サンティマミニェ洞窟

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世界遺産 アルタミラ洞窟とスペイン北部の旧石器洞窟美術
スペイン
サンティマミニェ洞窟
サンティマミニェ洞窟
英名 Cave of Altamira and Paleolithic Cave Art of Northern Spain
仏名 La grotte d'Altamira et art rupestre paléolithique du nord de l'Espagne
登録区分 文化遺産
登録基準 (1),(3)
登録年 1985年
拡張年 2008年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
サンティマミニェ洞窟の位置
使用方法表示

サンティマミニェ洞窟(さんてぃまみにぇどうくつ、スペイン語: Cueva de Santimamiñe, 英語: Santimamiñe cave)は、スペインバスク自治州ビスカヤ県・コルテスビにある洞窟。バスク自治州でもっとも重要な遺跡のひとつである。

歴史[編集]

ビスカヤ県の北東部にあり、近隣の都市としては南南西5kmにゲルニカがある。ウルダイバイ河口の右岸、サン・ミゲルの丘に位置しており、標高は448m(150ft)である。サンティマミニェ洞窟は立地面で優れており、ネアンデルタール人ホモ・サピエンスによって居住が続けられた。中期旧石器時代、後期旧石器時代、中石器時代新石器時代青銅器時代鉄器時代の遺構が発見されているが、特に後期旧石器時代のマドレーヌ文化期の洞窟壁画で知られている。

洞窟壁画は1916年に発見され[1]、1917年に発掘が開始された[2]。19頭のウシ、5頭のウマ、シカ、イノシシ、ヤギ、クマなどの大型動物が描かれ、一部は彩色されている[3]。40cm四方程度の絵が多く、長辺が72cmのウシが最大の絵である[3]。ウマとクマの絵はとりわけ珍しい題材であるとされている[3]。1985年には近隣のアストゥリアス州にある「アルタミラ洞窟」がユネスコによって世界遺産に登録されていたが、2008年にはサンティマミニェ洞窟、エル・カスリチョ洞窟など17か所の洞窟が加えられ、「アルタミラ洞窟と北スペインの旧石器時代の洞窟画」に名称が修正された。

時期[編集]

ムスティエ文化(300,000年前 - 30,000年前)
シャテルペロン文化(35,000年前 - 29,000年前)
オーリニャック文化(32,000年前 - 26,000年前)
グラヴェット文化(28,000年前 - 22,000年前)
ソリュートレ文化(21,000年前 - 17,000年前)
マドレーヌ文化(18,000年前 - 11,000年前)
アジール文化英語版(10,500年前 - 9,000年前)

脚注[編集]

  1. ^ SANTIMAMIÑE CAVESEuskadi.net
  2. ^ レイチェル・バード『ナバラ王国の歴史』狩野美智子訳、彩流社、1995年、p.13
  3. ^ a b c 石塚秀雄『バスク・モンドラゴン 協同組合の町から』彩流社、1991年、p.26

外部リンク[編集]