りつりん2

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りつりん2
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本の旗 日本
所有者 加藤汽船
運用者 ジャンボフェリー
建造所 林兼船渠(第977番船)
母港 神戸港
姉妹船 こんぴら2
信号符字 JJ3674
IMO番号 8919910
MMSI番号 431000458
経歴
起工 1990年1月
進水 1990年3月
竣工 1990年7月
要目
総トン数 3,664トン
全長 115.91m
型幅 20.00m
型深さ 11.60m
デッキ数 上甲板上4層(第1旅客甲板、第2旅客甲板、航海船橋甲板、羅針儀甲板)、上甲板下2層(車両甲板、タンク等)
機関方式 ディーゼル
主機関 過給機付4サイクル8シリンダ×2
推進器 固定ピッチプロペラ×2軸
出力 8,826キロワット(12,000PS)
航海速力 18.50ノット
旅客定員 475名
車両搭載数 8tトラック61台
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りつりん2は、加藤汽船が所有しジャンボフェリーが運航するフェリー神戸港新港フェリーターミナル(兵庫県神戸市)と高松東港香川県高松市)を結ぶ航路に就航している。

概要[編集]

林兼船渠の977番船として1990年7月に竣工し、2003年まで加藤汽船が運航していたが、現在は僚船「あおい」とともにジャンボフェリーが運航している。

船首はランプが露出しており切り落とされたような形状となっているほか、上部構造物が船首から船体中央に配置され後方は露天の車両甲板となるなど、特徴的な船容をしている。 2025年にりつりん2の後継となる新造船が就航予定である。

船内[編集]

2000年に一部改造を受けている。また2022年には新造船「あおい」就航に合わせ同船に準じた改装が施されており[1]、自由席エリアと指定席「プレミア席」エリアに分けた形とした。

船室[編集]

  • 自由席
    • 2階:リクライニング&ボックス席(リクライニング44席・ボックス5席)
    • 3階:のびのび席(68席)
  • プレミア席
    • 1階:シングル個室(15室)
    • 2階:ボックス席(4席×6ブース)、
    • 3階:コンフォートリクライニング席(18席)、のびのび席(33席)、のびのび席女性専用(7席)、のびのびファミリー個室(2室)
  • 和室「のびのび席」 - 3階、カーペット敷大部屋、電源コンセント付、女性専用ルームあり
  • ドライバーズルーム

設備[編集]

屋上
  • 展望デッキ
4階
  • ゲームコーナー
  • キッズスペース
3階
  • 女性シャワー室(プレミア席客専用)
  • 授乳室
2階
  • 男性浴室(プレミア席客専用)
  • ショップ・うどんコーナー・カフェコーナー
  • シャワー室(女性用のみ)
1階
  • ペットラウンジ
  • ラゲッジスペース
  • 身障者用エレベーター - 設置場所の関係上、2階は通過(トラックドライバー専用エリアになるため)。

事故・インシデント[編集]

旅客船りつりん2火災事件[編集]

2000年2月28日22時20分ごろ、乗客60名、乗組員14名、トラック41台、乗用車3台、バイク1台を乗せて、播磨灘を高松港から神戸港へ向かっていた本船の機関室で火災が発生した。燃料供給弁の閉鎖の不手際もあり、消火器、放水による消火に失敗したため、主機室、補機室の水密扉、通風機などを封鎖してハロンガス消火設備による密閉消火を行い、23時20分ごろ火災はほぼ鎮火した。乗客は来援した第五管区海上保安本部巡視艇「あわぎり」「まやざくら」「こすもす」により明石港へ搬送され、一酸化炭素中毒となった乗客1名および、消火活動に当たり熱傷、気道熱傷を負った乗員2名が病院へ搬送された[2][3]

脚注[編集]

  1. ^ 艦船ニュース ジャンボフェリーの「こんぴら2」引退 33年の航跡にピリオド - 世界の艦船
  2. ^ 神戸地方海難審判庁 (21 March 2001). 平成12年神審第89号 旅客船りつりん2火災事件 (PDF) (Report). 海難審判・船舶事故調査協会. 2015年12月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2015年12月1日閲覧
  3. ^ フェリー(りつりん2)火災事故(最終報) (PDF) (Report). 消防庁. 29 February 2000. 2015年12月1日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2015年12月1日閲覧

外部リンク[編集]