ジークフリート・レンツ

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ジークフリート・レンツ
Siegfried Lenz
ジークフリート・レンツ(1968)
誕生 (1926-03-17) 1926年3月17日
ドイツの旗 ドイツ国 東プロイセン、リュック(現ポーランドの旗 ポーランドエウク
死没 (2014-10-07) 2014年10月7日(88歳没)
ドイツの旗 ドイツ ハンブルク
職業 小説家
国籍 ドイツの旗 ドイツ
ジャンル 小説
主な受賞歴 ドイツ書籍協会平和賞(1988)
ゲーテ賞(1999)
デビュー作 『空には青鷹がいた』
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ジークフリート・レンツ(Siegfried Lenz、1926年3月17日 - 2014年10月7日[1])は、ドイツの小説家。

来歴[編集]

東プロイセンのリュック(現在のポーランド・エウク)に税関吏の息子として生まれる。幼い頃に父を失くし、しばらく母と離れて祖母の家から学校に通った。1943年にアビトゥーアを取得後、海軍に徴兵されるが、デンマークにて逃亡、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州でイギリス軍の捕虜となり、イギリス軍の通訳として生活した。終戦後ハンブルク大学で哲学、英文学、文芸学を学び、中退後『ディ・ヴェルト』紙の見習いを経て同紙の編集者となる。

1951年『空には青鷹がいた』で作家としてデビュー。同時期に47年グループに参加。エミール・ノルデをモデルにした1968年の『国語の時間』で大きな成功を収め、現代ドイツを代表する作家の地位を確立した。その他の作品に『愉しかりしわが闇市』『アルネの遺品』『遺失物管理所』などがある。

政治的にはヴィリー・ブラント首相の東方外交を支持、ワルシャワ条約 (1970年)締結の際にはワルシャワに招待されている。2003年にはハインリヒ・ハイネ大学客員教授に就任。2014年ハンブルクで死去した。

日本語訳[編集]

  • 『国語の時間』(丸山匠訳、新潮社、1971年)
  • 『嘲笑の猟師』(加藤泰義訳、芸立出版、1978年)
  • 『愉しかりしわが闇市』(加藤泰義訳、芸立出版、1978年)
  • 『アルネの遺品』(松永美穂訳、新潮社、2003年)
  • 『遺失物管理所』(松永美穂訳、新潮社、2005年)
  • 『黙祷の時間』(松永美穂訳、新潮社、2010年)

参考文献[編集]

  • ジークフリート・レンツ 『アルネの遺品』 松永美穂訳、新潮社、2003年

脚注[編集]