キルスティン・ダンスト

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キルスティン・ダンスト
Kirsten Dunst
Kirsten Dunst
2016年 カンヌ国際映画祭
本名 キルスティン・キャロライン・ダンスト
Kirsten Caroline Dunst
生年月日 (1982-04-30) 1982年4月30日(41歳)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニュージャージー州ポイントプレザント
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ドイツの旗 ドイツ
職業 女優
ジャンル 映画テレビドラマ
活動期間 1989年 - 現在
配偶者 ジェシー・プレモンス (2017年 - )
主な作品
映画
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
若草物語
ジュマンジ
スモール・ソルジャーズ
大統領に気をつけろ!
ヴァージン・スーサイズ
チアーズ!
スパイダーマン』シリーズ
モナリザ・スマイル
エターナル・サンシャイン
エリザベスタウン
マリー・アントワネット
メランコリア
バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!
ミッドナイト・スペシャル
ドリーム
The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ
パワー・オブ・ザ・ドッグ
テレビドラマ
FARGO/ファーゴ
ビカミング・ア・ゴッド
 
受賞
カンヌ国際映画祭
女優賞
2011年メランコリア
全米映画批評家協会賞
主演女優賞
2011年『メランコリア』
放送映画批評家協会賞
女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)
2015年FARGO/ファーゴ
MTVムービー・アワード
女性演技賞
2002年スパイダーマン
ベストキス賞
2002年『スパイダーマン』
ブレイクスルー演技賞
1995年インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
全米映画俳優組合賞
キャスト賞
2016年ドリーム
その他の賞
ボストン映画批評家協会賞
助演女優賞
1994年『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』『若草物語
サターン賞
主演女優賞
2011年『メランコリア』
新人女優賞
1994年『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』
備考
ハリウッド名声の歩道
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キルステン・キャロライン・ダンスト(Kirsten Caroline Dunst、1982年4月30日 - )は、アメリカ合衆国女優。子供のころからの愛称はキキ(Kiki)。これは子供のころ自分の名前が発音できず、キキと言っていたことから[1]

生い立ち[編集]

1982年4月30日にニュージャージー州ポイントプレサントに誕生する。父はハンブルク出身のドイツ人で母はドイツ系とスウェーデン系の血を引いている[2]。1987年生まれの弟がいる。宗教はルーテル教会。2011年にドイツ国籍を取得[3]

1991年に母親と弟と共にロサンゼルスに移る。1995年に母親が離婚を申請し、両親は離婚。

キャリア[編集]

3歳でフォード・モデルズエリート・モデル・マネジメントと契約し、約70本のCMに出演。1989年公開にオムニバス映画『ニューヨーク・ストーリー』で、ウディ・アレンが監督した「Oedipus Wrecks」で映画デビュー。

1994年公開の『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』で見せた少女吸血鬼クローディア役でボストン映画批評家協会賞助演女優賞などを受賞し、ゴールデングローブ賞助演女優賞にノミネートされた。また、同年公開の『若草物語』での演技も高く評価され、子役ながら注目を浴びた。その後も順調にキャリアを重ね、1999年公開の『キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!』や2000年公開の『チアーズ!』がヒットし、ハリウッド期待の若手女優となる。

なお、日本では1989年公開作品であるが、アメリカでは1998年に公開された『魔女の宅急便』のディズニー版において、キキ役の吹き替えを演じた。奇しくもキルスティン・ダンスト自身の通称と同じキャラクター名であった。

2002年 - 2007年公開の『スパイダーマン』シリーズではヒロインのメリー・ジェーン・ワトソン役で出演[4]。2006年公開の『マリー・アントワネット』で『ヴァージン・スーサイズ』以来のソフィア・コッポラとタッグを組み、タイトルロールマリー・アントワネットを演じた。

2007年に短編映画『Welcome』で映画監督デビューを果たした。

2011年、ラース・フォン・トリアー監督の映画『メランコリア』に主演し、第64回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞した。

2015年、テレビドラマシリーズ『FARGO/ファーゴ』にレギュラー出演している[5]

2016年、第69回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門の審査員に選出される[6]

2021年ジェーン・カンピオン監督作品『パワー・オブ・ザ・ドッグ』でアカデミー助演女優賞にノミネートされた。

私生活[編集]

モナリザ・スマイル』で共演し交友のあったマギー・ギレンホールの弟、ジェイク・ギレンホールと何度かの交際と破局を繰り返した後、2005年末に完全に破局[7]。2007年3月からイギリスロックバンドレイザーライトジョニー・ボレルと交際していたが、破局した[8]

2017年、『FARGO/ファーゴ』で夫婦を演じたジェシー・プレモンスと婚約した。2018年5月、第1子が誕生した[9]。2021年5月、第2子となるジェームズ・ロバートが誕生した[10]。2022年7月、プレモンスと正式に結婚[11]ジャマイカで式を挙げた[12]

民主党支持者であり、2004年の大統領選挙ではジョン・ケリーを、2008年の大統領選挙ではバラク・オバマを支持した。

2008年2月にアルコール依存治療のため、ユタ州にあるリハビリ施設に入所した[13]。入所理由は薬物治療ではなく、うつ状態の治療のためである[14]

2011年にドイツの市民権を獲得した。

2014年8月31日に発生した2014年iCloudからの著名人プライベート写真大量流出事件の被害者であるが、他に100人の有名人のプライベート写真が盗まれた可能性が浮上した後に、最初にAppleを公然と批判した被害者となった。自身のTwitterに「ありがとう。iCloud(この後ろにウンチ絵文字)」というコメントを投稿した[15]

主な出演作品[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
1989 ニューヨーク・ストーリー
New York Stories
リサの娘 クレジット表記なし
1990 虚栄のかがり火
The Bonfire of the Vanities
キャンベル・マッコイ
1993 Darkness Before Dawn サンドラ・ガード (8歳) テレビ映画
Sisters 子猫マーゴリス 2エピソード
新スタートレック
Star Trek:The Next Generation
ヘルディル テレビシリーズ (ゲスト出演)
1994 若草物語
Little Women
エイミー・マーチ
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
Interview with the Vampire
クローディア ゴールデングローブ賞 助演女優賞ノミネート 本多瑛未里(ソフト版 )
矢島晶子(フジテレビ版 )
大谷育江(テレビ東京版 )
遺産相続は命がけ!?
Greedy
ジョリーン
ジム・キャリーINハイ・ストラング
High Strung
少女
1995 ジュマンジ
Jumanji
ジュディ・シェパード 藤枝成子(VHS・DVD版)
川上とも子(BD版)
水谷優子(フジテレビ版)
米丘ゆり(テレビ朝日版 )
1996 Mother Night 少女時代のレシ・ノース
The Siege at Ruby Ridge サラ・ウィーバー テレビ映画
Touched by an Angel エイミー・アン・マッコイ 1エピソード
ER緊急救命室
ER
チャーリー・チエミンゴ 6エピソード
1997 ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ
Wag the Dog
トレイシー・ライムス 武田佳子
アナスタシア
Anastasia
少女時代のアナスタシア 声の出演 前田織里奈
The Outer Limits ジョイス・テイラー テレビシリーズ (ゲスト出演)
Gun ソンドラ 1エピソード
ホーンテッド・ホテル
Tower of Terror
アンナ・ピーターソン
True Heart ボニー
1998 魔女の宅急便
Kiki's Delivery Service
キキ 声の出演(英語版の吹き替え) 高山みなみ(元版)
Fifteen and Pregnant ティナ・スパングラー テレビ映画
ガールズ・ルール! 100%おんなのこ主義
The Hairy Bird
ヴェリーナ・フォン・ステファン 園崎未恵
スモール・ソルジャーズ
Small Soldiers
クリスティ・フィンプル 笠原弘子(VHS版)
小島幸子 (DVD版)
坂本真綾(日本テレビ版)
The Animated Adventures of Tom Sawyer ベッキー・サッチャー 声の出演
1999 True Heart ボニー
キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!
Dick
ベティ・ジョブス 甲斐田裕子
わたしが美しくなった100の秘密
Drop Dead Gorgeous
アンバー 小林優子
ヴァージン・スーサイズ
The Virgin Suicides
ラックス・リスボン 皆口裕子
タイム・ラビリンス 時空の扉
The Devil's Arithmetic
ハンナ・シュテルン テレビ映画 吹き替え版無し
2000 Deeply シリー
チアーズ!
Bring It On
トランス・シップマン 石塚理恵
デッド・ヒート・コネクション
Luckytown
リッダ・ドイルズ
クロウ 復讐の翼
The Crow: Salvation
エリン・ランドール 小島幸子
Lover's Prayer はつ恋
Lover's Prayer
ジナイダ
2001 ブロンドと柩の謎
The Cat's Meow
マリオン・デイビス 魏涼子
クレイジー/ビューティフル
Crazy/Beautiful
ニコール・オークリー
恋人にしてはいけない男の愛し方
Get Over It
ケリー・ウッズ/ヘレナ TBA
2002 スパイダーマン
Spider-Man
メリー・ジェーン・ワトソン 岡寛恵
2003 モナリザ・スマイル
Mona Lisa Smile
ベティ・ウォーレン 中村千絵(ソフト版・機内上映版 )
ケイナ
Kaena: The Prophecy
ケイナ 声の出演
最高の人生
Levity
ソフィア・メリンジャー 足立友
2004 ウィンブルドン
Wimbledon
リジー・ブラッドベリー 中村千絵
エターナル・サンシャイン
Eternal Sunshine of the Spotless Mind
メアリー・ スヴェヴォ 中村千絵
スパイダーマン2
Spider-Man 2
メリー・ジェーン・ワトソン 岡寛恵
2005 エリザベスタウン
Elizabethtown
クレア・コルバーン 園崎未恵
2006 マリー・アントワネット
Marie-Antoinette
マリー・アントワネット 園崎未恵
2007 スパイダーマン3
Spider-Man 3
メリー・ジェーン・ワトソン 岡寛恵(ソフト版)
北乃きい日本テレビ版)
2008 セレブ・ウォーズ 〜ニューヨークの恋に勝つルール〜
How to Lose Friends and Alienate People
アリソン・オルセン 魏涼子
2010 幸せの行方...
All Good Things
ケイティ・マッカートニー
パン屋再襲撃
The Second Bakery Attack
ナット 短編映画
2011 Fight for Your Right Revisited [16] メタル・チック 短編映画
メランコリア
Melancholia
ジャスティン カンヌ国際映画祭女優賞受賞 たなか久美
2012 Heroes & Demons ナット 短編映画
アップサイドダウン 重力の恋人
Upside Down
エデン 中村千絵
オン・ザ・ロード
On the Road
カミーユ
バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!
Bachelorette
レーガン 園崎未恵
2013 ブリングリング
The Bling Ring
本人役 カメオ出演
俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク
Anchorman 2: The Legend Continues
エル・トロージャス カメオ出演
2014 ギリシャに消えた嘘
The Two Faces of January
コレット・マクファーランド 園崎未恵
Portlandia キム 1エピソード
2015 FARGO/ファーゴ
Fargo
ペギー・ブロムキスト テレビドラマシリーズ 石塚理恵
2016 ミッドナイト・スペシャル
Midnight Special
サラ・トムリン
ドリーム
Hidden Figures
ヴィヴィアン・ミッチェル 園崎未恵
2017 The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ
The Beguiled
エドウィーナ・ダブニー 園崎未恵
2019 ビカミング・ア・ゴッド
On Becoming a God in Central Florida
クリスタル・スタッブス テレビシリーズ
主演
斎藤恵理
2021 パワー・オブ・ザ・ドッグ
The Power of the Dog
ローズ・ゴードン 園崎未恵

脚注[編集]

  1. ^ Ten Burning Questions for Kirsten Dunst”. 2016年4月3日閲覧。
  2. ^ Applebaum, Stephen (2005年11月4日). “Kirsten Dunst: Far from an ingenue”. The Independent (London). http://www.independent.co.uk/arts-entertainment/films/features/kirsten-dunst-far-from-an-ingeacutenue-513758.html 2008年12月11日閲覧。 
  3. ^ “Deutsche Staatsbürgerschaft: Willkommen, Frau Dunst!” (ドイツ語). デア・シュピーゲル. (2011年9月30日). http://www.spiegel.de/panorama/leute/deutsche-staatsbuergerschaft-willkommen-frau-dunst-a-789486.html 
  4. ^ 役柄のために髪を赤毛に染めている。
  5. ^ ゴールデン・グローブ賞ノミネートドラマ「FARGO/ファーゴ」シーズン2に、キルスティン・ダンストの出演決定”. TVグルーヴ (2014年12月12日). 2015年2月9日閲覧。
  6. ^ “カンヌ映画祭の審査員発表!マッツ・ミケルセン、キルステン・ダンストら【第69回カンヌ国際映画祭】”. シネマトゥデイ. (2016年4月26日). https://www.cinematoday.jp/news/N0082328 2016年4月26日閲覧。 
  7. ^ Gyllenhaal, Dunst call it quits;”. USA Today. 2006年8月2日閲覧。
  8. ^ “キルスティン・ダンストとジョニー・ボレル、破局”. シネマトゥデイ. (2007年9月11日). https://www.cinematoday.jp/news/N0011452 2013年3月22日閲覧。 
  9. ^ “【速報】キルスティン・ダンストに第1子誕生!”. ELLE. (2018年5月8日). https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a251516/cce-kirsten-dunst18-0508/ 
  10. ^ Brockington, Ariana (2021年9月11日). “Kirsten Dunst Reveals Second Son With Jesse Plemons Born Four Months Ago” (英語). The Hollywood Reporter. 2021年9月11日閲覧。
  11. ^ Gajewski, Ryan (2022年7月9日). “Kirsten Dunst Marries Jesse Plemons” (英語). The Hollywood Reporter. 2022年7月9日閲覧。
  12. ^ Siegler, Mara (2022年7月8日). “Kirsten Dunst marries longtime boyfriend Jesse Plemons in Jamaica” (英語). Page Six. 2022年7月9日閲覧。
  13. ^ “「スパイダーマン」女優K・ダンスト、薬物治療施設へ入所”. AFPBB News. (2008年2月8日). http://www.afpbb.com/article/entertainment/news-entertainment/2347921/2612948 2013年3月22日閲覧。 
  14. ^ “キルスティン・ダンスト、リハビリ入所はうつ病のため”. シネマトゥデイ. (2008年6月3日). https://www.cinematoday.jp/news/N0014007 2013年3月22日閲覧。 
  15. ^ “Celeb anger at Apple over hacked photos: Kirsten Dunst leads criticism as company 'actively investigates' claims that hundreds of stars' nude images were stolen from iCloud”. デイリー・メール. (2014年9月1日). http://www.dailymail.co.uk/news/article-2740034/Celeb-anger-Apple-hacked-photos-Kirsten-Dunst-leads-criticism-company-actively-investigates-claims-hundreds-stars-nude-images-stolen-iCloud.html 
  16. ^ “Stars line up for Beastie Boys movie”. The Sydney Morning Herald. (2010年12月16日). http://www.smh.com.au/entertainment/movies/stars-line-up-for-beastie-boys-movie-20101215-18xww.html 2011年1月13日閲覧。 

外部リンク[編集]