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T.38

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

T.38とは、「IPネットワーク上のリアルタイムグループ3ファクシミリ通信手順 (Procedures for real-time Group 3 facsimile communication over IP networks)」として、ITU-T1998年6月勧告された通信プロトコルである。声のリアルタイム通信であるVoIPと同様に、FoIPとも呼ばれる。

概要

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T.30公衆交換電話網ファクシミリ間をT.38ゲートウェイで変換しインターネットプロトコルで中継するために定められた。2000年代より、T.38を直接送受信できるファクシミリ装置も製造されるようになった。

G3ファクシミリからの電話番号による発信をゲートウエイで中継するものが内線電話IP網化に使用されている。また、ホスト名IPアドレスで送信先指定するものが、業務用複合機PCのファクシミリ送信ソフトウェアで利用可能である。2010年2月1日に、NGN網の電話番号でのFAXサービスのインプリメント仕様を、ソフトフロントが発表した。[1]

通信方式

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T.38対応装置間では、CNG信号・CED信号・画像信号をIFP (internet facsimile protocol)で定められた形式で、UDPもしくはTCPで中継する。また、網の遅延、パケット消失・間隔や順序の乱れを保障する処理が行なわれる。[2]

T.38ゲートウェイによるG3ファクシミリ間中継

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  1. G3ファクシミリから発信されたDTMFまたはダイヤルパルス信号を発信側ゲートウェイが解釈し、SIPサーバにIPアドレスを問い合わせて、着信先ゲートウェイに送信先電話番号を通知する。
  2. 着信先ゲートウェイが送信先G3ファクシミリをDTMFまたはダイヤルパルスで呼び出し、送信先G3ファクシミリとの呼が確立する。
  3. 発信元G3ファクシミリからのCNG信号をIFP (internet facsimile protocol) バケットで送信先G3ファクシミリへ中継する。
  4. 送信先G3ファクシミリからのCED信号をIFP バケットで発信元G3ファクシミリへ中継する。
  5. 発信元G3ファクシミリからのモデムによる画像信号をIFPで送信先G3ファクシミリへ中継し再びモデム信号とする。
  6. 発信元または送信先が終話動作をすると呼を終わらせる。

関連するIETFのRFC

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関連するIETFRFCには、次のものがある。

  • RFC 3362 Real-time Facsimile (T.38) - image/t38 MIME Sub-typeRegistration
  • RFC 4612 Real-Time Facsimile (T.38) - audio/t38 MIME Sub-typeRegistration
  • RFC 5347 Media Gateway Control Protocol Fax Package

関連項目

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脚注

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外部リンク

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