  10. ^ 東急建設 STRUM工法の技術紹介(インターネットアーカイブ)。
  11. ^ STRUM工法 - 日本ファブテック(インターネットアーカイブ)。
  12. ^ 高田久夫, 鈴木隆文, 丸山明紀「<鉄道構造物>線路直下地下切替工法(STRUM)による鉄道営業線の地下化工事(東急東横線渋谷駅~代官山駅)」『コンクリート工学』第54巻第1号、日本コンクリート工学会、2016年、47-52頁、doi:10.3151/coj.54.1_47ISSN 0387-1061NAID 130005188679 
  13. ^ ドキュメント72時間 「さよなら渋谷・カマボコ駅舎」 - NHKクロニクル
  14. ^ 選「さよなら渋谷・カマボコ駅舎」 初回放送日: 2013年4月12日 - NHK ドキュメント72時間
  15. ^ 東横線標準時刻表 代官山駅 横浜 元町・中華街 新横浜方面”. 東急電鉄. 2023年3月18日閲覧。
  16. ^ 東横線標準時刻表 代官山駅 渋谷方面”. 東急電鉄. 2023年3月18日閲覧。
  17. ^ 渋谷区勢概要 - 渋谷区
  18. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  19. ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
  20. ^ a b 村上潤(東京急行電鉄鉄道事業本部運転車両部運転課)「輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』第54巻第7号(通巻749号)、電気車研究会、2004年7月10日、28頁、ISSN 0040-4047 
東京都統計年鑑
東急電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 東急電鉄株式会社. “2022年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月17日閲覧。
  2. ^ 東急電鉄株式会社. “2020年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月17日閲覧。
  3. ^ 東急電鉄株式会社. “2021年度乗降人員 |東急電鉄”. 2023年6月17日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]