スタンフォード大学経営大学院

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Stanford Graduate School of Business
Stanford GSB Logo
種別 私立
資金 US$1.3 Billion
学部長 ガース・サロナー
教員数
114
大学院生 816
博士課程在籍者
101
所在地 アメリカ合衆国
カリフォルニアパロアルト
キャンパス 都市部
スタンフォード大学
公式サイト [1]
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スタンフォード大学経営大学院(スタンフォードだいがくけいえいだいがくいん、: Stanford Graduate School of Business、略称Stanford GSB)は、米国のスタンフォード大学経営大学院である。スタンフォード経営大学院は、ハーバード・ビジネス・スクールペンシルバニア大学ウォートン・スクールシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスと共に世界最高峰のビジネススクールである(M7の参加校)。スタンフォード大学経営大学院は、シリコンバレーの中心地であるカリフォルニア州パロアルトに立地し、特に起業ベンチャー及びスタートアップ、ハイテク、経営全般に強いとされている。M7の参加校。

スタンフォード経営大学院には、実務経験およそ3年から10年程度の社会人を対象とした2年間のMaster of Business Administration(MBA)コースと、実務経験およそ10年以上の社会人を対象とした12か月のMSxコースが存在する。その他、エンジニアリングスクール、ロースクールなどとのジョイント・ディグリー・プログラムがある。

スタンフォード経営大学院は2018年から2022年まで5年連続でのBloomberg Businessweekのビジネススクールランキングで全世界で第1位の評価。Financial Times では世界第3位(2020年)、QS World University Rankingでは世界第1位(2021年、2022年、2023年)に評価されるなど、極めて高い評価を受けている。[1][2]スタンフォード大学経営大学院は全米で最も入学困難なビジネススクールとしても知られ、合格率は6%程度とハーバード・ビジネス・スクールの12.5%と大きな開きがある。[3]

歴史[編集]

1925年、ハーバート・フーヴァー理事が、ウォレス・アレキサンダー、ジョージ・ロルフ、ポール・シュウプ、トーマス・グレゴリー、ミルトン・エスバーグの5人からなる委員会を結成し、全米で2番目の経営大学院として設立に必要な資金を確保したのが始まり。教授陣は、提携する研究センターとのジョイントアポイントメントをいくつか持っている。GSBは、シリコンバレー近郊のベンチャーキャピタル、金融、テクノロジー企業と非常に密接な関係を保っている。

年間1億5,600万ドルの営業収入で運営されており、13億ドルの寄付金を持つ全米で2番目に裕福なビジネススクールであり。現存する修了生は26,309人で、そのうちMBAプログラムの修了生は17,803人。スタンフォード大学ビジネススクールの修了生からは、数多くのビジネスリーダーや起業家が輩出されていることで知られている。

2006年8月、スタンフォード大学卒業生でナイキの創業者兼会長であるフィル・ナイト氏(MBA62年生)から、当時ビジネススクールとしては史上最高額となる1億500万ドルの寄付があったことが発表された。この寄付金は、ビジネススクールのための3億7500万ドルのキャンパス(ナイト・マネジメント・センター)の建設に充てられ、建設は2011年に完了した。ビジネススクールは、ナイト・マネジメント・センターとシュワブ・レジデンシャル・センター(チャールズ・シュワブ・コーポレーションの創業者、会長、CEOである卒業生のチャールズ・R・シュワブにちなんで名付けられた)で構成されている。

ナイトマネジメントセンターには、ザ・ガン・ビル、ザンブラノホール、ノースビル、アーバックルダイニングパビリオン、バスセンター、ファカルティビル(東棟と西棟からなる)、パターソンビル、MBA Class of 1968ビル、マクレランドビルの10棟がある。

プログラム[編集]

MBA[編集]

学位 MBA: Master of Business Administration

日本語学位名 経営学修士

スタンフォード大学のMBAプログラムは2021年発表U.S. News & World Reportで1位、2021年発表Bloomberg Businessweekで1位、2021年発表QS Top Universitiesで1位、2019年発表Forbesで2位、ランキング集計機関のPoets & Quantsで全米1位にランクインしている 。

米国で最も入学困難なビジネススクールであり、全世界で合格率が最も低い(通常8%未満)ビジネススクールとして知られる。2022年現在、合格率は6.2%、平均GMATスコア738点、平均GPA3.8で、いずれも世界のビジネススクールの中で最も高い。なお、合格率2位のMIT Sloan 12.1%、3位のハーバードビジネススクール12.5%と大きく差をあけている。


MSx[編集]

プログラム名 MSx (学位:Master of Science in Management)

日本語名 経営学修士

スタンフォードMSxプログラムは、中堅管理職を対象とした1年間のフルタイムの修士号プログラムです。このプログラムの主な目的は、参加者が組織のリーダーシップのための能力を強化すること。参加者は、個人のリーダーシップ能力を理解し、組織のリーダーシップに関する戦略的かつ統合的な視点を開発し、主要な管理の規律と機能のコマンドを深める。MSxの理想的な候補者は、初めて一般的な管理職に任命された、または間もなく任命される上級管理職である。

スタンフォードMSxは、以前はスタンフォード・スローン修士課程と呼ばれていたが、これは、この課程の学生がスタンフォード・スローン・フェローと呼ばれているため。スタンフォードMSxは、3つのスローンフェロープログラムのうちの1つで、MITスローン経営大学院やロンドンビジネススクールの他のプログラムと同様の形式をとっている。これらのプログラムは、1937年から1956年までゼネラルモーターズの会長を務めたアルフレッド・P・スローンによって支援されたもので、彼はスローンフェローシップを「理想のマネージャー」を育てるための手段として構想していた。

このプログラムを修了したフェローには、「経営学修士」の学位が与えられる。この学位は、フェローの人生経験や、短期間での集中的なプログラムであることを考慮し、MBAとは区別される。MBAプログラムと同様に、MSxプログラムも選択科目(通常はMBAと混合)と共に一連のコアコースを必要とし、MSxプログラムでは、フェローの経験レベルに合わせてより適したコアコースが別に用意されている。

著名な日本の修了生[編集]

著名な修了生[編集]

アージェイ・ミラー・スカラー[編集]

アージェイ・ミラー・スカラー(Arjay Miller Scholar)とは、2年間を通じて、成績上位10%の修了生に与えられるタイトル。アージェイ・ミラーとはかつての学長の名前。

  • 寺阪令司 - 大蔵省メリルリンチ投資銀行部門、PEファンドのカーライル・ジャパン マネージング・ディレクター(2003年に受賞)

FOAM (Friends of Arjay Miller)[編集]

キャンパス近くのダウンタウン パロ・アルトで主に火曜日に定期的に開催される在校生の集まりのこと。その名前はアージェイ・ミラー・スカラーを目指さない大多数の学生が参加する飲み会であることから名付けられ、1982年から続く伝統。1年に1回、Vegas FOAMが開催され、参加者は仮装した姿でラスベガスまで飛行機で移動することで知られる。世界各国でも修了生の企画で不定期で開催される。


参照[編集]

  1. ^ http://rankings.ft.com/businessschoolrankings/global-mba-ranking-2017
  2. ^ https://www.topuniversities.com/university-rankings/university-subject-rankings/2016/business-management-studies
  3. ^ http://business-schools.startclass.com/l/381/Stanford-University-CA

関連項目[編集]

外部リンク[編集]