カーチャ・キッピング

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カーチャ・キッピング
Katja Kipping
2019年撮影
生年月日 (1978-01-18) 1978年1月18日(46歳)
出生地 東ドイツの旗 東ドイツドレスデン
所属政党民主社会党→)
左翼党

ベルリン市インテグレーション・労働・社会問題担当参事
在任期間 2021年12月21日 -

左翼党共同党首
在任期間 2012年6月2日 - 2021年2月27日

当選回数 5回
在任期間 2005年10月18日 - 2022年1月3日
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カーチャ・キッピングドイツ語: Katja Kipping1978年1月18日 - )は、ドイツ政治家左翼党議長およびドイツ連邦議会議員を歴任した。

経歴[編集]

生い立ち[編集]

ドレスデン出身。1996年に同地のアンネンギムナジウムアビトゥーアを修了後、ロシアガッチナにて1年間ボランティア活動を行う。その後、ドレスデン工科大学にてスラヴ研究(副専攻としてアメリカ研究及び公法)の学位を、2003年には同大学で学術修士を取得。

ベルリンとドレスデンに在住[1]。既婚者で娘が1人いる。

政治活動[編集]

ドレスデン工科大学入学当初より学生運動に深く関わり、1998年民主社会党(PDS、現在の左翼党)に入党。2003年7月以降、PDSの副議長となった。ドイツ全土に及ぶ統一的革新政党の発足を強く支持し、2007年6月には左翼党の副議長に選出される。

ドレスデンで開かれた反ナチス集会でのキッピング(2014年2月

1999年から2003年までドレスデン市議会議員を務め、1999年から2004年まではザクセン州議会議員を兼任。2005年左翼党連邦議会議員に初当選を果たし、ザクセン州では筆頭候補者として名を連ねた。

連邦議会では労働市場改革への反対を表明した他、ベーシックインカムを擁護。2009年11月25日から2012年9月26日まで、ドイツ連邦議会にて労働及び社会問題委員会の議長を務めた[2]。なお、地元選挙区は一貫してドレスデンにある。

左翼党党首[編集]

2012年6月2日に行われた第3回全国党大会で議長に選出(得票率67%)。爾来、ベルント・リークシンガードイツ語版と共同で党を取り仕切ることとなる[3][4]

2020年8月、同一人物が8年以上党首の職に就いてはならないとする党規約に従い、党首を退くことを表明した[5]。次期党首を選出する党大会は同年10月に予定されていたが、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて延期され、翌2021年2月にオンライン形式で開催されることになった。後任の共同党首には、ズザンネ・ヘニッヒ=ウィロージャニーン・ウィスラーが選出された[6]

ベルリン市参事会員[編集]

2021年ベルリン市議会選挙の結果を受けて、社会民主党同盟90/緑の党、左翼党の3党連立(赤赤緑連立)によりフランツィスカ・ギファイベルリン市長に選出された。ギファイ市長率いるベルリン市政府でインテグレーション・労働・社会問題担当参事(他州でいう州政府大臣に相当)に指名され、12月21日には就任の宣誓を行った[7]。また、ベルリン市の参事会に入ったことを受け、それまで務めていた連邦議会議員の職は2022年1月3日に辞職している[8]

社会活動[編集]

2004年12月から2008年4月にかけて、「ベーシックインカムネットワーク」代表を務めたが、雑誌プラハの春』で働くことを好んだため退任。左翼党内では、カレン・レイ及びユリア・ボンクと共に、リバタリアン社会主義の諸理念を支持する解放左翼に属した。

2007年12月、極左受刑者を支持するデモンストレーションに参加[9]

その他の活動[編集]

左翼革新政党シンクタンク・現代連帯研究所の創設メンバーである[10]

著書[編集]

  • Christine Buchholz u. Katja Kipping (Hrsg.): G8 - Gipfel der Ungerechtigkeit. VSA, 2006, ISBN 3-89965-200-2.
  • Ausverkauf der Politik – Für einen demokratischen Aufbruch. Econ, 2009, ISBN 978-3-430-20079-0.

脚注[編集]

  1. ^ Sächsische Zeitung vom 28. Dezember 2012
  2. ^ bundestag.de
  3. ^ Kipping und Riexinger führen tief zerstrittene Linke Spiegel Online, 2. Juni 2012. Abgerufen am 3. Juni 2012
  4. ^ Wahl des Parteivorstandes. Die Linke, 2. Juni 2012. Abgerufen am 3. Juni 2012
  5. ^ Germany: Both leaders of socialist Left Party to quit”. Deutsche Welle (2020年8月29日). 2022年8月6日閲覧。
  6. ^ The Left Party Congress will take place completely digitally”. Der Spiegel (2021年1月23日). 2022年8月6日閲覧。
  7. ^ Katja Kipping becomes Berlin's new Senator for Social Affairs”. The Limited Times (2021年12月2日). 2022年8月6日閲覧。
  8. ^ Deutscher Bundestag – Katja Kipping” (2022年1月4日). 2022年8月6日閲覧。
  9. ^ Rote Hilfe e. V. - Bundestagsabgeordnete der Fraktion DIE LINKE im Bundestag treten der Roten Hilfe bei – die anderen Mitglieder der Bundestagsfraktion waren Sevim Dagdelen, Nele Hirsch und Michael Leutert, aus dem sächsischen Landtag Julia Bonk und Freya-Maria Klinger
  10. ^ Institut Solidarische Moderne: Gründungsmitglieder

外部リンク[編集]