ボレックス

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ボレックスBolex )は映画カメラのブランドである。

ジャック・ボゴポルスキーが1923年から開発し改良していた16mm映画カメラの権利を1931年パイヤールが買い取り製造した。

田中長徳によるとジョナス・メカスは愛用者であったという。

製品一覧[編集]

16mm映画カメラ[編集]

  • シネグラフ・ボルCinegraph Bol1923年発売)
  • ボレックBolec1927年発売)
  • ボレックスB型Bolex Model B1928年発売)
  • ボレックスH16Bolex Model H161934年発売) - 16mmの名機で、その後50年以上小改良を続けながら販売されたボレックスH16シリーズの原型。
  • ボレックスH16RX-5 - 基本タイプでフィルム駆動はスプリングドライブだが電動モーターも取り付け可能。レンズマウントはCマウント3本ターレット。ファインダーは一眼レフ式で14倍アイピース付き。1、12、16、18、24、32、48、64コマ。シャッター開角度は0〜135度。オーバーラップ可能。マガジンは100ftだが400ftマガジンも使用可能。
  • ボレックスH16SBM/ボレックスH16EBM - ボレックスH16RX-5のレンズマウントをφ60mmのボレックスバヨネットマウントに変更したもの。アダプターによりCマウントレンズも使用可能。ボレックスH16SBMはスプリングドライブ、ボレックスH16EBMは電動モーター専用。10、18、24、25、50コマ。シャッター開角度170度。
  • ボレックスH16EL - SPD素子によるTTL中央部重点測光の露出計内蔵。フィルム駆動はスプリングドライブ。レンズマウントはφ60mmのボレックスバヨネットマウントで通常バリオスイターPTLパワーズーム12.5-100mm(超広角6.5mmつき)F2がセットされるが各種レンズが用意され、アダプターによりCマウントレンズも使用可能。同時録音撮影も可能。

9.5mm映画カメラ[編集]

  • ボレックスH9Bolex Model H91934年発売)

8mm映画カメラ[編集]

  • ボレックスH8Bolex Model H81936年発売) - ボレックスH16型のボディーを流用したダブル8機。レンズマウントは3本ターレット。1、8、16、24、32、64コマ/秒。68×145×213mm、2.6kgと大きく重いが、30mと長巻のマガジンが使用できたこと、供給と巻取が独立したダブルスプロケット式駆動機構、一巻き6mも送れる強力なスプリングモーター、精巧な尺度計とコマ数計を備え巻戻撮影が可能、プリズムファインダーにより正確なピント合わせが可能と、プロ機並みの機能を持っていたためハイエンド8ミリ愛好家の間で長く愛用された。
  • ボレックスL8Bolex Model L81942年発売) - アマチュア向けに機能を必要最小限に抑えたカメラ。16コマ/秒の単速。46×81×125mm、0.75kgと小型軽量。
  • ボレックスB8Bolex Model B81952年発売)
  • ボレックスC8Bolex Model C81954年発売)

出典[編集]

  • 日本カメラ社、カメラ年鑑1982年版
  • 田中長徳『銘機礼賛』日本カメラ ISBN 4-8179-0004-0
  • 『クラシックカメラ専科No.9、35mm一眼レフカメラ』朝日ソノラマ