ハローキティロボ

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ハローキティロボ:Hello Kitty ROBO)は、ハローキティの主人公、キティ・ホワイトの姿をしたエンターテイメントロボット

概要[編集]

2004年11月1日の、キティ・ホワイトの30歳の誕生日に合わせて発売開始された[1]。 ロボット開発メーカーであるビジネスデザイン研究所(BDL)が、NECシステムテクノロジーフタバ産業との協力のもとで開発を行った。中身はWindows XPで動いている[2]マイクロソフトビル・ゲイツ氏が、新しいコンピューターの利用の形として、講演の中でハローキティロボを紹介することもある[3]。また、ハローキティロボを気に入り、帰国時に持ち帰ったエピソードもある[4]

ロボットエンジンには、NECシステムテクノロジーのRoboStudio(ロボスタジオ)が用いられている[5]。これはNECとして開発していた、PaPeRo(パペロ)の販売を行わないとのプレスリリースを見たBDL側が、PaPeRo(パペロ)で培われた技術は素晴らしいのに、もったいない、何とかしてロボットにして販売できないかとの思いで、ハローキティ生誕30周年の記念商品として、ハローキティロボの開発、製造、販売に至った。

その後の2005年9月に、カメラの動画無線で飛ばすことの出来る「受付機能」を搭載した受付機能付きのハローキティロボの発売もされた[2]

ラインナップ[編集]

ハローキティロボ[編集]

  • 2004年11月1日に発売された初代ハローキティロボ。
  • 内蔵マイクからの音声認識と、内蔵スピーカーによる発話(音声合成)で、人間との会話によるコミュニケーションを行うことができる。
  • 主な顧客層が20代から40代の女性であるとして開発されたことから、それに合わせた会話内容となっている。
  • また、腕、頭などが動き、ひげリボンが光ることにより、自身の感情を表現する。
  • 歌ったり、占いをするほか、頭をなでたり握手したりすると喜ぶ。
  • 目の部分にはカメラが内蔵されており、あらかじめ登録されている人の顔を認識して、名前を読んでくれるという機能がある。
※登録は10名まで
  • また、カメラは両方の目に入っていて2つあるので、ステレオ的動作を行い、人間の顔を追いかけて首を回して人間の方に顔を向ける(追尾機能)ようになっている。
  • 声は、声優林原めぐみの声から摘出された音素データ(波形辞書)を元に、文字データから音を合成するTTS(テキスト・トゥ・スピーチ)技術による音声合成によって発話されるダイレクトフレージングによるものである。
  • 約3,000語の言葉認識し、発話パターンは約20,000パターンである。

ハローキティロボ 受付機能付[編集]

  • ハローキティロボに「受付機能」が追加された商品。
  • 受付モードに設定したハローキティロボと、操作用のパソコンとのセットで使用する。
  • 目に内蔵されたカメラで撮影される動画が、リアルタイムで遠隔のパソコンに配信される。
  • 内蔵されたセンサーが人を検知すると、あいさつを行い、同時にパソコン側に通知される。
  • 無線LANでパソコンと接続するため、電波状況のよい場所で、かつある程度距離が近くないと、動画が配信されない。

脚注[編集]

  1. ^ 会話ができる「ハローキティロボット」、30歳の誕生日に登場”. 株式会社インプレス(PC Watch) (2004年7月12日). 2016年9月3日閲覧。
  2. ^ a b ネットワークロボット展 キティロボ、受付嬢になる”. アイティメディア株式会社(ITmedia LifeStyle) (2004年7月13日). 2016年9月3日閲覧。
  3. ^ ソフトウエア開発環境展など5展示会の基調講演に米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が登場 - ソフトウェアによる技術革新の推進を呼びかけ”. 株式会社KADOKAWA(ASCII.jp) (2005年6月29日). 2016年9月3日閲覧。
  4. ^ ">未来市場を考える 最先端調査研究の視点”. 株式会社AQU先端テクノロジー総研. 2016年9月4日閲覧。
  5. ^ 会話ができる「ハローキティロボット」、30歳の誕生日に登場”. アイティメディア株式会社(ITmedia LifeStyle) (2004年7月12日). 2016年9月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]