フォー・ウェディング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フォー・ウェディング
Four Weddings and a Funeral
監督 マイク・ニューウェル
脚本 リチャード・カーティス
製作 ダンカン・ケンウォーシー
製作総指揮 ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
出演者 ヒュー・グラント
アンディ・マクダウェル
音楽 リチャード・ロドニー・ベネット
主題歌 ウェット・ウェット・ウェット
撮影 マイケル・コールター
編集 ジョン・グレゴリー
配給 日本の旗 東宝東和
公開 イギリスの旗 1994年5月13日
日本の旗 1994年10月8日
上映時間 117分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 $4,4000,000[1]
興行収入 $245,700,832[1]
テンプレートを表示

フォー・ウェディング』(Four Weddings and a Funeral)は、1994年イギリスで制作された映画マイク・ニューウェル監督によるロマンティック・コメディ

この後、『ノッティングヒルの恋人』 などでヒットを飛ばす脚本家リチャード・カーティスヒュー・グラントのコンビの第1作で、当初の予想に反して世界中でヒットした。

友人の結婚式で偶然出会った女性に一目惚れした男性が、本当の愛を見つけるまでを描く。

ストーリー[編集]

独身のイギリス男性チャールズは、恋愛関係には不自由しないものの、結婚に関しては消極的でいた。今日も花婿付き添い人の務めがあるのに寝坊し、妹分の同居人スカーレットに叩き起こされ、式場にかけ込む。この結婚式でアメリカ女性キャリーと出会う。「どんな女性?」とフィオナに聞くと「アバズレ」と言われるが、運命を感じた彼はさっそく彼女にアタックする。彼女の泊まる「ボートマン」に行き、ベッドをともにするが、「婚約発表はいつにする?」と言われ、口ごもっているうちに、彼女はアメリカに帰る。

2つ目の結婚式でも遅刻しそうになる。初めての司祭のちぐはぐな儀式が始まる。キャリーと再会したのを喜んだのも束の間、彼女から「スコットランドの半分を持っている」というフィアンセを紹介される。愕然とする彼に追い討ちをかけるように、結婚を迫られて別れたばかりのヘンリエッタに「U2をドイツの潜水艦だと思うような私はバカよ」と泣きつかれるのをはじめ、パーティーは悪夢に。キャリーの誘いでパーティーを抜け出した彼は「寝酒を」と誘われ、再びベッドをともに。しばらく後、街でキャリーに偶然再会し、ウェディングドレス選びに付き合わされる。2人は互いの恋愛歴を語り、チャールズは初めて彼女に愛を告白するが、手遅れだった。

キャリーの結婚式の祝いの席で[2]、年長の陽気な友人ギャレスが突如倒れる。

葬式の席で、同性愛の恋人マシューの弔辞(W・H・オーデン[3]の詩「葬儀のブルース」 (Funeral Blues)が響く。それはこの世で結婚を許されなかった彼の、愛の誓いだった。

チャールズは、結婚とは何だろうと思い悩む。彼は迷いを捨てて、ヘンリエッタとの結婚を選ぶ。ところが、式の当日5分前に現われたキャリーが、離婚したと告げる。チャールズの心は激しく惑わされるが…。

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替(VHSおよび旧DVD版)

評価[編集]

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは72件のレビューで支持率は96%、平均点は7.70/10となった[4]Metacriticでは19件のレビューを基に加重平均値が81/100となった[5]

備考[編集]

登場する友人たちの中で、唯一安定した関係を築いていたのが、ギャレスとマシューのゲイカップルであった。しかし2人には「結婚」することが許されていない。「愛し合っているのに結婚できない」彼らと、「結婚できるのに踏み出せない」チャールズたちとが対照的に描かれ、不条理に対する皮肉を利かせている。なお、イギリスでは2005年にシヴィル・パートナーシップ法が施行され、結婚に準ずる権利が同性同士にも認められるようになり、2014年にはイングランドおよびウェールズで同性婚が可能となった(参考:同性結婚)。

また、のちに保守党政権で閣僚を歴任したアンバー・ラッドはエキストラ募集の協力をし、「貴族制考証」としてクレジットされ、また、作中の教会のシーンの一つに出演している。

脚注[編集]

  1. ^ a b Four Weddings and a Funeral (1994)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月6日閲覧。
  2. ^ ウィリアム・ブレイクの「エルサレム」が歌われる。
  3. ^ オーデンも同性愛者だった。
  4. ^ Four Weddings and a Funeral”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年7月16日閲覧。
  5. ^ Four Weddings and a Funeral Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年7月16日閲覧。

外部リンク[編集]