Sd Kfz 251

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
Sd.Kfz.251
SdKfz 251 Saumur.JPG
基礎データ
全長 5.80m
全幅 2.10m
全高 1.75m
重量 7.81t
乗員数 2名
乗員配置 兵員10名
装甲・武装
装甲 6-14.5mm
主武装 MG34またはMG42
機動力
速度 52.5km/h
エンジン マイバッハHL 42
直列6気筒液冷ガソリン
100hp(74.6kW)
懸架・駆動 トーションバー式半装軌
行動距離 300km
出力重量比 12.8hp/t
テンプレートを表示
Sd.Kfz.251/7型 装甲工兵車 "Pionierpanzerwagen"
Sd.Kfz.251/9型 7,5cm自走砲 "Stummel"初期型
ワルシャワ蜂起ポーランド国内軍鹵獲されたSd.Kfz.251/1型 Ausf.D

Sd.Kfz.251は、ドイツハノマーク社が3t半装軌車 (Sd.kfz.11) をベースに、戦車部隊歩兵を追随させるために1937年から開発を開始した中型装甲兵員輸送車制式番号を指す。この制式番号がドイツの装甲兵員輸送車の代名詞となった。ドイツ語で "Mittlerer Schützenpanzerwagen" と表記される。

概要[編集]

Sd.Kfz.250同様、1939年6月から生産が開始された旧型(A/B/C型)と、生産工数を減らすため形状が簡素化された1943年9月から生産開始の新型(D型)に分けられる。

総計15,252両ほど生産されたと言われ、装輪車両と比べ良好な不整地走破性故に、戦車に追随する歩兵輸送手段として、装甲師団において重要な役割を果たした。

しかし、より簡易で安価なアメリカ軍M3ハーフトラックに比べ、装甲防御力では勝るものの、前輪に動力が無いのとエンジン出力で劣るため、より長い履帯や凝ったサスペンションを持ちながら不整地・泥濘地での機動性で負けており、複雑高価なわりには高性能とは言い難い面もあった。

バリエーション[編集]

1型
基本形となる装甲兵員輸送車型であり、兵員10名を輸送可能。機関銃搭載型・ロケットランチャーヴルフラーメン40)搭載型・赤外線暗視装置装備型(ファルケ)も存在する。
2型
迫撃砲搭載の重装備小隊用支援車両型。
3型
無線機搭載の指揮車両型。搭載する無線機の相違によるバリエーションがあった。
4型
7.5 cm leIG 18歩兵砲牽引用車両型。
5型
工兵部隊用装甲兵員輸送車型。
6型
上級士官用の無線機搭載指揮車両型。エニグマ暗号機も搭載。
7型
工兵部隊用装甲兵員輸送車型。Sd.Kfz.251/5の発展型であり、突撃橋を装備。
8型
野戦救急車型。
9型
7.5 cm KwK 37戦車砲搭載支援車両型。搭載方法により前期型と後期型がある。
10型
3.7 cm PaK 36対戦車砲搭載型。小隊長用車両。対戦車砲の防盾がそのままのものと、小型化したものがある。
11型
電話線敷設車型。
12型
砲兵隊用観測車両型。方位や距離の観測機材を搭載。
13型
砲兵隊用の聴音車両型。
14型
砲兵隊用の音響測定車両型。音波測定により測距を行う。
15型
砲兵隊用の発射光測定車または投光車型。
16型
火炎放射器搭載型。
17型
以前は2 cm Flak 38機関砲搭載の対空自走砲型(ヘルマン・ゲーリング師団所属の空軍専用車両)といわれていたが、これは同隊専用の特別仕様であり、実際は2 cm KwK 38を搭載した小型砲塔をもつ歩兵戦闘車型であるとされる。
18型
砲兵部隊用観測・指揮車両型。
19型
移動電話交換車両型。
20型
赤外線照射灯搭載型。通称ウーフー。
21型
3連装対空機関砲(15mm MG 151または2cm MG 151/20)搭載型。
22型
7.5 cm PaK 40対戦車砲搭載型。
23型
2 cm KwK 38搭載偵察車型。以前は同型砲を搭載した17型と混同されていたが、異なる偵察装甲車用砲塔をもつ。ただし、本車のものとされる写真が合成であることから、計画のみで終わった可能性が高い。

この他にも、兵員室と後部の装甲を撤去し、開放型の砲座にして2 cm Flak 38を搭載した対空自走砲型が604両作られた。これには、大戦前半に使用されていた装輪無線装甲車の、Sd.Kfz.261のナンバーが与えられたとする説もある。

また、戦後のチェコスロバキアでの生産型で、Sd.Kfz.251を改良して、空冷ディーゼルエンジンに変更し、兵員室に上面装甲や射撃ポートが付いた、OT-810などがある。

登場作品[編集]

映画[編集]

スターリングラード
フューリー (2014年の映画)
プライベート・ライアン

ゲーム[編集]

Red Orchestra: Ostfront 41-45
ドイツ側の主力装甲兵員輸送車として登場。ハーフトラックの特殊な機動が再現されており、操縦士機銃手を含めて8人乗れる。
The Saboteur
ナチス兵士が使用。プレイヤーも運転可能。機関銃搭載。
コール オブ デューティシリーズ
CoD
ドイツ軍の装甲兵員輸送車として、MG42機関銃を搭載した車両が登場する。
CoD:UO
『CoD』同様、ドイツ軍の装甲兵員輸送車として、MG42機関銃を搭載した車両が登場する。
CoD2
『CoD』や『CoD:UO』同様、ドイツ軍の装甲兵員輸送車として、MG42機関銃を搭載した車両が登場する。
CoD2:BRO
CoD3
『CoD』『CoD:UO』『CoD2』同様、ドイツ軍の装甲兵員輸送車として、MG42機関銃を搭載した車両が登場する。
CoD:WaW
ドイツ国防軍が使用。一部ミッションで登場する。機関銃を搭載しているが、プレイヤーが運転することはできない。
CoD:BO3
ドイツ軍の装甲兵員輸送車としてゾンビモードにのみ登場する。
バトルフィールド1942
ドイツ国防軍の装甲兵員輸送車として登場。操縦士・機銃手を含む6名のプレイヤーが搭乗することが可能。
パンツァーフロント Ausf.B
メダル・オブ・オナーシリーズ

その他[編集]

かつて、タミヤは自社製のSd.Kfz.251Cのプラモデルに、Sd.Kfz.251の制作会社である「ハノマーク」の名を冠して販売していたことがある。

文献[編集]

  • Bruce Culver / Uwe Feist : Schützenpanzer, Ryton Publications, 1996

外部リンク[編集]