アグスタ A119 コアラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アグスタ A119

アグスタ A119 コアラは、アグスタが民間機市場向けに開発した単発エンジンの8人乗りの多目的ヘリコプターである。 2000年にアグスタがウェストランド・ヘリコプターと合併しアグスタウェストランドとなると名称をAW119に変更した。

開発[編集]

双発式に比べて運行経費を抑える目的で単発式として開発された[1]。 A119は、設計が始められた当初1970年代に開発されたアグスタ A109の胴体を伸ばして11人乗りとする方針だったが製造されなかった[2]。 1994年にアグスタが金融上、回復できるまで航空機の生産は中断されたと想像される[3]

翌1995年、2機の試作機が飛行した。最初の一機は静的試験に供され、2機目は1995年6月のパリ航空ショーにて公開された。耐空証明は1997年取得した。しかし、性能を上げる為にチュルボメカ アリエル 2KIからプラット・アンド・ホイットニーPT6Bに換装した。

設計[編集]

設計はアグスタの秀作であるA109を踏襲しているが、単発式になり降着装置がA109の格納式の車輪からスキッド式になり、客室が広くなり、座席は3席に拡張している。

展示飛行の為に注目されるように黄色と赤色に塗装された2機の試作機が使用された。

種類[編集]

  • A119 - 原型機 (AW119アグスタウエストランドに吸収後)
  • AW119 Ke - 回転翼を再設計、燃費向上[4]

運行者[編集]

主な運行者[5]

日本国内での運用者[編集]

日本国内では、大阪の企業が人員輸送用として1機運行している。

登場作品[編集]

テレビアニメ[編集]

小原家の自家用ヘリとして登場。

脚注[編集]

  1. ^ airliners.net”. 2007年5月20日閲覧。
  2. ^ Taylor, Michael J. H. (1989). Jane's Encyclopedia of Aviation. London: Studio Editions. pp. 41 
  3. ^ Simpson, R. W. (1998). Airlife's Helicopters and Rotorcraft. Ramsbury: Airlife Publishing. pp. 33 
  4. ^ AgustaWestland AW119Ke sales brochure”. 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年5月20日閲覧。
  5. ^ Gualdoni, Damiano. “Damiano Gualdoni Aviation Enthusiast's Website”. 2007年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年5月20日閲覧。

関連項目[編集]

リンク[編集]