Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀

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Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀
ジャンル 人形劇霹靂布袋劇
脚本 虚淵玄
総監督 黄強華
監督 王嘉祥
出演者 鳥海浩輔
諏訪部順一
音楽 澤野弘之
放送
放送国・地域 日本の旗 日本
第1期
出演者 中原麻衣
関智一
オープニング T.M.Revolution
放送期間 2016年7月 -2016年10月
放送時間 TOKYO MX 金曜 23:00 - 23:30
BS11 金曜 23:30 - 土曜 0:00
放送分 30分
回数 13
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 (1期)
第2期
出演者 西川貴教
小西克幸
オープニング 西川貴教
放送期間 2018年10月 -
放送時間 TOKYO MX 月曜 22:00 - 22:30
BS11 火曜 0:30 - 1:00
サンテレビ 火曜 1:30 - 2:00
放送分 30分
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2

特記事項:
制作会社 - 霹靂國際多媒體股份有限公司・ニトロプラス 他
漫画
原作・原案など Thunderbolt Fantasy Project
作画 佐久間結衣
出版社 講談社
掲載誌 モーニング
発表期間 2016年7月21日 - 2017年4月6日
巻数 全4巻(2017年5月)
漫画:Thunderbolt Fantasy東離劍遊紀
乙女幻遊奇
原作・原案など Thunderbolt Fantasy Project
作画 霜月かいり
出版社 秋田書店
掲載誌 チャンピオンクロス
発表期間 2016年9月27日 - 2017年2月28日
巻数 全1巻(2017年3月)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』(サンダーボルトファンタジー トウリケンユウキ)は、 虚淵玄 原案・脚本、日本台湾共同制作によるテレビ人形劇(パペット・エンターテインメント)[1]である。略称は『サンファン』。

概要[編集]

台湾の伝統ある人形劇・布袋劇を現代的な感覚でアレンジした霹靂布袋劇をベースにしている。

2014年2月、脚本家・虚淵玄が『Fate/Zero』台湾版の出版に伴うサイン会で台湾に赴いた際、台湾版の出版社尖端社のスタッフによって、会場付近で開催されていた霹靂布袋劇の展覧イベントへ案内され、強烈な刺激を受ける。これが日本では一部にしか知られていないことを知った虚淵は「もったいない」と感じ、なんとか日本に紹介できないかと[2]、各方面へ働きかけたのがきっかけとなっている。

その結果、最終的には原案・脚本を虚淵、キャラクターデザインを彼の所属会社・ニトロプラスの社員や関係の深いクリエイターたちが手がけ、人形の実制作・操演を霹靂布袋劇の本家・「霹靂國際多媒體股份有限公司」(以下、霹靂〈ピーリー〉社)が行う「日台合同映像作品」として、世に出ることとなった[1]

内容は、中華・日本的世界観をベースにしたオリエンタル色の強い「武侠ファンタジー」作品となっている。虚淵の脚本で講談社の『週刊モーニング』にて2016年7月に佐久間結衣によりコミカライズされた他、サイドストーリーが秋田書店の『チャンピオンクロス』にて2016年9月に霜月かいりによりコミカライズがされた。2017年4月にはニトロプラスブックスにて、脚本・虚淵玄が監修した、TVシリーズ第一期の前日譚にあたる殺無生編と刑亥編からなる小説『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 外伝』が発売された。

最終回及び公式HPにて続編の制作が発表され、2017年12月2日より、TVシリーズ第一期の前日譚と後日譚を描いた劇場版『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』が公開された。

また、宝塚歌劇団により、2018年8月から星組台湾公演「異次元武侠ミュージカル『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』」として舞台化。

TVシリーズ第二期『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 2』が2018年10月から放送開始。

第二期の最終回で第三期制作決定の告知がされた。

2019年1月2日より、本作初の大規模展示「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2の世界展」が開催される[3]

物語[編集]

東離劍遊紀(第一期)[編集]

第一話〜第五話
かつて魔界の軍勢が人類を滅亡させようと人間界に押し寄せた戦い、窮暮之戰(きゅうぼのせん)。人々は神仙から教えを乞うて神誨魔械(しんかいまかい)と呼ばれる強力な武器群を造り、魔神たちを魔界に追い返すことに成功。東離(とうり)に平和が訪れた。
それから二百年が経った現在、神誨魔械はその力に封印を施されており、護印師(ごいんし)と呼ばれる者たちが代々これを監視・守護してきた。
護印師の末裔、丹衡(タンコウ)と丹翡(タンヒ)の兄妹は、神誨魔械の中でもひときわ危険な力を有するという「天刑劍(てんぎょうけん)」を聖域で守っていたが、ある時、「天刑劍」を狙う悪漢・蔑天骸(ベツテンガイ)率いる徒党、玄鬼宗(げんきしゅう)の襲撃に遭う。柄(つか)と鍔(つば)を刀身に取り付け、元の形に戻して初めて「天刑劍」を台座から引き抜けることから、兄妹はそれぞれを持ち逃げるも、兄は殺され、柄を奪われてしまう。そして、鍔を持つ妹の丹翡にも玄鬼宗の魔の手がすぐそこまで迫っていた。
一方、雨に濡れた旅の剣客・殤不患(ショウフカン)は、雨ざらしの石仏に立て掛けられた傘を拝借しようとする。そこに木陰から、煙管を手にした謎の美丈夫・鬼鳥(キチョウ)が「お前が借りた『雨傘の義理』に、この先で最初に出会った人物へ御仏に成り代わり慈悲をかけてやれ」と声を掛ける。殤はその通りに丹翡を玄鬼宗から助けるが、それがきっかけで蔑天骸から柄を取り戻すという彼女の旅に加わることに。
魔界と人間界の狭間、魔脊山(ませきざん)の頂上にある七罪塔(しちざいとう)を居城とする蔑天骸。鬼鳥は魔脊山の三つの関門を攻略するために知己を呼び集め、弓の名手・狩雲霄(シュウンショウ)とその舎弟・捲殘雲(ケンサンウン)、死霊術の達人・刑亥(ケイガイ)、悪名高い殺し屋・殺無生(セツムショウ)が仲間に加わる。
第六話〜第十話
狩雲霄と刑亥は素性の知れぬ殤不患を警戒しその実力を見極めようと、道中わざと殤ばかり戦線に放り出す。散々な目にあって憤然とする殤は七罪塔に一人で向かおうとし、丹翡と鬼鳥は彼を追いかける。
先に蔑天骸のもとへ辿り着いた三人。しかし、鬼鳥の策略によって殤不患と丹翡は囚われの身に。そこに後から追いついた狩雲霄らが現れ、鬼鳥の正体は大怪盗「掠風竊塵(リョウフウセツジン)」こと凜雪鴉(リンセツア)であることを知らされる。諸々の汚い事情に憤った殤は牢を破壊して脱出、凜を斬りに向かう。
その頃、凜雪鴉と蔑天骸との間では取り引きが行われていた。凜の渡した鍔は偽物で、本物の鍔の在り処を教えるかわりに蔑天骸へ黄金五千金を要求する。密かに殤不患が凜へと近づくと、凜は「天刑劍」には興味がないと言い放ち、二人で手分けして柄を取り戻すことを提案してきた。
第十一話〜最終話
狩雲霄が丹翡の鍔を狙う悪党であることを知り失望した捲殘雲は、師と袂を分かち丹翡を牢から救う。本物の鍔は凜雪鴉によって無垠寺(むぎんじ)の石灯籠の中に隠されており、二人は急いで確保に向かうが、それを後からつけてきた狩雲霄と刑亥に鍔を奪われ、捲殘雲は右目を失ってしまう。
柄を取り戻す計画が失敗し玄鬼宗の追撃から逃走中だった殤不患は丹翡と捲殘雲に再会を果たすも、三人は玄鬼宗に追い詰められてしまう。窮地に陥ったと見えたがしかし、殤がそばにあった木の枝を拾うなり玄鬼宗を殲滅。実は殤は、木刀を以って鋼の刃を凌駕する氣功術の達人だったのだ。
ついに蔑天骸は「天刑劍」を手にするが、そこには滅せられたはずの魔神・妖荼黎(ようじゃれい)の姿があった。実際には「天刑劍」は魔神を倒す力など持たず、ただ封印するのが関の山だったのだ。
蔑天骸が聖域を後にしようとすると、凜雪鴉が剣を手にして立ち塞がる。初めは凜の力量を侮っていた蔑天骸だったが、すべての技が見切られ、奥義の激突をするも敗北。
ここにきてようやく蔑天骸は、凜雪鴉の真の目的が自身の矜持を傷付けることであるのに気がついた。屈辱の中、凜が愉しんでやまぬこの世界を滅ぼし、絶望を与えようと「天刑劍」を破壊。妖荼黎を封印する術を失わせ、最期は笑いながら果てるのだった。
「天刑劍」がなくなり暴れる妖荼黎。そこに一人、殤不患が現れる。彼は、西幽(せいゆう)を巡り歩いて、人心を惑わし天下を乱した魔剣、妖剣、聖剣、邪剣を36振りも収めた、「魔剣目録(まけんもくろく)」を持つ英雄好漢だったのだ。目録の中から「須彌天幻・劫荒劍(すみてんげん ・ごうこうけん)」を召喚すると、妖荼黎を宇宙の彼方、時空の狭間に封印してしまった。こうして東離に再び平安が取り戻されたのだった。
魔神を封じ込め、事後を丹翡と捲殘雲の夫婦に託して、別れも言わず旅立とうとする殤不患。それを呼び止め、凜雪鴉は餞別に傘を渡す。災いを招く魔剣の捨て場所を探し旅を続ける彼を追いかけ、凜も新たに旅立つ。
やがて空には暗雲が立ちこめ、稲光とともに嵐がやってこようとする。殤不患は傘を荒れ寺に投げ入れ、開いた傘が吹きざらしの石仏のもとへと舞い降りる。『雨傘の義理』は果たされた。

東離劍遊紀2(第二期)[編集]

第一話〜第五話
東離における殤不患の活躍は、遥かなる彼の地、西幽にまで噂が届くに至り、西幽で彼と因縁を持った者たちは、未踏の地と言われた鬼歿之地(きぼつのち)の理を捻じ曲げて踏み越え、続々と東離にやって来る。
災いを招く危険な秘宝、「魔剣目録」。その安全な捨て場所を探し旅を続ける殤不患は、護印師の砦の中でも屈指の堅牢さを誇るという仙鎮城(せんちんじょう)に辿り着き、目録を城主・伯陽候(ハクヨウコウ)に託す。
するとその帰路で、西幽時代、殤の元相棒だった吟遊詩人・浪巫謠(ロウフヨウ)と再会する。浪は、殤の命と「魔剣目録」をつけ狙う人物・禍世螟蝗(カセイメイコウ)が殤の居場所を見つけ出し、その門徒・蠍瓔珞(カツエイラク)が追っ手として東離に来ている危機を知らせるのだった。慌てて仙鎮城に引き返す殤。しかし時すでに遅く伯陽候は蠍瓔珞の襲撃に遭っており、「喪月之夜(もづきのよ)」と「妖姫・七殺天凌(ようき・ななさつてんりょう)」の2振りの魔剣を奪われてしまう。
一方、帝の勅を受けた西幽の捕吏・嘯狂狷(ショウキョウケン)は「逆賊」殤不患の捕縛、「魔剣目録」の奪還をすべく東離の警察機関・衙門(がもん)にその協力をあおぐ。しかしそこに現れたのはまたもや偽名「鬼鳥」を名乗り、四方御使(しほうごし)を詐称する凜雪鴉。凜は東離での嘯狂狷の案内役を買って出るのであった。
蠍瓔珞は、人の精神に干渉する魔剣である「喪月之夜」を街中で使い殤不患を追い詰める。殤は蠍瓔珞の謀計で猛毒を受けるも、浪巫謠の助太刀が入り辛うじて逃げおおせる。やがてその場に嘯狂狷らも現れ、民衆は更に混乱の渦に飲み込まれるのだった。
洞窟に逃げ込んだ殤不患と浪巫謠。殤は絶えず調息をしていないと全身に毒が回り命に関わる状態であったが、その窮地に凜雪鴉が駆けつけ、凜と浪は解毒薬の材料となる「龍の角」を求め鬼歿之地へ向かうのだった。

登場人物[編集]

特記がない限り、声の項はTV版の声優、演の項は宝塚版の出演者を指す。

第一期ナレーションは田中敦子が担当。

W主人公[編集]

本作は「凜雪鴉」と「殤不患」のW主人公という形をとっている。

凜雪鴉(リンセツア / Lǐn Xuě Yā / リン・シュエヤー)
- 鳥海浩輔 / - 紅ゆずる
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
通り名 -「掠風竊塵」(リョウフウセツジン / Lüè Fēng Qiè Chén / ルゥエフェンチエチェン)
本作の主人公。常に煙管を手にした謎の美丈夫。普段は「鬼鳥(キチョウ)」という偽名を使う。飄々とし、人を食ったような性格で、博識かつ狡知に長け、立ち振る舞いは常に優雅。顔が広い(本人曰く「唯一の取り柄」)一方、他者を己の利のために平然と操るため、恨みを買う事が多い[4]
その正体は「月明かりを浴びて影を落とさず、雪道を踏んで足跡を残さず、天地の理さえも欺いて奇計妙策を巡らす」と謳われる悪名高き大怪盗。贋作の製造や幻術・魔術に長ける。
狡猾な悪党を煽り、欺き、陥れ、その誇りの在り処を奪い、驕慢という宝石を屈辱という土塊にすり替えることを「至高の娯楽」としている。
実は、愛用の魔道具・煙管は剣「煙月(えんげつ)」に変形する。剣の達人であるが、それを他者にはひた隠しにしている。かつては剣の道を極めており決して侮らなかったゆえ、極めるほど果ての見えない剣の道に、ついには嫌気がさしてしまった。
第一期終盤で殤不患に興味を持ち、これから彼を狙い現れるであろう悪党・奸物を求め、追いかける。
「生死一劍」殤不患編では、道化師姿で東離での殤不患の武勇譚に尾ひれをつけて民衆に喧伝していた。この行為が偽殤不患の小さな騒動から始まり、後に第二期の「魔剣目録」をめぐる大きな騒乱へと繋がることになる。
第二期では、またもや偽名「鬼鳥」を名乗り、身分も四方御使[5]を詐称して衙門に潜入する。嘯狂狷の案内役として彼に同行する裏で、「友」である殤不患の窮地に駆けつける。嘯狂狷に標的を絞り、騙そうとしたが嘯狂狷が生粋の悪党に豹変したことで失敗する。その後不患達と共に「喪月之夜」を使って「七殺天凌」を操る婁震戒を翻弄しこれを打ち破り、その際に甚く喪月之夜を気に入っていた。
殤不患(ショウフカン / Shāng Bù Huàn / シャン・ブーファン)
声 - 諏訪部順一 / 演 - 七海ひろき
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
通り名 -「刃無鋒」(ジンムホウ / Rèn Wú Fēng /レンウーフェン)
本作のもう一人の主人公。西幽出身で旅の剣客。作中の出来事は主に彼の視点で描かれる。厭世的な皮肉屋を装い、常に憎まれ口ばかり叩いているが、内実は義に篤い人情家。西幽から鬼歿之地を越えて東離に来たという経歴から、その素性を東離の様々な人間に訝しがられることになる。英雄好漢を絵に描いたような真っ直ぐな人柄で、自他ともに悪戯に命を捨てることを良しとせず、時として敵を見逃し「その復讐に怯えない」自らを真の強者と考える。しかし後述の通り圧倒的な力を持っているためか、良くも悪くも大雑把であり、生来の情け深さも災いして状況を悪化させてしまうこともままある。
「刃無鋒」の通り名は、初め捲殘雲が皮肉として付けた、不名誉なもの[6]だったが、本人は後述の理由からむしろ気に入り、それ以来名乗っている。
実体は木の棒を以って鋼刃を凌駕する氣功術の達人であり、「軽々しく剣を振るうものではなく、かと言って自身を常時戒めるのも面倒なため、いっそ刃の付いていない剣の方が良い」との理由で、普段は刀身を銀色に塗っただけの木刀「拙劍(せっけん)」を携えている。木刀を以ってして幾多の戦いを潜り抜けてきた事実に気づいた凜雪鴉からは、その実力を改めて評価されている。また、第二期での婁震戒の敗因の一つは、その「拙劍」を真剣だと思い込んだことである。殤不患の技に渾身の氣を込めて防御した結果、木刀を素通りした氣が自身へと逆行して暴発し、致命傷を負った。
西幽において人心を惑わし天下を乱した魔剣・妖剣・聖剣・邪剣を36振りも封印した、「魔剣目録」の所持者。目録を狙う悪党たちから逃れ、安全に捨てられる場所はないかと探し歩いた結果、気が付けば鬼歿之地を越え東離に流れ着いていた。西幽においては魔剣を戦争に使おうとした帝から剣を奪取したことでお尋ね者となり、悪人である禍世螟蝗の一門とも敵対関係にある。
「生死一劍」殤不患編では、旅先で「偽」殤不患騒動に遭遇。殤不患を名乗る小太りの男を問い詰め、騒ぎの元である凜雪鴉のところに口止めに行った。
第二期では、「魔剣目録」の危険性を案じ、密かに仙鎮城に預けようとするものの、蠍瓔珞によって収蔵する魔剣二振りを奪われ、また嘯狂狷からもその身を追われるなど、窮地に陥っている。西幽での相棒役であった浪巫謠と行動を共にする。

第一期の登場人物[編集]

主人公の仲間たち[編集]

丹翡(タンヒ / Dān Fěi / ダン・フェイ)
声 - 中原麻衣 / 演 - 綺咲愛里
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
第一期のヒロイン。代々「天刑劍」を守る護印師の一族の末裔。「天刑劍」の鍔を所持している。亡き兄・丹衡の仇、蔑天骸を討ち、奪われた柄を取り戻すため、七罪塔への旅を決意する。武器は霊力を帯びた翠晶鉄によって鍛造された丹家伝来の宝刀「翠輝劍(すいきけん)」。
伝統と責任を背負ってきた自負ゆえにプライドが高く、生真面目で強情。生まれてからこのかた、聖域から一歩も外に出たことがなかったため、世間知らずで純朴である。
妖荼黎が再び封じられた後は、殤不患から劫荒劍の柄と鍔を託され、その守護を護印師としての新たな使命とする傍ら、夫に迎えた捲殘雲への丹輝劍訣の伝授に勤しんでいる。
第二期では「魔剣目録」の隠し場所として仙鎮城を提案し、伯陽候宛の紹介状をしたことが語られる。最終回でついにその姿を見せ、丹家の鍛劔祠の一室にて七殺天凌を「魔剣目録」に書き記す現場に立会い、仙鎮城の再建が済むまで「三聖具」の預け先を殤不患に頼むように伯陽候に提案した。
狩雲霄(シュウンショウ / Shòu Yún Xiāo / ショウ・ユンシァオ)
声 - 小山力也 / 演 - 輝咲玲央
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
通り名 -「鋭眼穿楊」(エイガンセンヨウ / Ruì Yǎn Chuān Yáng / ルイイェンチュアンヤン)
東離で弓の名手として知れ渡る、右目に眼帯をした隻眼の豪傑。凜雪鴉とは古い馴染みであり、彼の頼みにより仲間に加わる。武器は鋼の弓箭「銀牙(ぎんが)」。
表向きは誉れ高い英雄として称えられているが、内実は好漢の皮をかぶった、金銭のためならば非道も厭わぬ悪漢。凜雪鴉の呼び出しに応じ、丹翡に手を貸した理由も「天刑劍」を奪い個人的な利益を得るためであった。
一方で弟子・捲殘雲に対する面倒見は良く、期待を寄せていた。しかし、本性を明らかにした後は刑亥と手を組んで捲殘雲を退け、「天刑劍」の鍔を奪取、蔑天骸に引き渡す。「天刑劍」が引き抜かれることで起こる妖荼黎の復活を阻止しようとするも、最期は逆にそれを望む刑亥によって殺害された。
捲殘雲(ケンサンウン / Juǎn Cán Yún / ジュエン・ツァンユン)
声 - 鈴村健一 / 演 - 礼真琴
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
通り名 -「寒赫」(カンカク / Hán Hè / ハンハー)
狩雲霄の舎弟。金髪碧眼で軽薄な男であるが、誇りのため命をかけることも厭わぬ好漢。丹翡に一目惚れし、猛アプローチをかける。武器は長槍「騰雷槍(とうらいそう)」。
元々食うに困らぬ農家の末っ子であったが、グレて出奔し、無頼漢になった[7]。なお、宝塚版には彼の両親が登場している。
江湖[8]ではまだ名が売れていないため、名声を手に入れようと躍起になっている。通り名「寒赫」も自称。
師・狩雲霄からは鬼鳥の正体(凜雪鴉)、旅の真の目的は知らされておらず、後に本性を現した師に失望し、離反。丹翡の鍔をかけて狩雲霄と戦うが、力及ばず右目を射抜かれる。
殤不患にはその飄々とした態度に反感を抱いており、皮肉のつもりで「刃無鋒」の二つ名をつけた。そのすぐ後、玄鬼宗の襲撃で迫った命の危機を殤が投げた剣によって助けられるが、それを拾い上げた時、木刀であることを知り驚愕。木の枝片手に玄鬼宗を殲滅する姿を見て圧倒され、心服し、彼のことを東離では伝わっていないだけで、実は西幽では名の知れた英雄好漢なのではないかと考える。
妖荼黎が封印され、殤不患から託された柄と鍔を護るべく、丹翡と結婚し丹家の一員となる。そして丹翡の厳しい指導の下、丹輝劍訣[9]の習得を目指し修行の日々を送る。この時、彼の顔には師である狩雲霄の遺品の眼帯を身に着けていた。
第二期で再登場し「槍ならもうちょっとねばれたんだぜ、剣はやはり苦手だ」とボヤキながらも妻である丹翡の兄、丹衡との思い出を守るため剣の修行も怠りが無く丹輝劍訣の腕も相当上がっている。殤が七殺天凌の一件に片を付けるまで、一時的に「魔剣目録」の保管を引き受ける。最終回では丹翡と夫婦仲睦まじいやり取りを見せた。
刑亥(ケイガイ / Xíng Hài / シン・ハイ)
声 - 大原さやか / 演 - 夢妃杏瑠
キャラクターデザイナー - 中央東口、源覚(ニトロプラス
通り名 -「泣宵」(キュウショウ / Qì Xiāo / チーシァオ)
「夜魔の森」に棲む、冥界生まれで死霊術・呪術の達人である妖人。子供の生き肝から若返りの仙薬を作り、理想の生き人形を作るために美男子100人を切り刻んだとされる邪悪な女性。武器は鞭「吊命棘(ちょうめいきょく)」。
人と世間を嫌い、とりわけ凜雪鴉を「顔を見ただけで臓腑を炙られるよう」と憎悪している。しかし事に「天刑劍」が関わっていると知るや、掌を返して彼に協力を申し出る。その真意は魔神・妖荼黎を復活させることであり、「天刑劍」の封印を蔑天骸に解かせて悲願を成就したのち、祠の崩落と共に姿を消す。
第二期最終回で生存していたことが発覚する。禍世螟蝗のアジトの中に姿を現し、凜雪鴉・殤不患を討つための盟約を結ばんとしていた。
殺無生(セツムショウ / Shā Wú Shēng / シャ・ウーション)
声 - 檜山修之 / 演 - 麻央侑希
キャラクターデザイナー - Niθニトロプラス
通り名 -「鳴鳳決殺」(メイホウケッサツ / Míng Fèng Jué Shā / ミンフォンジュエシャ)
悪名高い殺し屋[10]にして無双の剣の達人。武器は双剣「鳳啼雙聲(ほうていそうせい)」。
過去に凜雪鴉に命より重い屈辱を味わわされた[11]ため、執拗に付け狙う。
凜雪鴉の首を担保に、奪った迴靈笛を持って一行に加わる。人を斬る事しか頭にない常軌を逸した殺人鬼ではあるが、逗留している酒楼に自分が居座ったことで客に逃げられた損害分の貸し切り料を払うなど、気前のいい面もある。
凜雪鴉の首を取るべく七罪塔に踏み込んだが、退路を失くした凜よりも、力量を計り負けると分かった蔑天骸へ勝負を挑み敗死。

重要人物[編集]

丹衡(タンコウ / Dān Héng / ダン・ハン)
声 - 平川大輔 / 演 - 桃堂純
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
丹翡の兄。護印師の末裔、鍛劍祠の守護者として、妹と共に務めを果たしてきた。「天刑劍」の柄を所持している。剣技「丹輝劍訣・飛霞行月」を得意とする。武器は剣「穆輝劍(もくきけん)」。
殘凶率いる玄鬼宗の軍勢相手に善戦するも蔑天骸には敵わず、丹翡を逃がすため身を挺して結界を張ったことで力尽き、「天刑劍」の柄を奪われる。
廉耆(レンキ / Lián Qí / リエン・チー)
声 - 山路和弘 / 演 - 美稀千種
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
マジックアイテムの錬成を専門とする魔術師。武道にも精通している[12]。魔笛「迴靈笛」の作成者であり所有者。武器は剣「破竹(はちく)」。
凜雪鴉の盟友にして師の一人だが、師というより必要に応じて依頼をこなす契約者としての側面が強い[12]。凜の持つ魔道具・煙管は廉耆の教えによって造ることができた。凜雪鴉の元に合流しようとしていたが殺無生によって殺害され迴靈笛を奪われる。

玄鬼宗[編集]

蔑天骸(ベツテンガイ / Miè Tiān Hái / ミエ・ティエンハイ)
声 - 関智一 / 演 - 天寿光希
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
通り名 -「森羅枯骨」(シンラココツ / Sēn Luó Kū Gǔ / センルゥオクーグー)
七罪塔に拠点を構える「玄鬼宗(ゲンキシュウ / Xuán Guǐ Zōng / シュアングイヅォン)」の頭目。初めに使用していた武器は、剣「瀆世(とくせい)」。
宝剣魔剣の蒐集家であり、「剣こそは力の証」を信条とする。殺無生すら凌駕する無双の剣術と死霊を操る法術を身につけており、その強大な力に裏打ちされた己の価値観を絶対であると信じて疑わぬ尊大な性格。一方で大変なカリスマ性の持ち主であり、彼の配下は主人の為に喜んで命を投げ捨てる。
かつては七罪塔の前主であった強大な力を持つ魔術師のいち衛兵にすぎなかったが、剣の道への執着心と己の覇道を進むために主である魔術師を殺害、魔術師の書庫から法術を学び、七罪塔を拠点にして活動をするに至った。
「天刑劍」を至高の剣と見定め、鍛劍祠を襲撃、丹衡を殺害し柄を奪取する。七罪塔に乗り込んできた凜雪鴉の素性を知った上で歓待し、鍔を手に入れるために舌戦を繰り広げる。その最中に乗り込んできた殺無生と戦い、これを撃破。狩雲霄らとの取引によって「天刑劍」を入手する。刑亥から妖荼黎復活を聞くも、乱世による覇道を望み、世の破滅間際での再会を約束し立ち去ろうとした所で凜雪鴉と対峙、剣を交える。しかし、凜に終始攻撃を受け流され屈辱と怒りを覚える。覚悟と情熱が結果とならない理不尽さへの憤りこそが武の本質から遠ざけているものの正体と諭されるが、それでもなお自分こそが無双と信じ、全身全霊を賭けた奥義を放つが凜には届かず、逆に寸止めで殺されずに済まされてしまう。この時になってようやく蔑天骸は凜雪鴉の目的が自身の矜持を傷付けることであるのに気づき、屈辱と絶望に塗れる。そして、凜が愉しんでやまぬこの世界を滅ぼし、絶望を与えようと「天刑劍」を破壊。妖荼黎を封印する術を失わせ、驕慢と傲岸の魂を砕かれながらも最期は笑いながら果てた。
殘凶(ザンキョウ / Cán Xiōng / ツァン・シォン)
声 - 安元洋貴 / 演 - 大輝真琴
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
蔑天骸の部下。玄鬼宗の幹部格。武器は剣「貪狼刀(とんろうとう)」。
殤不患と剣を交えるも敗北。自ら首を斬り落とし絶命したが、今際の際に焼き付けた「殤不患」と「掠風竊塵(凜雪鴉)」の名と姿は首と共に蔑天骸に伝わり、玄鬼宗の敵として認知される事となる。普段は片手分の武器しか持たず、敵の武器を奪って使う手癖の悪い男であり[13]、本編では丹翡から奪った翠輝劍を携えていた。
獵魅(リョウミ / Liè Mèi / リエ・メイ)
声 - 戸松遥 / 演 - 有沙瞳
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
蔑天骸の部下。玄鬼宗の幹部格。冷酷非情かつ居丈高な女性。蔑天骸を「宗主様」と呼び従い、彼の寵愛を得るために戦う。武器は双「魅月弧(みげつこ)」。
凜雪鴉らを待ち伏せして乱戦となり、殺無生の攻撃を受け蔑天骸を想いながら息絶えた。
凋命(チョウメイ / Diāo Mìng / ディアオ・ミン)
声 - 大川透 / 演 - 天華えま
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
蔑天骸の部下。玄鬼宗の幹部格。冷静沈着な男性。武器は双「寒獠鉤(かんりょうこう)」。
蔑天骸の命により殤不患らを追撃するも、木の枝で立ち回る殤不患に部下を殲滅され、本人も渾身の剣技を繰り出すが届かず、一撃で絶命。

魔神[編集]

妖荼黎(ようじゃれい / Yāo Tú Lí)
声 - 田中敦子
窮暮之戰において人間界に攻め入った魔神たちの一柱。丹輝劍訣を編み出した丹家の開祖が、「天刑劍」をもってこれを討滅したと伝えられている。
しかし魔神の前には封印が関の山であり、実際は「天刑劍」の置かれている鍛劔祠の地下に封じられていた。様々な人々の思惑でよみがえってしまうが、殤不患によって時空の彼方に追放され再び封じられた。

劇場版の登場人物[編集]

殺無生編[編集]

鐵笛仙(テッキセン)
声 - 千葉一伸
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
「剣聖」、「永世劍聖位」と呼ばれ、四年に一度行われる「劍聖會」で百戦百勝を続けている剣の王。今大会では参加者を審議する審判団の最高位。
かつての殺無生の師匠で、幼い時に頭蓋骨を割られ捨てられた殺無生を救った恩人でもある。

殤不患編[編集]

偽殤不患(ニセショウフカン)
声 - 鶴岡聡
「殤不患」を名乗り、蔑天骸率いる玄鬼宗を倒した武勇伝を語り歩いている肥満の男。
棄天帝
声 - 黄文擇
霹靂布袋劇の本家作品群からのゲスト出演。

第二期の登場人物[編集]

浪巫謠、禍世螟蝗、蠍瓔珞、嘯狂狷は劇場版「生死一劍」殤不患編にて先行登場した。

主人公の協力者たち[編集]

浪巫謠(ロウフヨウ / Lang Wu Yao / ラン・ウーヤオ)
声 - 西川貴教
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
通り名 -「弦歌斷邪」(ゲンカダンジャ)
紅蓮の装束を纏った吟遊詩人。西幽では殤不患の相棒役であった。武器は魔琵琶「聆牙(リョウガ)」。
「生死一劍」殤不患編で、殤不患を追って単身、鬼歿之地を渡る姿が描かれ、第二期序盤で東離の殤不患と再会。禍世螟蝗が彼の居場所を察知し蠍瓔珞を追っ手として差し向けたことを伝え、以後行動を共にする。
喉に尋常ならざる魔力が宿っており、かつてその魔性の歌声に当てられた西幽の皇女は、彼を宮中に囲おうと軍隊を駆り出し国ぐるみの騒動を起こした。このように声そのものが何かと厄介事を引き寄せることから滅多に口を開かない。その為、普段は常に携えている魔琵琶「聆牙」が彼の言葉を代弁する他、その音色でも感情表現をする。
直感的に対象の善悪を見極めることのできる、「悪党の天敵」。しかし理屈を抜きにして対象の善悪を察知するため、容赦なく「悪」とみなした者に斬り掛かる物騒な性質の持ち主。
通常は魔琵琶「聆牙」の音色を攻撃手段とするが、剣の腕前もなかなかのものであり、その際には「聆牙」が変形した剣「吟雷聆牙(ぎんれいりょうが)」を振るう。加えて尋常ならざる聴覚と音感を持ち合わせており、常人では聞こえぬ僅かな足音でも聞き分け、視界を闇に閉ざしても十全に戦うことができる鋭い洞察力も兼ね備えている。
聆牙(リョウガ / Ling Ya / リンヤー)
声 - 小西克幸
浪巫謠の魔琵琶。魔力のこもった浪巫謠の言霊を間近で浴び続けた結果、意思を持ち人語を話せるようになった(弦を張った柱状部の先端に頭部のような部位があり、ここが人形のように口を開けて喋る)。寡黙な浪巫謠の代弁をすることが多く、浪に比べてかなりお喋りで皮肉屋。余計なことを言って彼に激しい演奏を強いられ、苦悶の声をあげることもしばしば。
その音色は振動を操ったり音圧を刃として飛ばしたりといった攻撃手段となる。また、剣「吟雷聆牙(ぎんれいりょうが)」に変形することが可能。

禍世螟蝗の一派[編集]

禍世螟蝗(カセイメイコウ / Huo Shi Ming Huang / )
声 - 速水奨
殤不患と彼の持つ「魔剣目録」を狙っている謎の人物。姿を見せず、赤いの描かれた石碑から威圧的な声を発する。
遠き西幽からでも東離の様子を霊視することができ、「生死一劍」殤不患編では殤不患の武勇伝を喧伝する凜雪鴉を目視している。
門徒を多く持ち、アジトだと目される場所には彼や蠍瓔珞の石碑以外に桃色の百足、緑色の蟷螂、青色の蜘蛛、黄色のなどの蟲の類の絵が描かれた石碑が立てられていた。
蠍瓔珞(カツエイラク / He Zi Ying Luo / シエ・インルオ)
声 - 高垣彩陽
キャラクターデザイナー - 三杜シノヴ(ニトロプラス
通り名 -「蝕心毒姫」(ショクシンドッキ)
禍世螟蝗の門徒である、蠱惑的な美女。西幽から事あるごとに殤不患と彼の持つ「魔剣目録」を付け狙う。武器は剣「荼蘼螫(だびせき)」。
「生死一劍」殤不患編では紫のが描かれた石碑から声を発し、禍世螟蝗に殤不患の誅戮を上奏。第二期において真っ先に仙鎮城を陥落せしめ、殤と交戦する。
毒と忍の達人で、人を生者のような肌艶のまま死に至らしめる特殊な毒蠍を持ち、町や城をたやすく陥落させることが出来る凄腕。法術は殤不患より上を行く一方、剣術などの真っ向勝負では及ばないことを心得ており、彼から奪った二振りの魔剣を手に、搦め手で勝負を仕掛ける。
悪事に手を染めているが、非常に生真面目な人柄である。禍世螟蝗のため粉骨砕身し忠義を示そうとするものの、力及ばぬ局面に多々出くわし、自らの無力感に苛まれる。諦空からの説法を受けて、手元に残った「妖姫・七殺天凌」だけでも主のもとへ持ち帰ることを決意するが、西幽への帰路を嘯狂狷らに襲撃され絶体絶命となり、ついに七殺天凌を抜き放ってしまう。以降は剣の思うがまま無辜の民を手にかけ続け、忠義も誇りもなくし、せめて最期は武人として殤不患に討たれることを望んだが交戦後に見逃される。全てを失い、旅に出ることを考えていたが、新たに七殺天凌に魅入られた諦空改め婁震戒に遭遇し落命する。

西幽の朝廷関係者[編集]

嘯狂狷(ショウキョウケン / Xiao Kuang Juan / シャオ・クァンジャン)
声 - 新垣樽助
キャラクターデザイナー - 源覚(ニトロプラス
通り名 -「追命靈狐」(ツイメイレイコ)
西幽の刑部から派遣された捕吏[14]の男性。緝察使[15]の身分でもある。幻術をある程度遮断することのできる、特殊な眼鏡を常に身につけている。
「生死一劍」殤不患編において蠍瓔珞の出立を察知し、殤不患の捕縛をすべく部下を引き連れて鬼歿之地を越え、東離に渡る。第二期では東離の衙門の者たちに取り入り、殤不患を悪党に仕立て上げ追討を試みた先で、四方御使を詐称した鬼鳥(凜雪鴉)と出会い、以後行動を共にすることになる。
西幽時代から殤不患と浅からぬ因縁を持つ。一見すれば帝の勅を受け鬼歿之地さえ渡ってみせる忠臣だが、その本性は怜悧狡猾な悪徳役人で、権力を盾に弱者や無関係な民を平気で殺害する外道である。数々の汚職に手を染め秘密裏に私腹を肥やし、表向きには職務を全うしているかのように見せかけて、俸給をせしめ続けていた。第二期で殤不患の「魔剣目録」奪還任務を遂行するのも、目録が管轄地である西幽にないと都合が悪い為である。一連の行動から凜雪鴉の獲物たりうる「悪の華」として期待されていたが、蓋を開けてみれば、「自らの悪事を誇りとするようでは悪党として小物」という、凜雪鴉にとっての「悪の矜持」を真っ向から否定する信条の持ち主であった。
東離に来た後は四方御使の鬼鳥として接触してきた凜雪鴉と行動を共にし、衙門や仙鎮城を味方につけ、時に蠍瓔珞と共闘しながら、公権力を駆使して殤不患を追い詰める。その裏で、処分に困っていた西幽の秘宝を、凜雪鴉の蒐集していた蔑天骸の遺物である宝剣の数々と交換することで換金する策謀を巡らせていた。その後、凜雪鴉の策略に嵌まり東離・西幽両方の地位を脅かされたことに激しく狼狽するが、それも一瞬で、あっさり開き直ってしまうと悪党であることを隠さなくなる。そしてついには凜雪鴉の本来の目的に気づかないまま彼と離別、蠍瓔珞から奪った「喪月之夜」を手に凶行に走る。
最終的には「喪月之夜」を使いこなした殤不患に大敗を喫し、婁震戒と七殺天凌を利用して復讐を図ろうとするものの、彼に殺害された上に吊るされ、殤不患への宛て付けの「果たし状」にされるという末路を辿った。
歯をむき出しにして笑う癖があり、その口元を大写しにするシーンがあるように、顔の造作もそれに合わせて造形されている。

重要人物[編集]

諦空(テイクウ / Di Kong / ディ・コン)/ 婁震戒(ロウシンカイ / Lu Zhen Jie /ローチェンシー)
声 - 石田彰
キャラクターデザイナー - なまにくATKニトロプラス
流浪の苦行僧。
出会った者の要求を聞き届けるかわりにその意味を問いただすという、奇妙な行動を繰り返す。氣功の心得があり、患者を助ける意味があるならば自身を顧みずに解毒を行うものの、それは慈悲や信仰によるものでなく、自分を含めた何ものにも価値や意味を見いだせぬ虚無感から来る行為である。善にも悪にもなり得る彼の行動理念は、浪巫謠が最大限の警戒をする程危ういものであった。そしてその危惧通り「七殺天凌」へ全てを捧げることに意味を見出し、「媛」と呼び慕いながら彼女にすべてを捧げる悪鬼羅刹と化した。その際に還俗し、俗名の「婁震戒」を名乗る。
俗名に戻った後は、蠍瓔珞の殺害、仙鎮城を陥落、討伐をしに来た浪巫謠を返り討ち[16]、鬼歿之地にて歿王を斃すなど驚異的な戦闘能力を見せつける。また、心底から七殺天凌へ強い思慕を抱いており、魅了の術にかかっていないために、彼女の思惑を超えて暴走し、何よりも他人の手に「七殺天凌」が渡ることを恐れて、谷底へとともに身を投げようとするなど狂気的な行動を取るようになる。
凜雪鴉によって鬼歿之地に流された後、ここで七殺天凌とともに残りの時間を過ごすことを望もうとしたが、七殺天凌の挑発によって鬼歿之地から舞い戻り、偶然遭遇した嘯狂狷を殺害した上に吊し上げ、殤不患に宛て付けの「果たし状」とした。殤不患との決戦の際、最初は優勢となるも、殤不患の、凜雪鴉・浪巫謠との「喪月之夜」を使用した連携の前に敗北する。七殺天凌を手放しかけるも、七殺天凌が墨と化して封印される直前、右腕を犠牲にして七殺天凌を奪回し、七殺天凌と共に魔脊山の底へと消えていった。
脚本の虚淵玄がプレイヤーとして参加したTRPG企画「レッドドラゴン」のプレイヤーキャラクター「婁震戒(ロー・チェンシー)」のスターシステムとしての出演。当該キャラと同一の名前であるが、本作(東離劍遊紀)では別人として取り扱う。
伯陽候(ハクヨウコウ)
声 - 拝真之介
丹翡と同じく護印師を代々務めてきた一族の末裔で仙鎮城の城主。
殤不患から「魔剣目録」を預かろうとした際、蠍瓔珞の襲撃を受け毒蠍に刺され重症を負うが、幸い、殤不患の氣功術で毒を排出され一命を取り留める。しかしそれはあくまで応急処置であったため、氣功に心得のある諦空が連れて来られて完治となる。そして今度は七殺天凌に魅入られた諦空(婁震戒)が仙鎮城を陥落させたため、虎の子である「三聖具」を持ち出し遁逃する羽目になる。
最終回終盤にて丹家の鍛劔祠に落ち延びており丹翡との相談の上、仙鎮城の再建が済むまで「魔剣目録」での三聖具の保管を殤不患に依頼する。
「祐清(ユウセイ)」(声 - 笠間淳)と「碧樞(ヘキスウ)」(声 - バトリ勝悟)という従者を伴っていたがいずれも婁震戒によって斃される。
歿王(ボツオウ)
声 - 三宅健太
鬼歿之地にある「業火の谷」の主。二足歩行し巨大な翼を備えた龍で、燕の如く速度で飛翔するとされていたが、殤不患が鬼歿之地を渡った際に交戦し、片翼を切り落とされた。
殤不患の解毒薬の材料となる「龍の角」を求めた凜雪鴉・浪巫謠の両名とまみえ、火炎の吐息で圧倒するも、浪巫謠の言霊により牽制され、人語を解する高い知能ゆえに凜雪鴉に翻弄されて敗北。角を片方奪われる屈辱の中で二者への報復を誓うも、しばらくして凜によって地の果てに追い出された婁震戒によって斃される。

武器[編集]

神誨魔械(しんかいまかい)[編集]

「魔」と「人」との大戦である窮暮之戰の折、人知を超えた魔神に対抗するため人類が神仙より知恵を拝借して究極的技術で造り上げた武器群。
窮暮之戰より200年が経過した今では殆どが時の流れの中に消え去り、たまに世に出てくるもののほとんどは後世に作られた紛い物である。
尚、 第二部終盤まで仙鎮城にて所蔵されており、そして城の要である「三聖具」と呼ばれる三振りの神誨魔械は魔剣目録の項を参照。
天刑劍(てんぎょうけん)
第一期の物語の要となる、ごく僅かに現存する本物の神誨魔械の中でもひときわ強力な力を有する聖剣。他の神誨魔械がせいぜい魔神を撃退・封印に留まったのに対し、唯一天刑劍のみが魔神を討滅したとされる。
実際には魔神・妖荼黎を滅ぼすに至っておらず、他の神誨魔械と同様鍛劔祠の地中深くに封印することが関の山であった。
柄と鍔を鍵として刀身(本身)を封じ、取り外された柄を丹衡が、鍔を丹翡が保有していた。
後に柄と鍔を揃えた蔑天骸により復元され、妖荼黎の封印が解かれてしまい、蔑天骸が凜雪鴉との決戦で武器として使用するも、凜に敗北し激昂した彼の最期の足掻きによって破壊された。
誅荒劍(ちゅうこうけん)
仙鎮城にて所蔵されていた神誨魔械の一振り。邪悪な魔力を感知する特性を持ち、氣功を駆使することで自在に宙を舞い攻撃を加えることが可能なため、対隠密特化の魔族に対して切り札となる。七殺天凌をして、まともに打ち合うのは危ういと言わせるほどの業物であったが、婁震戒に素手で打ち砕かれてしまう。
鳶吼劍(えんこうけん)
神誨魔械の一振り。現在はその機能は失われている。
長い間行方不明になっていたが、第一期にて壊滅したとされる蔑天骸が率いていた玄鬼宗に略奪され、そのアジトにて収蔵されていた事が発覚、凜雪鴉が後述のその他の武器に記されている三振りとともに嘯狂狷を貶める策に用いた。

魔剣目録(まけんもくろく)[編集]

第一期第十三話から登場。殤不患が西幽で集めた魔剣・妖剣・聖剣・邪剣が封印してある巻物型の道具。
実体があるものではなく、それ自体が一つの宇宙である。巻物としての形状であるのは、魔術の心得がない殤でも扱えるよう、あつらえてもらったため。魔剣目録に剣を封じる際には専用の魔筆を用いる。ひとたび破壊されてしまうと、その機能を失いただの真っ白な紙切れとなるが、紙と糊と組紐を使用して修繕が可能である。なお、目録の並び順は開く度に変わるため、殤不患でも把握することはできない。
第一期開始時点で36振りを収蔵していたが、魔神・妖荼黎を宇宙空間へ追放する際、「須彌天幻・劫荒剣」を使用し封印を行った為、第一期終了時点では一振りが減って残り35振りとなっている。
第二期開始直後、殤不患が仙鎮城に魔剣目録の保管を依頼した際、蠍瓔珞に二振りの魔剣を奪われてしまう。第二期終了時点にて、奪われた二振りのうち、「喪月之夜」は手元に戻り、「妖姫・七殺天凌」は婁震戒に奪われたまま紛失[17]。そして、「灼晶劍」、「蒼黎劍」、「八陣斷鬼刀」の三振りが仙鎮城が再建が済むまでの一時的な措置ではあるが伯陽候からの依頼で新たに目録の中身に加わり、最終的な収蔵数は37振りとなり、一時的な措置とは言え神誨魔械も入ってしまったのと蠍瓔珞の失敗により禍世螟蝗の一派が東離になだれ込む可能性も生じた為、それにより殤はますます魔剣目録を手放すことの出来ない状況になった。
須彌天幻・劫荒劍(すみてんげん・ごうこうけん)
第一期第十三話で登場。魔剣目録に封印されていた魔剣の一振り。星空の彼方より訪れた剣匠が鍛えたとされる。剣全体が水晶のように透き通り、青白い光を放つ異形の魔剣。
これを制御し得るには尋常ならざる氣功の練度が要求され、その特性故、氣功の遣い手である殤不患を以てしても扱い兼ねていた業物であり、蔑天骸に破壊されて失われた天刑劍の代わりとして妖荼黎の封印に用いた。
洪荒禁窮獄(こうこうきんきゅうごく)
須彌天幻・劫荒劍の固有技にして最終形態。刀身を七支刀のような形状に変化し宇宙の彼方、時空の果てへと続く穴を開け、劫荒劍の刃によって傷を負った者のみを引き込み、封印する。一度開いた時空の穴が閉じきるまでには百年ほどかかるとの事。
喪月之夜(もづきのよ)
第二期第二話で登場。魔剣目録に封印されていた魔剣の一振りで。蠍瓔珞が奪った二振りのうち一振り。
刀身がクリス刀のように波打った非対称の形状と外見特徴を持つ。人間の精神を支配する魔剣であり、人体に傷はつけずに精神を支配する。斬られた者は頭部に「喪」の文字が浮かび上がり、剣の持ち主の思うがまま死ぬまで操られてしまうが、喪月之夜で心臓を刺す、もしくは気絶させるか寝かせることで元に戻る。
この剣の本領は他人を操ることではなく、完全に統制された軍勢を作り出すことにある。優れた将帥の心得の持ち主が振るうことで真価を発揮し、蠍瓔珞も嘯狂狷も素質はそれなりにはあった[18]、が、浪巫謠は武芸のみで操軍の素質が全く無かったため、衙門での嘯狂狷との戦いの時、いきなり嘯狂狷から「喪月之夜」を投げ渡され傀儡に変えられた衙門の捕吏たちの扱いに困窮してる隙に嘯狂狷が攻撃を仕掛けられ苦戦を強いられた、だが後から駆け付けた殤不患はその条件を彼ら以上に満たす素質は十分あったため、この剣の術中にあった衙門の捕吏たちを達人の軍勢に変えて嘯狂狷の策を打ち破った[19]
また、操心術に優れた凜雪鴉にも単騎を操るという使途においては非常に相性が良い。「傀儡となっている間は七殺天凌の魅了が通じない」という性質を利用して、殤不患と婁震戒との決戦の際、喪月之夜で凜が殤不患を操って戦わせるという策が功を奏した[20]
最終決戦の後、凜雪鴉は「喪月之夜」を大変気に入ったらしく殤不患が少々難色を示しながら「三聖具」を預かろうとした時、凜が「荷が重過ぎるなら1本ぐらい私が引き受けてもよいのだぞ」と口にし、その候補として喪月之夜を指名していた。
妖姫・七殺天凌(ようき・ななさつてんりょう)
声 - 悠木碧
第二期第二話から登場。魔剣目録に封印されていた魔剣の一振り。蠍瓔珞が奪った二振りのうちのもう一振り。
意思を備えている。剣格に埋め込まれた宝玉が発光するとともに人語を話し、近付く者をことごとく籠絡する。
「剣はただの道具」を信条とする殤不患が「魔物の類」として危険視している魔剣。使い手には人を斬る極上の快楽を味わわせ、ある種の心酔状態にさせて反抗心を失わせる。刀身を見た者は七殺天凌を我が物にしようとするようになり、それを阻む者あればたとえ仲間であろうと手にかける。また、血を吸うことで魔力を蓄える能力を持つ。
初めに自身を目録から解き放った蠍瓔珞を誘惑し使い手としたが、次第にその不甲斐なさに失望し、最終的には蠍瓔珞が自分を裏切ったことで見切りをつけ、所有者を諦空に乗り換えて殺害させる。新たなる使い手となった婁震戒(俗名に戻った諦空)の技倆に驚嘆すると同時に、彼が七殺天凌に対し異様な情愛を持っていることに危うさを感じている。
殤不患と婁震戒の決戦後、敗北した婁震戒とともに魔脊山の底に落下し、紛失する。
脚本・虚淵玄の参加するTRPG企画「レッドドラゴン」よりスターシステムとしての登場[21]。混同を避ける為、レッドドラゴン版の呼び名を「チーシャーティェンリー」、東離劍遊紀版を「ななさつてんりょう」とする[22]
灼晶劍(しゃくしょうけん)
仙鎮城に収蔵している神誨魔械で城の要である「三聖具」の一振り。超高熱を発生させ魔族を焼き切る炎剣。その熱さは使用者を脅かすほど高いため、事前に耐熱対策が不可欠。
蒼黎劍(そうれいけん)
前述と同じく仙鎮城に収蔵している神誨魔械で「三聖具」の一振り。氣を込めることで超振動を発生させ相手を粉砕する。魔族の防御を打ち破る切り札となる。
八陣斷鬼刀(はちじんだんきとう)
前述と同じく仙鎮城に収蔵している神誨魔械で「三聖具」の一振り。刀身の背に八つの玉石がついており、それぞれの条件を満たす都度に威力が増加する。
飲雪/弧然潤月/冥玄幽牙/百代昆吾/炎殺・雷岳/幽冥・萬世神伏/九天玄冥/六問虚空/古龍青雀/日月神息/六道殊月/琉充劍/狂風玄牙/青燈弧照/風刀蝶殺/炎邪黯刃[23]
いずれも魔剣目録に封印されている状態で存在が確認されている魔剣・妖剣・聖剣・邪剣の一部で能力及び効果は不明。

その他の武器[編集]

前述の「鳶吼劍」と同じく玄鬼宗に略奪されアジトにて収蔵されており嘯狂狷を貶める策に用いられた。
天穹劍(てんきゅうけん)
東離の皇族が所有する宝剣。
流螢劍(りゅうけいけん)
特殊金属で鍛造された宝剣。燐光を帯びた刀身が特徴。
槐嚴將軍の愛剣(仮)
東離の名将である槐嚴(かいげん)がかつて愛用し、墓の副葬品として納められていた宝剣。

用語[編集]

主な用語[編集]

役魔陣えきまじん(第一期)
蔑天骸は役魔陣と枯骨という2種の剣術を編み出し、自身のためだけの秘剣を役魔陣とした[24]
枯骨ここつ(第一期)
蔑天骸が玄鬼宗に伝授する剣技。免許皆伝を授かった者だけが仮面を外すことが許される[24]
生き物
魑翼みよく
魔界より持ち込まれ人間界に適応した外来種の猛禽。知能も高く魔術師の使い魔として重用されたが、使役を行うには風笛を必要であるのと思念にも配慮を要する。
第二期では凜雪鴉が魑翼を飼い慣らしている。
出来事
窮暮之戰きゅうぼのせん
二百年前、魔界の軍勢が人類を滅亡させようと押し寄せた戦争の呼称。この戦争が原因で一つの国が後述の西幽と東離に分たれた。
場所
西幽せいゆう東離とうり
かつてはひとつの国だったが、二百年前の窮暮之戰の際、呪いを掛けられ行き来が出来なくなり、西幽と東離の二つの国へ別れた。
国が二つに分かれてからは、西幽と東離は各々で別の帝を立て、別の律令に則って国政を営んでいる。
第一期の舞台となったのが東離であり、殤不患は鬼歿之地を越えて西幽からやって来た。
鬼歿之地きぼつのち
窮暮之戰で呪いをかけられた荒野で、西幽と東離を隔てている。窮暮之戰から二百年、踏破した者は長い間、誰一人としていないとされていた。
だが、殤不患が鬼歿之地を渡った際、「業火の谷」に棲まう龍「歿王」の片翼を切り落としたり、魔族との混血である食人族を討伐したりする等、彼が鬼歿之地の難所を壊滅させ、ある程度通りやすくしてしまったことが判明する。
そのため、後に西幽から何名か[25]東離にやってきた者たちが現れるようになる。
仙鎮城せんちんじょう(第二期)
魔界の軍勢の再来に備えて築かれた難攻不落の牙城。無数の神誨魔械を預かっている。
東離にある護印師の砦の中でも屈指の守りを誇るとの評判から、その堅牢さを見込んだ殤不患が「魔剣目録」を預けるため訪れたが、蠍瓔珞の襲撃を受けて取りやめる羽目になる。しばらく経ってから、かつて伯陽候の治療のために訪れた僧侶、諦空こと婁震戒によって仙鎮城は陥落し、収蔵されている神誨魔械がことごとく破壊された。
衙門がもん(第二期)
司法機関・刑部の拠点である役所。現代における警察署のようなもの。
西幽から来た嘯狂狷が、ここの者たちに取り入り、東離における殤不患捕縛のための拠点とする。
四方御使(宮廷から派遣され、辺境各地にある刑部の内務監査をして廻る役人)を偽る凜雪鴉の潜入先。

念白[編集]

念白ねんぱく
布袋劇では重要な登場人物が舞台に現れた際、「口白(こうはく)師」(講談師のような人)が、その人物固有の詩吟を唄う(詳しくは布袋劇#出場詩を参照)。本作では声優が人形に声を当てているが、この念白に関しては布袋劇本来のテイストを一端でも視聴者に体感してほしいというスタッフの意向により、本場の口白師が台湾語で唄っている[26]
各人物の念白は、第一期公式サイト「Keyword」[27]や、第二期公式サイト「Character」[28]のページに、日本語訳と共に記載されているので、そちらを参照。

スタッフ[編集]

  • 原作・制作 - Thunderbolt Fantasy Project
  • 原案・脚本・総監修 - 虚淵玄
  • 操演・撮影 - 霹靂國際多媒體股份有限公司
  • キャラクターデザイン - ニトロプラス
  • 武器デザイン - 霹靂國際多媒體股份有限公司、石渡マコト
  • 造形アドバイザー - グッドスマイルカンパニー
  • 音楽 - 澤野弘之和田貴史(第二期より)
  • 音楽プロデューサー - 堀口泰史
  • 音楽制作 - アニプレックス
  • 美術監督 - 林芷蔚
  • 音響監督 - 岩浪美和
  • 題字 - 書家 岡西佑奈(劇場版・第二期)[29]
  • エグゼクティブプロデューサー - 黄亮勛、でじたろう安藝貴範
  • プロデューサー - 陳義方、西本有里、北岡功、中原広絵、山田香穂
  • 日本語版制作プロデューサー - 里見哲朗
  • アートディレクター - 宇佐義大
  • アソシエイトプロデューサー - 宇佐義大、沢野麻由美
  • 助監督 - 鄭保品
  • 監督 - 王嘉祥
  • 総監督 - 黄強華
  • 製作 - 霹靂國際多媒體股份有限公司、ニトロプラス、グッドスマイルカンパニー

主題歌[編集]

第一期オープニングソング
RAIMEI
作詞 - 井上秋緒 / 作曲 - 浅倉大介 / 歌 - T.M.Revolution
第二期オープニングソング
His/Story
作詞 - 藤林聖子mpi / 作・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 西川貴教
第二期エンディングソング
Roll The Dice
作詞 - 藤林聖子 / 作・編曲 - 澤野弘之 / 歌 - 西川貴教

各話リスト[編集]

第一期[編集]

話数サブタイトル
第一話雨傘の義理
第二話襲来!玄鬼宗
第三話夜魔の森の女
第四話迴靈笛かいれいてきのゆくえ
第五話剣鬼、殺無生
第六話七人同舟
第七話魔脊山ませきざん
第八話掠風竊塵リョウフウセツジン
第九話剣の神髄
第十話盗賊の矜恃
第十一話誇り高き命
第十二話切れざる刃
最終話新たなる使命

第二期[編集]

話数サブタイトル
第一話仙鎮城
第二話奪われた魔剣
第三話蝕心毒姫
第四話親近敵人
第五話業火の谷
第六話毒手の誇り
第七話妖姫の囁き
第八話弦歌斷邪
第九話強者の道
第十話魔剣/聖剣
第十一話悪の矜恃
第十二話追命靈狐
最終話鮮血の恋歌

放送局・配信[編集]

日本国内 テレビ / 第1期 放送期間および放送時間[30]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [31] 備考
2016年7月8日 - 9月30日 金曜 23:00 - 23:30 TOKYO MX 東京都 JAITS
金曜 23:30 -土曜 0:00 BS11 日本全域 BS放送/『ANIME+』枠
2016年7月9日 - 10月1日 土曜 0:00 - 0:30(金曜深夜) AT-X 日本全域 CS放送/リピート放送あり

各局とも、放送前週には特別番組を放送。

日本国内 テレビ / 第2期 放送期間および放送時間[32]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [31] 備考
2018年10月1日 - 12月24日 月曜 22:00 - 22:30 TOKYO MX 東京都 JAITS
2018年10月2日 - 12月25日 火曜 0:30 - 1:00 (月曜深夜) BS11 日本全域 BS放送/『ANIME+』枠
火曜 1:30 - 2:00(月曜深夜) サンテレビ 兵庫県 JAITS

ネット配信は第1期がバンダイチャンネルほかにて実施中[33]

書誌情報[編集]

漫画[編集]

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀
  1. 2016年9月23日発売、ISBN 978-4-06-388641-2
  2. 2016年12月22日発売、ISBN 978-4-06-388675-7
  3. 2017年3月23日発売、ISBN 978-4-06-388706-8
  4. 2017年5月23日発売、ISBN 978-4-06-388726-6
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 乙女幻遊奇
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 アンソロジー

小説[編集]

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 外伝(刑亥編・殺無生編)
  • 刑亥編 著:手代木正太郎、殺無生編 著:江波光則、イラスト:三杜シノヴ・源覚(ニトロプラス、Nitroplus Books刊)、全1巻
    • 2017年4月7日発売(一般流通を使った出版物ではないためISBNは無い)

劇場版[編集]

概要(劇場版)[編集]

2017年10月2日に公式サイトがオープンし、『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』のタイトルで同年12月2日より公開と発表された。

本編の前日譚にあたる外伝小説『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 外伝』を元に映像化した「殺無生編」、虚淵玄の書き下ろしによる第一期の後日譚「殤不患編」の二編からなる。

舞台化[編集]

2018年8月より宝塚歌劇団 星組台湾公演「異次元武侠ミュージカル『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』」として舞台化。

  • 原作:「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」
  • 脚本・演出:小柳奈穂子
  • 出演者一覧
宝塚版のみの登場人物:捲殘雲の母 万里柚美、傀儡師[座長]如月蓮、傀儡師 白妙なつ、傀儡師 瀬稀ゆりと、傀儡師 紫月音寧、傀儡師 ひろ香祐、傀儡師 紫りら、傀儡師 音咲いつき、捲殘雲の父 拓斗れい、傀儡師 彩葉玲央
  • その他詳細は、宝塚版公式ホームページを参照。[34]

備考[編集]

  • エイプリルフールの企画として2017年4月1日および2018年4月1日に、『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』と『刀剣乱舞』のコラボ映像が公開。前者では鳥海浩輔演じる凜雪鴉と三日月宗近が、後者では諏訪部順一演じる殤不患と千子村正が共演している。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」『宇宙船』vol.153(SUMMER 2016.夏)、ホビージャパン、2016年7月1日、 pp.94-95、 ISBN 978-4-7986-1261-4
  2. ^ 虚淵玄の挑戦「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」ステージでは声優アフレコも- アニメ!アニメ!(株式会社イード)” (2016年3月27日). 2016年6月3日閲覧。
  3. ^ 「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2の世界展」公式HP”. 2019年1月2日閲覧。
  4. ^ 具体例:「生死一劍」殺無生編(第一期の前日譚)において、殺無生を利用し「劍聖會」の解体を行ったことで、以降彼に命を狙われることとなった。
  5. ^ 宮廷から派遣され、辺境各地にある刑部の内務監査をして廻る役人。
  6. ^ 斬れない刃(=なまくら)の意。
  7. ^ キャラクターデザイン画集, p. 11.
  8. ^ 武侠小説の世界において、武術を身につけ団結した人々が所属する、一般社会とは異なった裏社会のようなもの。
  9. ^ 丹家伝来の剣術。
  10. ^ 剣術を極めてから名門流派に道場破りを行ったが、強すぎたため金子を積まれ他の流派を先に襲うよう頼まれる。やがて、いずこかの武門に恨みを持つものが献金を募り、一定額に達すると道場破りを行い師範門弟を皆殺しにするという道場破り代行業を営むようになる(キャラクターデザイン画集 p.15より)。
  11. ^ その様子が劇場版「生死一劍」殺無生編で描かれている。
  12. ^ a b キャラクターデザイン画集, p. 19.
  13. ^ キャラクターデザイン画集, p. 23.
  14. ^ 現代における刑事のようなもの。
  15. ^ 帝の勅命を受け、特権を与えられた階級。地方の衙門の人員を任意に徴発できる。
  16. ^ ただし浪巫謠は凜の横槍で敗死に至らずに済んでいる。
  17. ^ 七殺天凌を魔剣目録に書き記す際、現れたのは七殺天凌ではなく、婁震戒の切り落とされた右腕だった。
  18. ^ 片方は禍世螟蝗の一派の幹部にして蟲使い、片方は初登場時は部下を引き連れていたこともあり操軍の素質はあったと考えられ、両者とも実際に傀儡に変えられた人々を手駒にして手際よく戦闘を熟す場面を確認している。
  19. ^ もっとも嘯狂狷自身が殤の素質を全く知らなかったのも敗因の一つだったが。ちなみに長い付き合いであるはずの浪も彼の素質の事は全く知らなかったとの事。
  20. ^ 「拙劍」は木刀であり傀儡になって意識が無い時点で氣功術が使えなくなると思われがちだが凜の才能の故が問題無く引き出しながら操っている。
  21. ^ 10:04 - 2018年10月15日 虚淵玄
  22. ^ 10:05 - 2018年10月15日 虚淵玄
  23. ^ 「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2の世界展」での魔剣目録の展示物にて確認。
  24. ^ a b キャラクターデザイン画集, p. 27.
  25. ^ 通りやすくなったとは言えそれでも、難所であることには変わりがないため、卓越した能力と執念の持ち主のみに限られるが。
  26. ^ 『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』虚淵玄氏(ニトロプラス)が衝撃を受けた布袋劇のすごみとは? 放送開始記念ロングインタビュー”. ファミ通.com (2016年7月7日). 2015年7月13日閲覧。
  27. ^ 第一期公式サイト「Keyword」”. 2018年10月31日閲覧。
  28. ^ 第二期公式サイト「Character」”. 2018年10月31日閲覧。
  29. ^ 『Thunderbolt Fantasy Project』より「Thunderbolt Fantasy 生死一劍」「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 2」題字揮毫”. 書家/書道家 岡西佑奈 公式サイト. 2019年1月6日閲覧。
  30. ^ Introduction On Air”. 『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』(第1期) 公式サイト. 2018年7月30日閲覧。
  31. ^ a b テレビ放送対象地域の出典:
  32. ^ Introduction On Air”. 『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2』公式サイト. 2018年7月30日閲覧。
  33. ^ Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀バンダイチャンネル公式ホームページ
  34. ^ 星組公演 『Thunderbolt Fantasy(サンダーボルト ファンタジー)東離劍遊紀(とうりけんゆうき)』”. 2018年10月31日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]