Tu-128 (航空機)

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ロシアのモニノにある博物館での Tu-128

Tu-128(ツポレフ128;ロシア語:Ту-128トゥー・ストー・ドヴァーッツァチ・ヴォースィェミ)は、ソ連ツポレフ設計局で開発された超音速迎撃戦闘機である。北大西洋条約機構(NATO)は、識別のため「フィドラー」(Fiddler:英語ヴァイオリン弾き、またはペテン師)というNATOコードネームをつけた。

概要[編集]

ソビエト連邦空軍は新型の長距離迎撃戦闘機の開発をラボーチキン設計局に指示したが、1960年にラボーチキンが死去したためツポレフ設計局が開発を引き継ぐことになった。ツポレフでは試作爆撃機Tu-98 (NATOコードネーム「バックフィン」)から発展した機体Tu-28を開発した。1960年中ごろに試作機が初飛行し、同年のツシノでの航空ショーで西側各国に初めて紹介された。

特徴[編集]

全長30m程の大型戦闘機で、遠距離からのミサイルによる迎撃を任務としていた。いずれも6個航空連隊に配属された。その機体の大きさとそもそもの情報量の少なさから、西側諸国において本機は当初爆撃機として認識されており、コード名も「ブラインダー」とされていた。なお、後にこのコード名「ブラインダー」は同じくツポレフ設計局の手によるTu-22に用いられた。

構造[編集]

基本的にはTu-98そのものだが、胴体内部を爆弾庫から燃料タンクに変更し主翼を大型化している。主脚は胴体ではなく主翼に設置されたポッドに引き込まれるというツポレフ特有の機構を採用した。搭乗員も2名に減らされた。機体強度は2.5Gしかなくそれは旅客機と同じである。軍用機だけあって強度は保障されているものの激しい機動はほとんど行わず長射程ミサイルを輸送し発射して引き返すという戦術を採る。本機に乗るには輸送機を使って感覚を得る方法があったが、その後専用の練習機型が作られた。

派生型[編集]

Tu-28フィドラーA
試作機。Tu-98の主翼の大きさを変更し主脚が胴体から主翼に設けられたポッドに収納出来るようになった。
Tu-128フィドラーB
本格的な量産型。1964年より配備開始。
Tu-128S-4フィドラーB
Tu-128のレーダーを換装しルックダウン機能を付与した型式。
Tu-128UTフィドラーC
練習機型であるが、基本設計をそのまんまに機首からレーダーを除去し教官席を設けたためペリカンという綽名をもらった。
Tu-28PフィドラーD
前線偵察機仕様のTu-128。その主翼下に偵察ポッドを懸架し前線の様子を偵察出来るようにされた。
Tu-128PフィドラーD
主翼の強度を上げて機動性を向上させたTu-28P。
Tu-128MフィドラーE
機体の強度を更に上げて空戦能力を向上。レーダーはMiG-25Pと同じものが搭載された。
Tu-128S-4MフィドラーE
空対地ミサイルの運用能力を付与した型式。
Tu-28AフィドラーF
高高度偵察機型。
Tu-28-80フィドラーF
自動操縦機能を追加した型式。
Tu-28-100フィドラーF
空中給油機として使える偵察型。
Tu-138AフィドラーG
主翼を後ろ半分をデルタ翼、前半分をカナード翼に変更した上でミサイルも前後に搭載した型式。
Tu-148AフィドラーH
可変翼型。

スペック[編集]

Tupoljev Tu-128.svg

関連項目[編集]