WBSC U-18ワールドカップ

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WBSC U-18野球ワールドカップ
開始年 1981年
主催 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)
参加チーム数 12(2015年大会
前回優勝  アメリカ合衆国(2017年)
最多優勝  キューバ(11回)
サイト U-18 Baseball World Cup(英語)
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WBSC U-18野球ワールドカップ英語WBSC U-18 Baseball World Cup )は、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)主催により、隔年で開催される、16歳から18歳の各国・地域代表選手で競われる野球の国際大会である。

旧称は「18U(AAA)世界野球選手権大会」、「18U野球ワールドカップ」。

大会概要[編集]

1981年アメリカ合衆国で第1回大会が開催され、当初は毎年開催されていたが、現在は隔年で開催されている。世界選手権が開催されない年は、世界選手権への予選を兼ねた各地域ごとの大会が開かれている。

以前はAAA世界野球選手権という大会名であったが、このAAAとは区分上のランクを表し、主要ランク(国際野球連盟における区分としては大学生以上の一般成人)に対するそれ以下の年齢ランクの区分を表している。他の類似例として、アメリカ合衆国国内野球におけるメジャーリーグに対するマイナーリーグの最上位区分としてのAAA(トリプルエー)があるが、この例は主に技量による区分であり、これと国際野球連盟におけるAAAは対象・用法が異なる。

2011年12月3日にアメリカ・ダラスで開催された第26回IBAF会議において、AAA世界野球選手権大会を2012年第25回大会をもって廃止するとともに、2013年より18Uワールド・ベースボール・クラシックを隔年で開催することが発表された[1]。IBAFと、WBCを主催するメジャーリーグベースボール(MLB)機構の共催により行われ、WBCのユース版とする構想[2]であったが、2013年大会においては延期となり、18U野球ワールドカップとして実施された。

2011年の国際野球連盟主催の国際大会再編による影響で、偶数年開催から奇数年開催に変更されたため、2012年大会2013年大会は2年連続の開催になった。

2013年の世界野球ソフトボール連盟(WBSC)発足に伴い、第27回大会からWBSC主催となり、大会名も「WBSC U-18ワールドカップ(WBSC U-18 Baseball World Cup)」と改められることになった[3][4]

日本チームの参加[編集]

日本では夏の甲子園が同時期に開催されているため、長らく世界選手権への参加は困難となっていた。年齢制限が19歳以下であった1982年の第2回大会は東都大学野球連盟の1・2年選抜選手、1999年の第18回大会にも沖縄県の選抜選手による参加はしていたが、甲子園出場選手を含んだ全日本チームとして出場したのは、9月の開催となった2004年の第21回大会が初めてであった(監督・渡辺元智)。2006年の第22回大会は再び不参加となり、2008年2010年は前年のAAAアジア野球選手権大会2007年は社会人・専門学校生で、2009年は予選敗退校の高校生で代表を編成)で3位以下に終わったことにより出場権そのものを得られなかった(両大会は地方大会と重なる7月末から8月初旬に行われたため、出場権を獲得していたとしても甲子園出場校の高校生の参加は事実上不可能であった)。

2012年は前年のAAAアジア大会優勝により出場した(監督・小倉全由)。

2013年の第26回大会から、西谷浩一が監督に就任。また、これ以降はワールド・ベースボール・クラシックのプロ野球選手による代表と同じ「侍ジャパン」仕様のユニフォームを着用するようになった。

2015年第27回大会は、大会史上初めて日本で開催。第97回全国高等学校野球選手権大会終了直後の8月28日から9月6日まで、阪神甲子園球場および大阪府内の3球場(豊中ローズ球場大阪市南港中央野球場舞洲ベースボールスタジアム)で開かれた[4]。地元開催で初優勝を狙った日本チームは決勝戦まで全勝で勝ち進むも、3連覇を狙うアメリカの前に敗れ初優勝はならなかった。

2017年第28回大会は、前年の第11回 BFA U-18アジア選手権大会から引き続き、小枝守が指揮を執る。

テレビ中継[編集]

2013年大会は、BS朝日が日本代表の試合を放送。実況はテレビ朝日朝日放送(ABC)のアナウンサーが担当した。また、日本が決勝に進出したため、決勝戦(9月8日)の中継は地上波のテレビ朝日系列フルネット全24局でも急遽放送された。

2015年大会では、会場がいずれもABCのサービスエリア内にあったため、BS朝日がABCの制作協力を受けて日本代表の全試合を中継。また、「バーチャル高校野球」(朝日新聞社とABCが共同で運営する全国高等学校野球選手権大会関連のポータルサイト)経由で、中継およびダイジェストの動画を配信した。さらに、日本がスーパーラウンド第2戦(9月4日)で韓国に勝利したことで決勝進出を確定させたため、同ラウンド最終戦(5日の対キューバ戦)の中継はテレビ朝日とABCテレビでもBS朝日と並列放送を行い、決勝戦(6日の対アメリカ戦)の中継はBS朝日での放送を取りやめる代わりに地上波のテレビ朝日系列フルネット全24局で急遽放送された。

2017年大会は全試合をWBSC公式YouTubeチャンネルでライブ配信。一部試合は放映権を持つ国は視聴不可。日本ではAbemaTVとテレビ朝日で一部中継された。

歴代大会結果[編集]

AAA世界野球選手権大会[編集]

開催期間 開催地 優勝 準優勝 3位
1 1981年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 大韓民国の旗 韓国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 オーストラリアの旗 オーストラリア
2 1982年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 日本の旗 日本 オーストラリアの旗 オーストラリア
3 1983年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カナダの旗 カナダ
4 1984年 カナダの旗 カナダ  キューバ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
5 1985年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国  キューバ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
6 1986年 カナダの旗 カナダ  キューバ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 1987年 カナダの旗 カナダ  キューバ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カナダの旗 カナダ
8 1988年 オーストラリアの旗 オーストラリア アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国  キューバ オーストラリアの旗 オーストラリア
9 1989年 カナダの旗 カナダ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国  キューバ オーストラリアの旗 オーストラリア
10 1990年  キューバ  キューバ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
11 1991年 カナダの旗 カナダ カナダの旗 カナダ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
12 1992年 メキシコの旗 メキシコ  キューバ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
13 1993年 カナダの旗 カナダ  キューバ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
14 1994年 カナダの旗 カナダ 大韓民国の旗 韓国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
15 1995年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ オーストラリアの旗 オーストラリア
16 1996年  キューバ  キューバ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
17 1997年 カナダの旗 カナダ  キューバ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ カナダの旗 カナダ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
18 1999年8月6日-8月17日  台湾 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ  キューバ
19 2000年 カナダの旗 カナダ 大韓民国の旗 韓国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国  キューバ
20 2002年 カナダの旗 カナダ  キューバ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
21 2004年9月3日-9月12日  台湾  キューバ 日本の旗 日本 大韓民国の旗 韓国
22 2006年9月17日-9月27日  キューバ 大韓民国の旗 韓国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カナダの旗 カナダ
23 2008年7月25日-8月3日 カナダの旗 カナダ 大韓民国の旗 韓国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国  キューバ
24 2010年7月23日-8月1日 カナダの旗 カナダ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ オーストラリアの旗 オーストラリア  キューバ
25 2012年8月30日-9月8日 大韓民国の旗 韓国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カナダの旗 カナダ チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ
18U野球ワールドカップ
26 2013年8月30日-9月8日  台湾  アメリカ合衆国 日本の旗 日本  キューバ
WBSC U-18野球ワールドカップ
27 2015年8月26日-9月6日 日本の旗 日本  アメリカ合衆国 日本の旗 日本 大韓民国の旗 韓国
28 2017年9月1日-9月10日 カナダの旗 カナダ[5]  アメリカ合衆国 大韓民国の旗 韓国 日本の旗 日本
29 2019年8月30日-9月8日 大韓民国の旗 韓国

優勝回数[編集]

優勝回数 国・地域名
11回  キューバ 1984~1987(4連覇), 1990, 1992, 1993, 1996, 1997, 2002, 2004
9回  アメリカ合衆国 1982, 1988, 1989, 1995, 1999, 2012, 2013, 2015, 2017
5回  韓国 1981, 1994, 2000, 2006, 2008
2回  チャイニーズタイペイ 1983, 2010
1回  カナダ 1991

歴代日本代表監督[編集]

出場大会のみ掲載

監督 所属学校(当時)
2 太田誠 駒澤大
18 神谷健 興南
21 渡辺元智 横浜
25 小倉全由 日大三
26 西谷浩一 大阪桐蔭
27 西谷浩一 大阪桐蔭
28 小枝守 元・拓大紅陵
29 永田裕治 元・報徳学園

BFA U-18アジア選手権大会[編集]

アジア野球連盟(BFA)が主催するU-18アジア選手権は、隔年で開催されるU-18ワールドカップが開催されない間の年に開催されており、U-18ワールドカップのアジア予選も兼ねて行われている。

1994年オーストラリア第1回が開催され、毎回日本を含めた7-8ヶ国が出場している。甲子園終了の興奮醒めやらぬ中、大会を湧かせた選手を中心としたドリームチームといえるメンバーが結成されるため、高校野球ファンの高い注目を浴びている。

しかし第7回大会は、韓国・台湾主導によるルール変更によって使用バットが金属製から木製[6]に変更されたことについて、日本へは事後報告[7]という形になったことから日本高野連が「筋が違う」「大会の趣旨から逸脱している」として不参加を決定。このため社会人野球を統括する日本野球連盟が、連盟管轄の企業(高卒1年目の早生まれの選手)、クラブ、専門学校の18歳以下の選手を招集して代表チームを編成した。このチームは全日本アマチュア野球連盟(BFJ)の代表チームと認定され、日本は初めて正式なU-18代表チームを同大会に送ることとなった。ユニフォームもプロや社会人、大学生が着用するタイプとなり、プロや社会人の代表同様に新日本石油(エネオス)がスポンサーとなった。

第8回大会は、関東地区の夏の甲子園不出場校選手により編成された選抜チーム(監督・森士 / 浦和学院)を派遣。またユニフォームは、高校選抜チームではおそらく初めてと思われるBFJ公式のものを採用。しかし2大会連続で優勝を逃した。第9回大会は、日本開催ということもあり2011年春夏の甲子園出場校選手をメインに選抜チーム(監督・渡辺元智 / 横浜)が編成され、3大会ぶりに優勝を果たした。

脚注[編集]

  1. ^ IBAF Congress approves new Format of International Tournaments
  2. ^ WBCに18歳以下のユース大会構想 13年開催へ
  3. ^ “Future stars and Olympic hopefuls to be unveiled for 2015 U18 Baseball World Cup in Japan as groups revealed​”. WBSC. (2015年4月10日). http://www.wbsc.co/press-release---groups-revealed-for-2015-u18-baseball-world-cup-in-japan.html 2015年4月26日閲覧。 
  4. ^ a b 第27回WBSC U-18ワールドカップ - 全日本野球協会
  5. ^ “Canada awarded hosting rights of 2017 U18 Baseball World Cup”. Twitter / IBAF_Baseball. (2014年2月16日). https://twitter.com/IBAF_Baseball/status/435171122108055552 2013年2月17日閲覧。 
  6. ^ 韓国では2004年から各種高校野球大会での金属バットの使用が禁止された。(제34회 봉황대기 고교야구/야탑-휘문 "오늘 한판 더" ,한국일보,2004-08-04)
  7. ^ 週刊ベースボール」2011年第43号より。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]