STEAM教育

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

STEAM教育(スティームきょういく)とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」に、 さらにArts(リベラルアーツまたは芸術)を統合する教育手法である[1][2][3][4][5]。STEAM教育という用語を最初(2006年から2008年[2])に用いたのはヤークマン(G. Yakman)であり、STEMとリベラルアーツとの統合の枠組みをピラミッドで表したものが知られている[2]。Artsとして芸術を加えたSTEAM教育[1][3][4]は、2007年にはNPO 法人オハイオ芸術教育同盟 (Ohio Alliance for Arts Education) のプラッツ(J. Platz)が“STEM into STEAM”という表現でArts を加えたSTEAM を強調している[5]。 また,RISD(Rhode Island School of Design)の学長であったマエダ (J. Maeda)が2008年から2015年まで“STEM to STEAM”の教育プログラムを主導したとされる[6]。2010年にSTEAM の順番を 入れ替えたTEAMSという表現も提案されている[7]。STEAM教育では、生徒児童の数学的、科学的な基礎を育成しながら、彼らが批判的に考え(批判的思考)、技術や工学を応用して、想像的・創造的なアプローチで、現実社会に存在する問題に取り組むように指導する。 またSTEAM教育の具体的な手法としては、デザインの原則を活用したり、創造的な問題解決を奨励することなどが挙げられる。高等学校化学教師の経験を持つ脳科学のスーザ(D. A. Sousa)と芸術教師であるピレッキ(T. J. Pilecki)は、共著の中でSTEMは収束思考に陥りがちだが、それにArts(芸術)を加えると拡散思考が加わり創造的な発想が生まれることを強調している[3][4][8]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b 安東恭一郎,金政孝 (2014). “韓国のSTEAM 科学と芸術の融合による教育の可能性と課題-韓国STEAM 教育の原 理と実践場面の検討-”. 美術教育学:美術科教育学会誌 35: 61-77. 
  2. ^ a b c STEAM Education”. Yakman, G.. 2020年5月10日閲覧。
  3. ^ a b c David A. Sousa and Thomas J. Pilecki, T. (2013年4月23日). From STEM to STEAM: Using Brain-Compatible Strategies to Integrate the Arts. Corwin. ISBN 1452258333 
  4. ^ a b c 胸組虎胤 (訳) (2017年10月1日). 『AI時代を生きる子供のためのSTEAM教育』 (David A. Sousa and Thomas J. Pilecki 著の”From STEM to STEAM”の翻訳書). 幻冬舎. ASIN B077S9P8X8. ISBN 4344913779 
  5. ^ a b 孔泳泰,池仁哲「紙工作を通しての新しいSTEAM教材の開発」『科教研報』第27巻、2013年、 2 1−2 6。
  6. ^ “[https://www.designindaba.com/profiles/john-maeda Home a better world through creativity]”. ジョン・マエダ. 2020年5月10日閲覧。
  7. ^ “[https: //bertmaes. wordpress.com/tag/stem/ Stop talking about “STEM” education! “TEAMS” is way cooler!]”. B. Maes (2010年). 2020年5月10日閲覧。
  8. ^ 胸組虎胤「STEM教育とSTEAM教育 ――歴史,定義,学問分野統合――」『鳴門教育大学研究紀要』第34巻、2019年3月11日、 58-72頁、 doi:10.24727/00028103ISSN 1880-7194