ミッケル・ケスラー

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ミッケル・ケスラー
基本情報
本名 ミッケル・ケスラー
通称 Viking Warrior(ヴァイキングの戦士)
階級 スーパーミドル級
身長 185cm
リーチ 185cm
国籍  デンマーク
誕生日 (1979-03-01) 1979年3月1日(45歳)
出身地 コペンハーゲン
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 49
勝ち 46
KO勝ち 35
敗け 3
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ミッケル・ケスラーMikkel Kessler1979年3月1日 - )は、デンマークの元プロボクサーコペンハーゲン出身。元WBAスーパー・WBC世界スーパーミドル級王者。

来歴[編集]

1998年3月20日、19歳の時にオーフスでプロデビュー。デビュー戦は1回KO勝ちだった。 その後、デンマーク国内での試合がほとんどであるが、全勝を続け、2002年11月29日にはディンガン・トベラIBA世界スーパーミドル級決定戦を行って勝利し王座を獲得した[1]2003年4月11日にはWBCインターナショナル・スーパーミドル級王座を獲得した。その後、同王座を3度防衛防衛した[1]

2004年11月12日、デンマーク・ブロンビーのブロンビー・ホールでWBA世界スーパーミドル級王者のマニー・シアカ(プエルトリコ)を7回終了TKOで破り、王座を獲得した[1]。その後、2005年6月8日に同級3位のアンソニー・ムンディンと対戦し、3-0(116-112、120-108、117-113)の判定勝ちを収め、初防衛に成功。2006年1月4日、同級7位で元WBC世界スーパーミドル級王者のエリック・ルーカスと対戦し、10回1分51秒TKO勝ちを収め、2度目の防衛に成功した[1]

2006年10月14日、デンマーク・コペンハーゲンのパルケン・スタディオンでWBC世界スーパーミドル級王者マルクス・バイエルドイツ)と王座統一戦を行い、3回2分58秒KO勝ちを収め王座統一に成功した[2]。試合後、ケスラーはWBAからスーパー王座(ユニファイド王座)の認定を受けWBA世界スーパーミドル級スーパー王者となった。

2007年3月24日、パルケン・スタディオンでWBA世界スーパーミドル級5位のリブラド・アンドラーデ(メキシコ)と対戦し、3-0(120-108、120-108、120-108)の判定勝ちを収めWBA王座は4度目、WBC王座は初防衛に成功した[3]

2007年11月3日、ウェールズミレニアム・スタジアムで、WBO世界スーパーミドル級王者ジョー・カルザゲと3団体統一を行い、ケスラーは随所で得意のワンツーやアッパーでカルザゲにクリーンヒットを浴びせたものの、旺盛な手数を誇るカルザゲのハイペースに巻き込まれ、12回0-3(112-116が2者、111-117)の判定負けで、WBA王座は5度目、WBC王座は2度目の防衛に失敗し王座から陥落した。

2008年6月21日、ブレンビー・ホールで行われたWBA世界スーパーミドル級レギュラー王座決定戦でWBA世界スーパーミドル級4位のディミトリ・サーティソン(ドイツ)と対戦し、12回KO勝ちで王座を獲得した[4]

2008年10月3日、ジョー・カルザゲがスーパー王座を返上したため、ケスラーはレギュラー王座から正規王座に認定された。

2008年10月25日、ドイツ・オルデンブルクにて指名戦でWBA世界スーパーミドル級1位のダニロ・ハウスラー(ドイツ)と対戦し、3回KO勝ちで初防衛に成功した[5]

2009年9月12日、ヘアニンのメッセセンター・ヘアニンでWBA世界スーパーミドル級1位グスミエル・ペルドモ(ベネズエラ)と対戦し、4回TKO勝ちで2度目の防衛に成功した。同年11月3日にスーパー王座に認定され、自身2度目のWBA世界スーパーミドル級スーパー王者になった[6]

2009年11月21日、Super Six World Boxing Classicに参加し、アメリカ・カリフォルニア州オークランドオラクル・アリーナアンドレ・ウォード(アメリカ)と対戦。10回にウォードのバッティングでケスラーが右目上をカットし、11回負傷判定負けで3度目の防衛に失敗し王座から陥落した[7]

2010年4月24日、メッセセンター・ヘアニンでWBC世界スーパーミドル級王者カール・フローチイギリス)と対戦し、3-0の判定勝ちで王座獲得に成功した[8]

2010年9月25日、Super Six World Boxing Classicでアラン・グリーン(アメリカ)と対戦予定であったが、ケスラーは目の負傷により試合をキャンセル。この眼疾のためSuper Six World Boxing Classicからも離脱した[9]。同日、WBCから名誉王座に認定された。

2011年6月4日、パルケン・スタディオンで行われたWBOヨーロピアンスーパーミドル級王座決定戦でメディ・ボウドラ(フランス)と対戦し、6回2分25秒TKO勝ちを収め、王座獲得に成功した。

2012年5月19日、パルケン・スタディオンで行われたWBC世界ライトヘビー級シルバー王座決定戦でSuper Six World Boxing Classicで対戦予定だったアラン・グリーン(アメリカ)と対戦し、4回17秒KO勝ちで王座獲得に成功した。

2012年12月8日、ヘアニンでWBA世界スーパーミドル級レギュラー王者ブライアン・マギー(イギリス)と対戦し、3回TKO勝ちを収め3度目のWBA王座返り咲きを果たした[10]。マギーは試合後ドーピング検査で覚せい剤の一種であるオキシロフリンとβメチルフェネチルアミンの陽性反応を示し6ヶ月の出場停止処分が下された[11]

2013年5月25日、ロンドンのO2アリーナIBF世界スーパーミドル級王者のカール・フローチと王座統一戦を行い、12回0-3(110-118、112-116、113-115)の判定負けを喫し王座統一に失敗、WBA王座の初防衛に失敗し王座から陥落した[12]

2015年1月31日、フローチ戦を最後に2年近く試合から遠ざかっていたケスラーはアンドレ・ウォードやカール・フローチとの再戦に意欲を見せていたが再戦交渉に失敗。練習するモチベーションを保てなくなったとして、現役引退を表明した[13][14]

2017年3月31日、現役復帰を表明した[15][16]

2018年2月11日、予定していた復帰戦をライム病にかかりキャンセルし、試合をすることないまま2度目の引退を表明した[17]

人物[編集]

北欧デンマーク出身であることからついた「Viking Warrior(ヴァイキングの戦士)」という物々しい異名と派手なタトゥーとは裏腹に、オーソドックスで美しいファイトスタイルである。ボクシングスタイルと同じくルックスも端正であり、デンマークではモデルとしても活動していた。

獲得タイトル[編集]

  • IBA世界スーパーミドル級王座
  • WBCインターナショナルスーパーミドル級王座
  • WBA世界スーパーミドル級王座(防衛3→スーパー王座認定)
  • WBA世界スーパーミドル級スーパー王座(防衛1)
  • WBC世界スーパーミドル級王座(防衛1)
  • WBA世界スーパーミドル級レギュラー王座(防衛0→正規王座認定)
  • WBA世界スーパーミドル級王座(防衛2→スーパー王座認定)
  • WBA世界スーパーミドル級スーパー王座(防衛0)
  • WBC世界スーパーミドル級王座(防衛0→名誉王座認定)
  • WBOヨーロピアンスーパーミドル級王座
  • WBC世界ライトヘビー級シルバー王座
  • WBA世界スーパーミドル級レギュラー王座(防衛0)

脚注[編集]

  1. ^ a b c d ミッケル ケスラーとは 最新 世界スポーツ人名事典の解説 コトバンク
  2. ^ ケスラー KO勝ちで王座を統一 - デンマーク AFPBB News 2006年10月15日
  3. ^ ケスラー 判定の末にアンドラデを破りタイトル防衛に成功 - デンマーク AFPBB News 2007年3月25日
  4. ^ ケスレル、王座に復帰[リンク切れ] ボクシング総合ポータル「Box-on!」 2008年6月23日
  5. ^ ミッケル・ケスラー 3ラウンドKO勝ちで防衛に成功 AFPBB News 2008年10月26日
  6. ^ Sartison-Bozic for WBA Super Middleweight title Archived 2012年2月23日, at the Wayback Machine.(英語) WBA公式サイト 2009年11月3日
  7. ^ スーパー6に異変 ワードがケスレル攻略 ボクシングニュース「Box-on!」 2009年11月23日
  8. ^ ケスレル、WBCで王座復帰 フロッチに判定勝ち ボクシングニュース「Box-on!」 2010年4月25日
  9. ^ ケスラー眼疾 スーパー6離脱 ボクシングニュース「Box-on!」 2010年8月26日
  10. ^ ケスラーが王座返り咲き WBA世界S・ミドル級 ボクシングニュース「Box-on!」 2012年12月9日
  11. ^ Brian Magee, former boxing champion, is latest sportsman to test positive for Oxilofrine and is banned for six months”. The Telegraph.co.uk (2013年7月22日). 2013年9月9日閲覧。
  12. ^ フロッチ、ケスラーに雪辱 2冠統一 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年5月26日
  13. ^ Mikkel Kessler Claims Retirement, No Comeback”. BoxingScene.com (2015年2月1日). 2015年2月1日閲覧。
  14. ^ Mikkel Kessler: Unable To Get Froch or Ward, So I'll Retire”. BoxingScene.com (2015年2月1日). 2015年2月1日閲覧。
  15. ^ Kessler announces comeback Fightnews.com 2017年3月31日
  16. ^ ケスラー現役復帰表明、ブルックvsスペンス人気上々 Boxing News(ボクシングニュース) 2017年4月1日
  17. ^ Mikkel Kessler Rules Out Comeback Plans, Will Remain Retired”. Boxing Scene.com (2018年2月11日). 2018年3月20日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前王者
マニー・シアカ
WBA世界スーパーミドル級王者

2004年11月12日 - 2006年10月14日

空位
次タイトル獲得者
アンソニー・ムンディン
前王者
マルクス・バイエル
WBC世界スーパーミドル級王者

2006年10月14日 - 2007年11月3日

次王者
ジョー・カルザゲ
前WBC王者
マルクス・バイエル
WBAWBC世界スーパーミドル級スーパー王者
2006年10月14日 - 2007年11月3日
次スーパー王者
ジョー・カルザゲ
空位
前タイトル保持者
アンソニー・ムンディン
WBA世界スーパーミドル級王者

2008年6月21日 - 2009年11月3日

空位
次タイトル獲得者
ディミトリ・サーティソン
前スーパー王者
N/A
WBA世界スーパーミドル級スーパー王者
2009年11月3日 - 2009年11月21日
次スーパー王者
アンドレ・ウォード
前王者
カール・フローチ
WBC世界スーパーミドル級王者

2010年4月24日 - 2010年9月25日(名誉王座認定)

空位
次タイトル獲得者
カール・フローチ
前王者
ブライアン・マギー
WBA世界スーパーミドル級王者

2012年12月8日 - 2013年5月25日

次王者
カール・フローチ