USEN

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株式会社USEN
USEN CORPORATION
種類 株式会社
市場情報 非上場
東証JQ 4753
2001年4月25日 - 2017年8月10日
略称 USEN
本社所在地 日本の旗 日本
107-0061
東京都港区北青山3丁目1番2号
青山セント・シオンビル
設立 1964年9月7日
業種 情報・通信業
法人番号 5010401068812
事業内容 放送事業、ブロードバンド・通信事業、映像・コンテンツ事業、業務用システム事業、人材関連事業等
代表者 代表取締役社長 田村公正
資本金 60億円(2016年8月現在)
売上高 単体:563億20百万円
連結:736億13百万円
(2016年8月期)
営業利益 単体:88億42百万円
連結:102億04百万円
(2016年8月期)
純利益 単体:70億38百万円
連結:74億69百万円
(2016年8月期)
純資産 単体:307億64百万円
連結:277億38百万円
(2016年8月現在)
総資産 単体:828億79百万円
連結:691億36百万円
(2016年8月現在)
決算期 毎年8月31日
主要株主 株式会社USEN-NEXT HOLDINGS(2017年12月9日現在)
主要子会社 主要関連会社の項目を参照
関係する人物 宇野元忠(創業者)
外部リンク http://www.usen.com/
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株式会社USEN(ユウセン、USEN CORPORATION)は、有線ラジオ放送最大手の企業。

概要[編集]

同軸ケーブルによる有線ラジオ放送「USEN440」は有線放送業界1位である。440とは一般用チューナーで受信可能なチャンネル数を表すが、未使用チャンネルもあり、ステレオ放送は2チャンネル分消費するため番組数は440より少ない。業務用途ではリース用としてさらに多くのチャンネルが存在する。

同軸ケーブルを使わずに通信衛星を用いた衛星一般放送SOUND PLANET」、「music AirBee!」も行っている。

創業当初は当時の社名だった大阪有線放送社の社名が示すとおり、大阪府大阪市に本社を置いていたが、現在は東京都港区北青山に本社を置いている。また、2005年からインターネットの商業放送事業「完全無料パソコンテレビGyaO(ギャオ)」を展開していた。

1998年に社長に就任した宇野康秀は、リクルートコスモス(現:コスモスイニシア)出身で人材派遣大手のインテリジェンス(現:パーソルキャリア)の創業者であり、長らく同社の取締役会長を務めた。また、USENとインテリジェンスは従来直接の資本関係はない事実上の兄弟会社の関係にあったが、2006年3月にインテリジェンスと学生援護会が合併することを発表したことに伴い、USENが学生援護会の株式を取得したほか、宇野が個人で保有していたインテリジェンス株の大半もUSENに譲渡されたため、インテリジェンスがUSENの子会社となった。しかし、2010年7月29日にUSENが保有するインテリジェンスの全株式を米国系の投資ファンド・KKRに売却したため、現在は関連会社ではない。

2004年から2006年にかけて、大手レコード会社のエイベックスと業務・資本提携していたことがある(現在は業務提携のみ)。

社名の由来[編集]

「USEN」は「有線」のほか「united sensational entertainment network」の意味も持つ(バクロニム)。

沿革[編集]

会社の状況[編集]

2016年(平成28年)8月31日現在

重要な子会社の状況[編集]

会社名 資本金(百万円) 出資
比率(%)
事業内容
株式会社ユーズミュージック 10 100.0 CD,テープ,ビデオの原盤製作、音楽著作権の管理・開発事業
株式会社アルメックス 2,360 100.0 ホテル病院・ゴルフ場向けの機器製造・販売事業
株式会社USENテクノサービス 30 100.0 電気工事、電気通信工事、放送/通信機器の保守、広告代理店業、その他周辺事業

企業集団の使用人状況[編集]

事業セグメント 使用人数 臨時使用人の年間
平均雇用人員
音楽配信 2,053 160
業務用システム 584 4
ICT 181 3
その他 203 39
全社(共通) 252 336

企業単体の使用人[編集]

使用人数 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
2,660(517) 39.4 12.8 4,919
  • 使用人数欄の(外書)は、臨時使用人の年間平均雇用人員

ケーブル敷設に伴う問題[編集]

創業者で現USEN会長の宇野康秀の父・宇野元忠(中国名:于元忠)は、大阪有線通信社(USEN)の事業拡大において、電柱の無断使用を行ったことで知られる。本来、電柱およびこれに添架される電線は空間としての道路を占有しているため、道路法に基づいて道路管理者に対して所定の手続きを踏む必要があるが、無許可であっても一旦設置してしまえば撤去するには膨大な費用がかかるため行政も簡単には撤去できないという隙間を突いたやり方で勢力を拡大。その一方で堂々と放送に関する免許を行政へ申請するという厚顔ぶりから政府の怒りを買うが、現実問題として解決するには宇野側の同意が必要な点や大阪がやるならと無法な工事が全国で発生する有様に「大阪有線」は1970年代の歴代内閣の申し送り事項となった。有線ラジオ放送を契約してから利用者まで線を引くのに、迅速な工事をモットーとしたため、法令上の許可等をとらない工事も目立ち、また酷い場合には、電線を切断して自社のケーブル架設を優先させたりもしたという。1977年(昭和52年)4月27日の衆議院逓信委員会でも久保等理事(社会党)が「ハエを追い払って一時そのあたりにハエがいなくなったと思ったら、またハエがたかってくるといった、ゲリラ的と申しますか何と申しますか、まことにどうも言語道断な現状にあります」と語るほどの状況であった[14]。このことから 、1985年(昭和60年)8月20日に有線ラジオ法違反で宇野社長他幹部が逮捕されている[15]1994年(平成6年)に同社は関係正常化宣言を行い、新規に敷設するケーブルの電柱使用に際し、事前に許可を取る方針に転換するが、以後も過去に敷設したケーブルの電柱使用料の支払い等を巡り問題は継続することになる。

また、当時は在京のFM局等を地方で聴くことが出来るラジオ放送の「無断再送信」も大きな問題となっていたが著作権法改正やラジオ局のインターネット配信の影響もあり、1999年(平成11年)12月に番組改編が行われ通常の聴収地域外での再送信は中止された。

その後、宇野康秀が社長に就任してからは、非合法状態のままでは電気通信事業者としての認可を得られないなどの問題から、本格的に事態の収拾が図られ、2000年(平成12年)4月には電力会社・NTT等との間で過去に遡った清算が完了し郵政省(当時)に有線放送ラジオ事業者としての届出を受理されるに至っている。現在では電柱使用料負担の削減のため、商業地域外ではケーブルを撤去しSOUND PLANETへ切り替えるケースが増えている。

現在の諸問題[編集]

顧客勧誘問題[編集]

2004年(平成16年)には有線放送業界2位のキャンシステムの顧客に対し、「キャンシステムはつぶれます」と言った上で加入料や聴取料の大幅割引をして顧客を誘引したことから、公正取引委員会から排除勧告を受けた。その後USENは、キャンシステムに対し、有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律等に反した違法な営業により損害を被ったとして損害賠償請求を行い、キャンシステム側は反訴で応じた。この件で2008年(平成20年)12月10日東京地裁は、キャンシステムの反訴請求を一部認容してUSENの本訴請求を全部棄却、USENに対して20億円の支払いを命ずる判決を下した。その理由は「競争を実質的に制限し、独占禁止法に違反した」としている。

また2007年(平成19年)12月21日にUSENから委託を受けた業者「SOUND PLANET」が、実際には2等くじのみの抽選箱からくじを引かせ(二人以上の客の場合、一人だけに2等くじを引かせ、他の人にはずれくじのみの抽選箱を引かせる)、運良く2等に当選したと思い込んだ客に特別な割引をしているように見せかけ契約させる手法(当選商法)が悪質な契約約款違反にあたるとして、総務省から文書による警告の行政指導を受けた[16]。この件に関して、USENは委託業者の営業行為には紛らわしいものがあった点は認めているが、抽選箱の中身は2等ばかりではなかったと主張している[17]。なお、総務省の指導に対しては、加入金を無料とする内容の契約約款変更や、代理店が開催する催事会場への巡回強化などの再発防止措置を総務省に報告している[18]

労働環境に関する問題[編集]

企業・キャリア情報サイト「キャリコネ」を運営する「グローバルウェイ」が2010年9月21日に発表した「愛社されている企業、愛社されていない企業 主要133社ランキング」において、「愛社されていない企業」部門でワースト1位となった。その理由として、長時間労働を求められる職場環境(どの部署も帰りは終電、場合によっては休日出勤も強制、など)に対して、満額支払われない残業手当(一定時間からの超過分は対象とならない)など、過酷な労働条件への不満が見られた[19]

USENが主催する音楽番組[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ 子会社の取得に関するお知らせサミー 2003年1月15日
  2. ^ エイベックス株式会社の株式の取得に関するお知らせ (PDF) - ニュースリリース 平成16年9月28日
  3. ^ 当社連結子会社における過年度決算の訂正について (PDF) - ニュースリリース 平成18年7月14日
  4. ^ 株式会社 USEN およびエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社の提携関係について (PDF) - ニュースリリース 平成18年8月29日
  5. ^ USEN・宇野康秀氏が独白 「なぜ私は辞めるのか」 - 東洋経済 2010年12月2日
  6. ^ ニュースリリース 会社分割(簡易吸収分割)による当社子会社へのU-NEXT事業及び個人向け光回線等販売事業の承継並びに当該子会社株式の譲渡に関するお知らせ 株式会社USEN
  7. ^ 改正放送法施行に伴う有線ラジオ放送事業者から一般放送事業者への移行について (PDF) - USEN NEWS RELEASE 2011年6月30日
  8. ^ 株式会社U-NEXT SPC1による当社株券に対する公開買付けの結果並びに親会社、その他の関係会社、主要株主である筆頭株主及び主要株主の異動に関するお知らせ (PDF) - USEN NEWS RELEASE 2017年3月29日
  9. ^ a b c 株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更、並びに株式会社U-NEXTとの間の経営統合に伴う合併契約の締結及び会社分割による持株会社体制への移行に関するお知らせ - USEN NEWS RELEASE 2017年6月19日
  10. ^ a b (訂正)「株式併合、単元株式数の定めの廃止及び定款の一部変更、並びに株式会社U-NEXTとの間の経営統合に伴う合併契約の締結及び会社分割による持株会社体制への移行に関するお知らせ」の一部訂正について - USEN NEWS RELEASE 2017年7月7日
  11. ^ U-NEXTが、USENを吸収合併へ。映像/音楽配信と通信事業を強化,AV Watch,2017年2月13日
  12. ^ U-NEXT、USENと再統合 動画配信などテコ入れ,日本経済新聞,2017年2月13日
  13. ^ “USEN-NEXT HOLDINGS、会社分割による持株会社体制への移行を完了し商号(旧商号:U-NEXT)を変更”. 日経電子版 (日本経済新聞). (2017年12月1日). https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP464890_R01C17A2000000/ 2017年12月10日閲覧。 
  14. ^ 第80回国会衆議院逓信委員会議事録
  15. ^ 「大阪有線社長ら逮捕 処分を無視、違法営業」 - 読売新聞1985年8月20日
  16. ^ “株式会社USENに対する行政指導(警告)について” (プレスリリース), 総務省情報通信政策局, (2007年12月21日), http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2007/071221_6.html 
  17. ^ “本日の一部報道について” (PDF) (プレスリリース), USEN, (2007年12月21日), http://www.usen.com/admin/corp/news/pdf/2007/071221_1.pdf 
  18. ^ “株式会社USENに対する行政指導(警告)に係る再発防止措置の報告の概要の公表” (プレスリリース), 総務省情報通信政策局, (2008年1月17日), http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/2008/080117_2.html [リンク切れ]
  19. ^ 愛社されている企業、愛社されていない企業 主要133社ランキング(企業インサイダー キャリコネ)
  20. ^ この年は東日本大震災のため部門賞選定はしなかったため実質は2010年度まで。それ以後はコンサート形式

関連項目[編集]

外部リンク[編集]