ZZトップ
ZZトップ ZZ Top | |
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基本情報 | |
出身地 |
![]() テキサス州ヒューストン |
ジャンル | サザンロック、ブルース、ブギー・ロック、ブルースロック、ハードロック、テクノポップ、サイケデリック・ロック、カントリー、テックスメックス |
活動期間 | 1969年 - 現在 |
公式サイト | 公式サイト(英語) |
メンバー |
ビリー・ギボンズ(G/Vo) フランク・ベアード(Ds) |
旧メンバー | ダスティ・ヒル(B) |
ZZ Top(ズィー・ズィー・トップ)は、アメリカ合衆国テキサス州出身のスリーピース・ロック・バンド。
デビュー以来、メンバー・チェンジは一度もなく、米国南部を代表する国民的グループとして知られている。
2004年『ロックの殿堂』入り。2011年、ビリー・ギボンズが『ローリング・ストーン』誌選出「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」第32位[1]。
バンド史[編集]
1969年、ギターのビリー・ギボンズを中心に結成。それまで各々はサイケデリック・ロック・バンドをやっており、ビリーのバンド「The Moving Sidewalks」は、ジミ・ヘンドリックスの前座を担当したこともあった。その際、ジミに「アメリカで最高の若手ギタリスト」と称され[2]、ピンクのストラトキャスターを贈られたこともあった[1]。
また、ダスティ・ヒルとフランク・ベアードは、それまで同じバンド「American Blues」に在籍していた旧知の仲であった。
バンド結成当初はブルースに根ざしたサウンドで、黒人のブルースマン達と一緒にツアーで周ることもあった。その頃、マディ・ウォーターズらと楽屋裏でポーカーをした逸話が残っているが、必ずマディの傍らにはピストルが置いてあり、それが怖かった、と回想している[要出典]。
1973年、サード・アルバム『トレス・オンブレス』が発表され、1974年には同アルバムがゴールドディスクに輝き、シングルカットされた「ラ・グランジェ」がヒット。それまでの精力的なライブ活動と、数々の大物バンド(ローリング・ストーンズやディープ・パープル、ジャニス・ジョプリン等)の前座経験がセールスに繋がったとされている。また、この頃から全米に名の知られるところとなり、コンサートの規模や観客動員数で記録を樹立して行く。トラック数台分に及ぶ膨大なステージセットを携え全米を回り、ステージに本物の蛇を持ち込むなど、ライブ・パフォーマンスも大きな話題を呼んだ。このアルバムに収録された「Beer Drinkers & Hell Raisers」におけるギター・ソロで用いられたライトハンド奏法は、商業用としては極めて初期の段階に録音されたものと見られている[誰によって?]。
このように、活動は上り調子となったものの、絶え間ないツアーとレコーディングの連続にバンドは疲弊。1977年をもって2年間の活動停止に入る。この間、ビリーとダスティの髭が伸び、その後よく知られるルックスになるが、特に示し合わせて髭を伸ばしたわけではなく、再会するまで2人はお互いにそのことを知らなかったという[3]。
1980年代初頭、当時の先端技術であるシンセサイザーを導入した頃から、バンドに転機が訪れる。それまでのブギー・ロックにプログラミングされたシーケンサー・サウンドを導入、大胆な変化を見せる。そのサウンドが、アメリカの長距離トラック運転手達に特に好まれたこともあり、アルバム『イリミネイター』『アフターバーナー』などは、レコードよりもテープの方が売れることとなった[要出典]。
それと同時に、この頃始まった人気番組MTVにて「Legs」や「Sleeping Bag」など、コミカルなプロモーション・ビデオが毎日のようにオンエアされ、世界の幅広い世代から受け入れられるようになる。初来日したのも、ちょうどこの頃だった。サングラスとビリー、ダスティの凄まじく長い顎髭がインパクトを呼び、日本でも有名になる。バンド名にちなんで、1998年にはホンダ・ZのCMに起用された。
1990年には、マイケル・J・フォックス主演の映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』のエンディング・テーマに「Doubleback」を提供した。これは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのファンである彼らの意向によるもの。湾岸戦争の際には、戦勝祈願コンサートを実施したことがある。
1990年以降、バンドのサウンドはブルースに回帰する姿勢を見せている。ただし、新しいもの好きのビリーの趣味もあり、現代的なエフェクトやダウン・チューニングによる重厚なサウンドも多用され、新しい方向性を見出している。
2004年にはロックの殿堂入りを果たし、授賞式でのプレゼンターはキース・リチャーズが務めた。
WWEのファンであり、2009年7月20日にWWE・ロウのホストを務めた。
2012年、9年振りのアルバム『La Futura』を発表[4]。全米6位を記録し、ベスト・アルバム『グレイテスト・ヒッツ』以来20年振りの全米トップ10入りを果たした[5]。
2019年、結成50周年を迎えた記念のボックスセット『GOIN’50』をリリース[6]。
2021年には新型コロナウイルス感染症の世界的流行により中止を余儀なくされていたツアーを7月中旬に再開するものの、ダスティが腰の痛みを訴え7月23日の公演を欠席し、5日後の28日に帰らぬ人となった[7]。ビリー・ギボンズはバンドの継続を宣言し、代役サポートはエルウッド・フランシスが務める[8]。
メンバー[編集]
- デビュー・オリジナル・ラインナップ
- ビリー・ギボンズ (Billy Gibbons) - ギター、ボーカル
- ダスティ・ヒル (Dusty Hill) - ベース、キーボード、ボーカル(2021年死去)
- フランク・ベアード (Frank Beard) - ドラムス
- サポート
- エルウッド・フランシス(Elwood Francis) - ベース、ボーカル(2021年- )
ギャラリー[編集]
ディスコグラフィ[編集]
発表年 | 邦題 | 原題 | 備考 |
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1971年 | ZZトップ・ファースト・アルバム | ZZ Top's First Album | 1stアルバム、当初は輸入版のみ。 |
1972年 | リオ・グランデ・マッド | Rio Grande Mud | 2ndアルバム、当初は輸入版のみ。ビルボード・ポップアルバムチャート104位 |
1973年 | トレス・オンブレス | Tres Hombres | 3rdアルバム。 ビルボード・ポップアルバムチャート8位 プラチナム |
1975年 | ファンダンゴ! | Fandango! | 4thアルバム。 ビルボード・ポップアルバムチャート10位 ゴールド |
1976年 | テハス | Tejas | 5thアルバム。 ビルボード・ポップアルバムチャート17位 ゴールド |
1977年 | ベスト・オブ・ZZトップ | Best Of ZZ Top | |
1979年 | 皆殺しの挽歌 | Degüello | 6thアルバム。 ビルボード・ポップアルバムチャート24位 ゴールド |
1981年 | エル・ロコ | El Loco | 7thアルバム。 ビルボード・ポップアルバムチャート17位 ゴールド |
1983年 | イリミネイター | Eliminator | 8thアルバム。 ビルボードチャート9位 ダイアモンド |
1985年 | アフターバーナー | Afterburner | 9thアルバム。 ビルボードチャート4位 5Xプラチナム |
1987年 | シックス・パック | Six Pack | |
1990年 | リサイクラー | Recycler | 10thアルバム。 ビルボードチャート6位 プラチナム |
1992年 | グレイテスト・ヒッツ | ZZ Top's Greatest Hits | |
1994年 | アンテナ | Antenna | 11thアルバム。 ビルボードチャート14位 プラチナム |
1994年 | ワン・フット・イン・ザ・ブルース | One Foot In The Blues | |
1996年 | リズミーン | Rhythmeen | 12thアルバム。 ビルボードチャート29位 |
1999年 | XXX-トリプルX | XXX | 13thアルバム。 ビルボードチャート100位 |
2003年 | メスカレロ | Mescalero | 14thアルバム。 ビルボードチャート57位 |
2003年 | クローム・スモーク・アンド・バーベキュー | Chrome, Smoke & BBQ | |
2004年 | ランチョ・テキシカーノ・ベリー・ベスト・オブ | Rancho Texicano Very Best Of | |
2012年 | La Futura | 15thアルバム。ビルボードチャート6位 | |
1992年 | グレイテスト・ヒッツ-ビデオ・コレクション | Greatest Hits Video Collection | |
2004年 | クロスロード・ギター・フェスティバル | Eric Clapton Crossroads Guitar Festival | ZZ TOPは2曲出演 |
来日履歴[編集]
メンバーが一人でも来日しているものを取り上げる。
- 1986年 プロモーション来日。音楽雑誌のインタビューなど。
- 1987年 アフターバーナー・ツアー。2月17日 日本武道館、2月18日 横浜文化体育館、大阪城ホール
- 1999年 フジ・ロック・フェスティバル'99 出演。
- 2002年 第11回 横浜ホットロッドカスタムショーに、愛車、バイクと共にビリーのみゲスト参加。
- 2005年 第14回 横浜ホットロッドカスタムショーに、愛車 CadZZilla と共にビリーがゲスト参加。
日本のメディアに出演(来日を除く)[編集]
メンバーが一人も来日せずに日本国外で収録されたものを取り上げる。
Hogzzilla[編集]
Hogzzilla(ホジラ)はZZトップが所有するハーレーダビッドソン社製のオートバイを改造した改造バイクである。まったく同じ仕様のものが2台作成された。同時期に製作されたCadzzilla(キャジラ、1949年製キャデラックの改造車)と、カラーリングや各パーツの形状がまったく同じで、流線的なボディもよく似ている。名前の由来は、ハーレーとゴジラを掛け合わせたものである。ちなみに、上記「Cadzzilla」の名前はキャデラックとゴジラを掛け合わせたもの。
脚注[編集]
- ^ a b 100 Greatest Guitarists: Billy Gibbons | Rolling Stone - 2014年2月15日閲覧
- ^ ZZ Top's Billy Gibbons talks guitars, guitars and Rick Rubin - musicradar.com - 2014年2月15日閲覧
- ^ Happy Birthday BFG! The Warped Genius of Billy Gibbons - gibson.com - 2014年4月1日閲覧
- ^ ZZトップが9年ぶりの新作『La Futura』を9月発売 - amass
- ^ ZZ Top | Awards | AllMusic - 2014年2月15日閲覧
- ^ “祝結成50周年!ZZ TOP(ズィーズィー・トップ)、ビッグ・ボリュームなアンソロジー作品が登場”. TOWER RECORDS (2019年5月20日). 2020年2月7日閲覧。
- ^ “ZZトップ、ベーシストのダスティ・ヒルが死去”. BARKS (2021年7月29日). 2021年7月30日閲覧。
- ^ “ZZトップのビリー・ギボンズ、ダスティ・ヒルの遺志を継いで活動を続けていくことを明かす”. NME JAPAN (2021年7月29日). 2021年7月30日閲覧。
外部リンク[編集]
- www.zztop.com(英語) - オフィシャルサイト