ライコス

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LYCOSライコス)は、アメリカ合衆国を中心に多くので展開されているポータルサイトである。

名称は、lycosia(コモリグモ)に由来。ウェブ(クモの巣)からの連想で命名された。マスコットキャラクターは黒のラブラドール・レトリーバーの「ライコス犬」。

アメリカ合衆国[編集]

Lycos Inc.
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
02451
100 5th Ave, Waltham, MA
設立 1994年
業種 情報・通信業
事業内容 ウェブホスティングブラウザゲームフリーメール検索エンジン
代表者 Jungwook Lim(最高経営責任者
主要株主 Ybrant Digital(100%出資)
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カーネギーメロン大学のマイケル ローレン モールディンによって開発された検索エンジンを商業化するため、1994年にLycos Inc.を設立。 世界展開を行い、最盛期の1999年には40か国以上に達した。2000年5月にスペインTelefónica,S.A.の傘下のTerra Networksに売却されてTerra Lycosとなり[1]、2004年10月に韓国Daum Communications Corp. の傘下となりLycos, Inc.として分離され、2010年8月にインドのYbrant Digitalに売却された。

日本[編集]

日本では、同一の商号の日本法人が2度設立され、日本においてLYCOSのサービスを行っていた。

ライコスブランドは2003年に楽天グループのインフォシーク(Infoseek)に統合されて実質的に消滅した後、新規の日本法人が立ち上げられ新生ライコスとして2007年3月よりサービスを提供してきたが、2年足らずで閉鎖し社名変更・業態転換された。そして2009年12月よりアメリカのLycos Inc.によって、検索サービスのみが再開された。

ライコスジャパン株式会社(初代)[編集]

ライコスジャパン株式会社
Lycos Japan Inc.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
107-0061
東京都港区北青山三丁目3-5
本店所在地 153-0043
東京都目黒区東山一丁目4番4号
設立 1998年4月14日
業種 情報・通信業
事業内容 インターネット情報提供サービス
代表者 森学(代表取締役
資本金 74億638万5,000円
(2002年12月31日時点)
発行済株式総数 13.5万株(2002年12月現在)
売上高 10億1,894万1,000円
(2002年12月期)
営業利益 14億7,092万1,000円
(2002年12月期)
純利益 △23億3,618万円
(2002年12月期)
純資産 4億3,616万5,000円
(2002年12月31日時点)
総資産 7億9,936万4,000円
(2002年12月31日時点)
従業員数 87人(2002年11月時点)
決算期 12月末日
主要株主 Lycos Inc. 46.8%
住友商事 44.3%
角川書店 3.9%
住商情報システム 2.5%
インターネットイニシアティブ 2.5%
(2002年12月時点)
特記事項:2002年12月19日楽天の子会社となり、2003年9月1日に同社に吸収合併。
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住友商事・アメリカのLycos Inc.・IIJの出資により1998年4月14日に設立され[2]、1999年10月よりポータルサイトを運営していた[3]。大手ポータルサイトの一角を占めていたが、創業以来赤字が続き、2002年12月19日楽天子会社となり[4](2003年6月に初めて単月黒字となった[5])、2003年9月1日に同じく楽天の子会社であったインフォシークと共に楽天に吸収合併され[6]、消滅している。なお、同社が日本において行っていたLYCOSのサービスは、楽天のInfoseekに統合されている[7]

ITバブル末期の1999年から2000年にかけて浜崎あゆみをイメージキャラクター・イメージソングに起用し、スポットCMを放映していた。また、テレビアニメ作品の「BOYS BE…」「ラブひな」では、キャラクターがライコスのサービスをPRするCMも放映された。

ライコスジャパン株式会社(2代目)[編集]

ライコスジャパン株式会社
Lycos Japan Corp.
種類 株式会社
本社所在地 東京都千代田区神田小川町二丁目4番16号
設立 2004年8月2日
業種 情報・通信業
事業内容 インターネット・モバイル等を介した各種コンテンツサービスの企画、開発および運営
代表者 宋旻擇(代表取締役社長CEO
資本金 6億5400万円(2008年3月現在)
従業員数 16名(2008年3月現在)
主要株主 Daum Global Holdings(93.44%)
KDDI株式会社(6.56%)
(2008年3月現在)
特記事項:2007年3月20日に株式会社TAONより商号変更。
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東京通信ネットワーク株式会社(後に株式会社パワードコムに吸収合併)が運営していたCafestaの運営の引き継ぎを目的として、同社から新設分割の形で、株式会社パワードコム(後にKDDIに吸収合併)と韓国のダウム社の出資で、2004年8月2日に株式会社TAONとして設立。2007年3月20日にライコスジャパン株式会社に商号変更。 マルチメディアブログサービス「ライコスクリップ」・動画共有サービス「ライコスミックス」の二つのサービスをメインとして、2007年3月22日にライコスブランドでサービス開始[8]2008年4月1日、Cafesta事業を株式会社エイアンドティー(後のカフェスタ株式会社、現在は解散)に譲渡し、2008年11月29日サービス終了して撤退した[9]

その後lycos.co.jpのドメインはダウムジャパンが引き継いでいたが、2013年12月にドメイン名廃止。

株式会社LYCOM[編集]

株式会社LYCOM
種類 株式会社
本社所在地 東京都千代田区神田小川町二丁目2番地 サンブリヂ小川町6F
設立 2004年8月2日
業種 小売業
事業内容 ECサイト運営、輸入商品販売
代表者 朴炫奎(代表取締役
資本金 1億円(2013年3月現在)
従業員数 25人(2012年10月現在)
特記事項:2007年9月にライコスジャパン株式会社より商号変更。
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株式会社ダウムジャパンから2009年9月20日に株式会社LYCOM(ライコム)に商号変更、業態も輸入雑貨のインターネット販売に変更。[要出典] 2012年10月よりフラッシュマーケティング・ショッピングモール型で商品の販売を行うタイムセールショッピングサイト「googoo」を運営[10]していたが、2013年に[11]サービス終了。

脚注[編集]

  1. ^ スペインのTerra Networksが米Lycosを125億ドルで買収”. INTERNET Watch (2000年5月17日). 2012年9月5日閲覧。
  2. ^ 米大手検索サービス「Lycos」が日本進出 住友商事、IIJと合弁会社”. INTERNET Watch (1998年4月14日). 2012年9月5日閲覧。
  3. ^ ポータル市場に殴り込み!「Lycos Japan」が本格サービス開始”. INTERNET Watch (1998年10月5日). 2012年9月5日閲覧。
  4. ^ 楽天、ライコスジャパンを子会社化~筆頭株主に”. INTERNET Watch (2002年12月18日). 2012年9月5日閲覧。
  5. ^ japan.internet.com Webファイナンス 「ライコスジャパン、創業以来初の単月黒字
  6. ^ 楽天、インフォシークとライコスジャパンを吸収合併”. INTERNET Watch (2003年7月14日). 2012年9月5日閲覧。
  7. ^ インフォシーク、ライコスのサービスを9月に統合”. INTERNET Watch (2003年6月3日). 2012年9月5日閲覧。
  8. ^ 「Lycos」ブランドが動画投稿型ブログサービスとして復活”. INTERNET Watch (2007年3月22日). 2012年9月5日閲覧。
  9. ^ NAVER 뉴스홈 한국 SNS, 일본서 잇단 굴욕(韓国語)
  10. ^ (プレスリリース)期間限定タイムセールショッピングサイト 【googoo】誕生”. INTERNET Watch (2012年10月25日). 2012年10月25日閲覧。
  11. ^ facebook [1]・Twitter [2] の公式アカウントの投稿は、2013年6月が最後となっている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]