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フランス全国選手権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランス全国選手権
加盟国 フランスの旗 フランス
大陸連盟 UEFA
創立 1993
参加クラブ 17
リーグレベル 第3部
上位リーグ リーグ・ドゥ
下位リーグ フランス全国選手権2
国内大会 クープ・ドゥ・フランス
国際大会 ヨーロッパリーグ (カップ戦枠)
最新優勝クラブ レッドスター (2023-24)
最多優勝クラブ レッドスター(3回)
公式サイト FFF_Official
フランス全国選手権 2024-25

フランス全国選手権フランス語: Championnat de France de football de National = シャンピョナ・ドゥ・フランス・ドゥ・フットボル・ドゥ・ナショナル)(フランス語発音: [ʃɑ̃pjɔna də fʁɑ̃s də futbol də nasjɔnal])は、フランスにおけるサッカーリーグの3部に相当し、そのためナショナルNational)またはディヴィジョン3Division 3)と表記されることも多い。 位置としてはリーグ・アンリーグ・ドゥの下位リーグ、フランス全国選手権2の上位リーグという位置付けである。

開催方式

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現在は18のクラブがそれぞれ2回、互いの本拠地で試合を行い(ホーム&アウェイ方式)順位を決定する。
シーズン終了後、リーグ・ドゥの下位の2クラブとフランス全国選手権の上位の2クラブが自動的に入れ替わり、リーグ・ドゥの16位のクラブとフランス全国選手権の3位のクラブは入れ替え戦を行い勝者はリーグ・ドゥ、敗者はフランス全国選手権にて翌シーズンを戦う。
またその際同じようにフランス全国選手権の下位の3クラブと自動的にフランス全国選手権2の各グループ1位のクラブも自動的に入れ替わる。

2012年、欧州経済の混迷を背景に財政面で逼迫したクラブが債務超過に陥るケースが相次いだ事から、2013-14シーズンから参加チームを20から18に減らし、リーグの規模を縮小することが決定された。
そのため、2012-13シーズンは下位6クラブが自動的に降格する予定であったが、フランス全国選手権5位のFCルーアンリーグ・ドゥからの降格チームであるル・マンFCCSスダンの3チームが財政上の理由により下位リーグへの降格処分となったため、下位3クラブのみが自動降格した。

リーグ・ドゥより降格してきたクラブには財政上の問題などの特別な理由がない限り2年間だけプロとしての活動が認められる。
このためフランス全国選手権はプロとアマが混在するリーグとなっている。
なおこの2年間の間に4部に当たるフランス全国選手権2に降格することになった場合は規定によりプロチームの活動が認められなくなる。

2023-24シーズンはリーグ・ドゥのクラブが18クラブに削減されるため上位2位までが自動昇格となり、リーグ・ドゥの18位のクラブとフランス全国選手権の3位のクラブ間の入れ替え戦は行われなかった。
2024-25シーズンは財政上の理由によりリーグ・ドゥからフランス全国選手権への降格が決まっていたジロンダン・ボルドーフランス全国選手権2への更なる降格処分をDNCG(経営管理総局)より言い渡されたため変則的に17クラブで行う事になった[1]
またこれに伴いフランス全国選手権2への降格枠は当初予定されていた3枠から2枠へと削減された。

歴史

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フランスでプロサッカーが誕生して以来1970年までは2部リーグでも財政上の問題を抱える以外は下部リーグに降格することはなく、それはシーズンを最下位で終えても同じであった。プロとアマは明確に区別されていたのである。
だが1960年代になるとプロとしての地位を捨てリーグから脱落するクラブが後を絶たずそれを補填するためにアマチュアの中でも有力なクラブに対してプロの資格を与え2部リーグへの参戦を促すようになった。これに対してはディジョンFCOガゼレク・アジャクシオのようにアマチュアリズムを追求するクラブからは昇格を拒否する動きもあった。
そして1970年にフランスサッカー連盟(FFF)とフランスプロサッカー連合会(現在のLFP)はリーグ編成に着手する。すなわちプロとアマの垣根は撤廃され、2部リーグはオープン化されプロ・セミプロ・アマチュアが混在するリーグとなった。だがこれは著しくリーグの質を低下させてしまい逆にフランスサッカー界における足枷となってしまった。
長らく続くこうした状況を打破するために1992年に大規模な改革を打ち立てた。1992-93シーズンまではプロ20クラブからなるディヴィジョン1、プロアマ混在の18クラブ2グループからなるディヴィジョン2、アマとプロのリザーブチームの16クラブ3グループからなるディヴィジョン3、アマの14クラブ8グループからなるディヴィジョン4に分かれていたが、これを1993-94シーズンよりディヴィジョン2ディヴィジョン3の間に新たにフランス全国選手権1を設立し、ディヴィジョン2の各グループ12位以下の14クラブをディヴィジョン3への降格の代わりに転籍させた。
これにディヴィジョン3の各グループ上位の内参加表明を行った22クラブを加えた36クラブが初年度(1993-94)のフランス全国選手権1参加メンバーとなり18クラブずつ2グループで行われる事となり、またリーグのシステムは旧ディヴィジョン2を参考にしたため各グループ上位2クラブがディヴィジョン・ドゥへ昇格、下位3クラブが4部リーグへ降格という形式を踏襲する事になった。
またフランス全国選手権1の新規創設に伴ってかつてのディヴィジョン3に代わる第4層の国内選手権としてフランス全国選手権2、ディヴィジョン4に代わる第5層としてフランス全国選手権3がそれぞれ改称されて新規に設立された。
1997年、フランス全国選手権1から現在の名称であるフランス全国選手権へと最改称。これと同時に1997-98シーズンより2グループ制が廃止となった。

所属クラブ

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2024-25シーズン

前シーズン最終順位順、括弧内はホームタウン所在地。▼はリーグ・ドゥからの降格クラブ、△はフランス全国選手権2からの昇格クラブ。

クラブ 本拠地 スタジアム 収容人数
USクヴィイー=ルーアン・
メトロポール
ル・プティ=
クヴィイー
スタッド・ロベール=ディオションフランス語版 8,372
USコンカルノー コンカルノー スタッド・グイ=ピリウフランス語版 2,539
ヴァランシエンヌFC ヴァランシエンヌ スタッド・ドゥ・エノー 25,000
ディジョンFCO ディジョン スタッド・ガストン・ジェラールフランス語版 15,459
ル・マンFC ル・マン スタッド・マリー・
マルヴァン
25,064
ASナンシー=ロレーヌ ナンシー スタッド・マルセル=
ピコー
20,087
FCルーアン1899 ルーアン スタッド・ロベール=ディオションフランス語版 8,372
FCソショー=
モンベリアル
モンベリアル スタッド・オーギュスト=ボナール 20,005
FCヴェルサイユ78 ヴェルサイユ スタッド・ジャン=
ブーアン
19,904
USオルレアン・ロワレ オルレアン スタッド・ドゥ・ラ・スルスフランス語版 6,863
ニーム・オリンピック ニーム スタッド・デ・アントナンフランス語版 8,033
LBシャトールー シャトールー スタッド・ガストン=プティフランス語版 14,500
FCヴィルフランシュ・
ボジョレー
ヴィルフランシュ=シュル=ソーヌ スタッド・アルマン=ショフェフランス語版 3,500
オーバーニュFC オーバーニュ スタッド・ドゥ・ラトル=ド=タシニフランス語版 3,000
パリ13アトレティコ パリ スタッド・ペレフランス語版 995
USブローニュ・
コートドパール
ブローニュ=
シュル=メール
スタッド・ドゥ・ラ・リベラスィヨンフランス語版 9,534
フットボル・ブール=カン=ブレス・ペロナ01 ペロナ スタッド・マルセル=ヴェルシェールフランス語版 8,840

歴代優勝クラブ

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  • ☆印が2部へと昇格。
年次 優勝 準優勝 3位 下部リーグ降格
1993-94(Gr.A) ギャンガン アミアン クレテイユ エヴリーシェルブールアンスニ
1993-94(Gr.B) シャトールー ペルピニャン リヨン=デュシェル アルルヌヴェールアヌシー
1994-95(Gr.A) ロリアン ポワティエ ブリヴ ブールジュラシン・パリ
1994-95(Gr.B) エピナル ルアン=キュイゾー ディジョン リヨン・デュシェルルーアンポーヴァロリス
1995-96(Gr.A) ブリオシャン トロワ ヴァランシエンヌ ヴァランシエンヌラ・ロッシュアグノールーベ
1995-96(Gr.B) トゥーロン ボーヴェ アングレーム ミュレブリヴ
1996-97(Gr.A) ワスケアル アンジェ パリFC ディジョンダンケルクカンペールブザンソンエヴリーアヴランシュブレストフェカンシャテルローシェルブール
1996-97(Gr.B) ニーム ガゼレク ポワティエ セトヴィトロールイルルッスアレストレリサックサン=プリエストロデーズスタッド・モントワオーベルヴィリエグルノーブル
1997-98 アジャクシオ スダン クレテイユ ポワティエトゥールサン=ルーエピナルシャルルヴィルブールジュ
1998-99 ルアン=キュイゾー クレテイユ ガゼレク ミュルーズサン=モールアングレームサン=プリエストトゥーロン
1999-2000 ボーヴェ マルティーグ アンジェ パリFCエヴリーフレジュスラオン
2000-01 グルノーブル アミアン イストル ガゼレクヴァランシエンヌパシィトゥアールレッドスター
2001-02 クレルモン スタッド・ランス ヴァランス ラシン・パリブローニュサン=モールノアジー=ル=セックカレー
2002-03 ブザンソン アンジェ ルーアン マルティーグアレストレリサックヴィリー=シャティヨンラ・ロッシュボーケール
2003-04 スタッド・ランス ブレスト ディジョン ルアン=キュイゾーアングレームブール=ペロナボーヴェ
2004-05[1] ヴァランシエンヌ ヴァランス セト ヴァランスラシン・パリブザンソンワスケアルルーアンロワ
2005-06 ニオール トゥール リブルヌ バイヨンヌクロワ・ドゥ・サヴォワムーランガゼレク
2006-07 クレルモン ブローニュ アンジェ トゥーロンラオンシャテルローイェウール
2007-08 ヴァンヌ トゥール ニーム ポーヴィルモンブルマルティーグロモランタン
2008-09 イストル ラヴァル アルル ニオールカレーサン=グラシアンシェルブール
2009-10 エヴィアン スタッド・ランス トロワ ムーランイェールカシス・カルノールアン=キュイゾー
2010-11[2] バスティア アミアン ギャンガン ロデーズプラベネックアルフォールヴィルグーニョンストラスブールギャップパシィカンヌ
2011-12 ニーム ニオール ガゼレク ボーヴェマルティーグブザンソンバイヨンヌ
2012-13[3] クレテイユ メス CAバスティア エピナルシェルブールクヴィイールーアン
2013-14[4] オルレアン リュゼナック ガゼレク リュゼナックカルクフーヴァンヌユゼス
2014-15 レッドスター パリFC ブール=ペロナ ル・ポワレ=シュル=ヴィコロミエイストル
2015-16 ストラスブール オルレアン アミアン リュソンコルマールフレジュス
2016-17 シャトールー クヴィイー パリFC エピナルCAバスティアスダンベルフォール
2017-18 レッドスター ベズィエ グルノーブル レ=ゼルビエマルセイユ・コンソラクレテイユ
2018-19 ロデーズ シャンブリー ル・マン トゥールマリニャーヌサン=グラシアンドランシー
2019-20 ポー ダンケルク ブローニュ ル・ピュイベズィエガゼレクトゥーロン
2020-21 バスティア クヴィイー ヴィルフランシュ リヨン・デュシェル
2021-22 ラヴァル アヌシー ヴィルフランシュ セトシャンブリーブローニュクレテイユ
2022-23 コンカルノー ダンケルク レッドスター スダンブール=ペロナブリオシャンル・ピュイアトレティコ・パリボルゴ
2023-24 レッドスター マルティーグ ニオール ニオールGOALアヴランシュマリニャーヌエピナルショレ

1. ^ASOAヴァランスは2位でリーグ・ドゥ昇格の権利を得たものの130万ユーロの負債を抱えて経営破綻した結果DNCG(経営管理総局)よりローヌ=アルプ地域リーグDH(6部)への降格を言い渡された。またこの昇格が取り消されたためフランス全国選手権に降格予定だったクレルモン・フットはリーグ・ドゥ残留となった。

2. ^財政面の悪化により一度は降格を命じられたRCストラスブールが、これを不服として上告した末、リーグ残留を認められたため変則的に21チームで行われた。このため、シーズン終了後の降格チーム数が下位5チームとなった。

3. ^2013-14シーズンからチーム数が20から18に変更されることに伴い、下位3チームが降格となった。また、5位のFCルーアンリーグ・ドゥからの降格チームであるル・マンFCCSスダンの3チームが財政上の理由により降格処分となった。

4. ^リュゼナックAPは2位でリーグ・ドゥ昇格の権利を得たもののホームスタジアムの規定基準を満たす事ができずDNCG(経営管理総局)より昇格差し止めを命じられた。クラブはこれを不服として争ったものの既に新シーズンは始まっていてリュゼナックAPはどのリーグにも所属する事ができない状態となった。最終的にはリュゼナックAPは2014−15シーズンはミディ=ピレネー地域リーグDHR(7部)に参加することになった。

脚注

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外部リンク

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