Sigh

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Sigh
基本情報
出身地 日本の旗 日本 東京都
ジャンル ブラックメタル
アヴァンギャルドメタル
活動期間 1990年 -
レーベル デスライク・サイレンス・プロダクション
Cacophonous Records
センチュリー・メディア
キャンドルライト・レコード
ジ・エンド・レコード
サウンドホリック
公式サイト www.sighjapan.com
メンバー
川嶋未来 (ボーカルキーボードプログラミング等)
藤波聡 (ベース)
石川慎一 (ギター)
原島淳一 (ドラム)
Dr. Mikannibal(ミカンニバル博士)(アルトサックス・ボーカル)
旧メンバー
Kazuki Ozeki (ドラム)

SIGH(サイ)は、日本ブラックメタル/アヴァンギャルドメタルバンド。日本のブラックメタルバンドとしては、かなり早い時期から活動している。主にヨーロッパ等の海外を中心に活動しており、それらの日本のバンドの海外進出の先駆的な存在である。メイヘムユーロニモスが立ち上げたデスライク・サイレンス・プロダクションがアルバムをリリースした唯一の非スカンディナヴィア出身のバンドである。

メンバー[編集]

現メンバー[編集]

  • 川嶋未来 - ボーカルキーボードシンセサイザーヴォコーダーオルガンメロトロンシタールプログラミングサンプリング、(ベース 1990 - 2004) - (1990 - )。通信会社勤務。インド音楽の理論に精通している。メタルのインタビューや執筆なども行う。
  • 藤波聡 - ベース 2004 - 、(ギター 1990 - 1992、ドラム 1990 - 2004) - (1990 - )
  • 石川慎一 - ギター - (1992 - )
  • 原島淳一 - ドラム - (2004 - )
  • Dr. Mikannibal(ミカンニバル博士) - アルトサックス、ボーカル - (2007 - )、宮城県仙台市出身。アメリカ在住。1月23日生まれ。東京大学物理学の博士号を取得している。Devour Humanity、2003年 7月に29JAGUARを経て、2006年11月頃Providenceに加入後、Sighに加入。初めはHangman's Hymnの中ジャケ用のモデルとして川嶋と知り合った。その際、彼女の組んでいるデスメタルバンドのCDを聴いた川嶋は彼女のグロウルのスキルに驚愕し、すぐさまSighへの加入を打診することとなった。また、サラトガのサンノゼのウェストモントハイスクールに留学経験を持ち、流暢に英語を話せること、アルトサックスが吹けることも加入の要因となったようである[1]

旧メンバー[編集]

  • Kazuki Ozeki - ドラム (1990)

略歴[編集]

1990年、東京で結成。同年、デモを2つ作成。

1992年、1stEPであるRequiems for Foolsをリリース。このEPははじめデッドに送られたが、彼が自殺したことによってユーロニモスの手に渡っている。他にも、川嶋はテープのトレードや手紙のやり取りを通して、サモスファウストヴァルグ・ヴィーケネスらをはじめとするノルウェーのシーンのメンバーと交流を持っていた。

1993年デスライク・サイレンス・プロダクションから1stアルバムScorn Defeatをリリース。このアルバムはエンペラークレイドル・オブ・フィルスといったバンドがシンフォニックな要素を取り入れるきっかけになったともいわれている。ユーロニモスの死によってデスライク・サイレンス・プロダクションが消滅したため、Cacophonous Recordsと契約。

1995年、2ndアルバムInfidel Artをリリース。

2001年、Cacophonous Recordsとプロモーションやアルバムの権利関係で揉めていたバンドはセンチュリー・メディア・レコードからImaginary Sonicscapeをリリースすることになる。この作品は以前の作品よりもアヴァンギャルドな仕上がりになっている。 これは川嶋がジャズからモンゴルの喉歌に至るまで可能な限り様々な音楽を取り入れようとした結果である[1]

2005年キャンドルライト・レコードからGallows Galleryをリリース。原島淳一が加入。藤波聡がドラムからベースに転向。

2007年ジ・エンド・レコードからHangman's Hymnをリリース。

2010年、Scenes from Hellがリリースされる。川嶋はこの作品について「リヒャルト・シュトラウスが推し進めた交響詩的な手法をとって、ヒントさえ与えられれば情景が目に浮かぶような作りにしました。」と語っている。また、カレンニコフフレンニコフグリンカチャイコフスキーといったロシアの作曲家や伊福部昭の影響もあるという[2]

2012年、In Somniphobiaをリリース。9月末に行われたアルセストの東京公演ではVampilliaとともに前座をつとめることとなった。

音楽性や逸話等[編集]

初期は割とオーソドックスなブラックメタルをプレイしていたが、徐々にサイケデリック/アヴァンギャルドな要素を強めていった。Hangman's Hymnからはスラッシュメタルシンフォニックブラックメタルといった路線へと回帰している。

曲作りはMIDIで行っている。まず、曲をすべて打ち込み、それを聞き込んでアレンジを行っていく。それを繰り返して、曲が出来上がると徐々に本物の楽器でレコーディングをしていくというスタイルである[2]。この手法はGhastly Funeral Theatreからずっと行っているという[1]。また、楽曲はアルバムの方向性を決めてから書くことにしている[2]

使用機材[編集]

以下は2006年時点での情報である[3]

  • TS12:ENSONIQ社製。 2ndアルバム"Infidel Art"のシンセはすべてこれが使われている。
  • Prophecy:Korg社製。葬式劇場や恐怖万歳のサックス系ソロすべて、フルートソロの一部ではこれが使われている。
  • JP-8000:Roland社製。
  • XB-2:ハモンドオルガン。
  • S-2000AKAI:サンプラー。Hail Horror Hail以降のオーケストレーショ ンは ほとんどこれによるもの。
  • VP-330:ヴォコーダー。Hail Horror Hail以降使用。

ディスコグラフィー[編集]

Hail Horror Hailの前に発表されたGhastly Funeral Theatreを考慮に入れて各アルバムの頭文字をとっていくと、SIGHの文字が交互に浮かび上がるようになっている。

  • Scorn Defeat - 1993
  • Infidel Art - 1995
  • Hail Horror Hail - 1997
  • Scenario IV: Dread Dreams - 1999
  • Imaginary Sonicscape - 2001
当時、型にはまりきってしまっていたブラックメタルというジャンルから脱すること目標に作品を作ったという。
  • Gallows Gallery -2005
  • Hangman's Hymn - 2007
ドイツの交響曲と80年代のスラッシュメタルを素材にしている。
  • Scenes from Hell - 2010
  • In Somniphobia - 2012
川嶋によればこのアルバムは「失われてしまったファンタジー、すなわち現実と空想の、夢と現実の、 生と死の中間、そして私自身の悪夢を音楽で表した作品である。音楽的には何でもあり。へヴィメタル、スラッシュメタルからフリージャズ、クラシック、現代音楽、インド伝統音楽からアフリカ、 トルコまで何でもアリ。いくつか具体的なアーティスト名をあげればCeltic Frost, Venom, Iron Maiden, Black Sabbath,Mercyful Fate,Death SS, Sun Ra, John Zorn, Mr. Bungle, Albert Ayler, Stockhausen, Xenakis, Messiaen, Zakir Hussain, Miles Davis, Thelonius Monkなど」だという[4]。そして、「このアルバムは一人で夜中にヘッドフォンで聞いてほしい。」と語っている。夢と現実の中間と言う世界観をあらわした作品として、映画ではジェイコブス・ラダー恐怖の足跡ゾンゲリアアザーズシックスセンス、小説では筒井康隆の作品から影響を受けたという。
  • Graveward - 2014

脚注[編集]

  1. ^ a b c “SIGH, Sex, & Old Age: Into the Mind of Mirai”. Lurker's Path. (2012年5月). http://www.lurkerspath.com/2012/03/05/sigh-sex-and-old-age-into-the-mind-of-mirai/ 2012年9月10日閲覧。 
  2. ^ a b c “S I G H Interview 2010 Part 1”. Lurker's Path. (2010年5月). http://naniwamtl.exblog.jp/11157186/ 2012年9月10日閲覧。 
  3. ^ シンセサイザー
  4. ^ SIGH×SIDEMILITIA inc. Limited collaboration

外部リンク[編集]