SLぐんま みなかみ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
SLぐんま みなかみ
2011年8月撮影
2011年8月撮影
概要
日本の旗 日本
種類 快速列車臨時列車
現況 運行中
地域 群馬県
運行開始 1989年
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
路線
起点 高崎駅
終点 水上駅
使用路線 上越線
技術
車両 12系客車高崎車両センター
D51 498(高崎車両センター)
C61 20
軌間 1,067 mm
電化 非電化
備考
2013年12月現在のデータ
テンプレートを表示

SLぐんま みなかみ(SLぐんま みなかみ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が上越線高崎駅 - 水上駅間にて運行している蒸気機関車 (SL) 牽引による臨時快速列車である。2018年(平成30年)10月6日SLみなかみから改称された。

本項では、上越線の同一区間を走行する機関車牽引の臨時列車についても記述する。

概要[編集]

主に夏休み期間や紅葉シーズンの土休日、ゴールデンウィークなどの連休、年末年始などに運行されることが多く、季節列車的な存在になっている。

かつては、上野 - 水上間を高崎線・上越線経由で運転する「EL&SL奥利根号」として、高崎以南を電気機関車 (EL) 牽引、高崎以北をSL牽引で運行されていた。また、当時も、高崎以北のSL牽引区間のみで「SL奥利根号」として運行されることがあった。「SLみなかみ」の名称が登場したのは、運転開始後約20年目の2008年(平成20年)夏からである。その後、2009年(平成21年)よりこの名称へ切り替えが行われた。2018年10月からは、群馬県で運転しているSLを多くの利用者に周知させるため「SLぐんま みなかみ」に改称された[1]

なお、使用車両を変更する際には列車名も変更されることがある(#特別運用#別愛称による運行節にて詳述)。

停車駅[編集]

高崎駅 - 新前橋駅 - 渋川駅 - 沼田駅 - 後閑駅 - 水上駅

※かつては上牧駅にも停車していた。

基本運用[編集]

機関車[編集]

  • 高崎車両センターに所属するD51 498が充当される。
  • 2011年(平成23年)7月からは新たに復活したC61 20も充当されている。
  • 過去には、「群馬デスティネーションキャンペーン」に合わせて1996年(平成8年)7月1・6日に運転されたSL奥利根号のように、C58 363との重連運転が実施されたこともある[2]


客車[編集]

「SLぐんま みなかみ」の編成例
SLぐんま みなかみ・SLレトロみなかみ
← 高崎
水上 →
SLぐんま みなかみ(5両)
1 2 3 4 5
スハフ12 オハ12 オハ12 オハ12 スハフ12
SLレトロみなかみ(4両)
1 2 3 4
オハニ36 オハ47 オハ47 スハフ42
SLレトロみなかみ(5両)
1 2 3 4 5
オハニ36 オハ47 オハ47 オハ47 スハフ32
SLレトロみなかみ(6両)
1 2 3 4 5 6
オハニ36 オハ47 オハ47 スハフ42 オハ47 スハフ32
  • 全車禁煙
  • 運行日によって両数が異なる
  • SLレトロみなかみは、客車の検査などで他の車両に代替する場合あり
凡例
指 = 普通車指定席
  • 運転開始当初は高崎支社所属の旧型客車6両編成が使用されていたが、車内サービス向上のため1995年(平成7年)ごろから12系客車6両編成による運行が中心となり、旧型客車使用時には「レトロ」を冠して運行するようになった。
  • 1998 - 2000年ごろの一時期、高崎発着の列車「SL奥利根号」に限り12系6両を4両に減車のうえ五能線の「ノスタルジックビュートレイン」から転用された眺望車(開放式の展望デッキ付き)オハフ50 2501・2502を編成の前後に連結したことがあるが、同車の廃車により元の編成に戻っている。
  • 1996年ごろまでは、SLやELの重連運転の際に旧型客車や12系客車も増結されて8両編成となることがあった。
  • 2010年(平成22年)の旧型客車リニューアルにより、旧型客車の編成がほぼパターン化された。

特別運用[編集]

機関車[編集]

D51 498およびC61 20が故障・検査などで運転できない場合や特別なイベントの際には、以下のようなELやディーゼル機関車 (DL) が牽引することがある。なお、ELは2008年まで運行された「EL&SL奥利根号」のEL牽引区間にも充当されていた。

過去には以下のELも使用されていた

その他、過去には秩父鉄道のC58 363(「パレオエクスプレス」牽引用)を秩父鉄道でSLが運転されない日に借り入れて運転したことがある。

客車[編集]

過去にはJR東日本のお座敷客車(ジョイフルトレイン)を使用したこともあった

別愛称による運行[編集]

SL重連奥利根
1990 - 1996年正月(D51 498+C58 363+12系8両)や、2005年正月(D51 498+C57 180+12系6両)に運転。
パレオエクスプレス運休期間に運転された列車。1996年7月には旧型客車8両を使った列車も運転された。2000年(平成12年)に試運転でジョイフルトレイン「やすらぎ」を牽引した。2005年正月には、新潟支社のC57 180を借り入れて重連運転が行われた。2011年7月にもC57 180が借り入れられた運行が行われた(下記参照)。
ELSL浪漫
2001 - 2003年の冬に運転(D51 498+14系「浪漫」)。
長野総合車両センターの14系「浪漫」を使ったお座敷列車。EL牽引区間はEF58 61が牽引していた。
ELSLみなかみ物語
2001 - 2004年1月に運転。2001年のみC58 363+EF58 61の重連運転で、2002年からはD51 498牽引。客車は「ばんえつ物語」用6・7両。
新潟車両センターの12系「ばんえつ物語」を借り入れての運行。2006年1月も運転予定だったが豪雪により運休となった。
2007年12月には「SLみなかみ物語」として運転された。
14系「ゆとり」を使用した「EL&SLお座敷ゆとり号」(2006年3月26日)
ELSLお座敷ゆとり
2002年より毎年春運転(D51 498+14系「ゆとり」)。
尾久車両センターの14系「ゆとり」を使ったお座敷列車。2002 - 2006年の春に運転が行われたほか、2007年は9月に、高崎 - 水上間はD51 498ではなくEF60 19の牽引で「お座敷ゆとり水上」として運転された。
SL D51復活15周年記念号
2003年8月2日運転(D51 498+12系6両)[3]
列車名通り、D51 498の復活15周年を記念して企画された特別列車[3]。扱いは「EL&SL奥利根」と全く同じで、EL牽引区間については往路はEF55 1が、復路はEF60 19がそれぞれ牽引した[3]
SLレトロ奥利根
2004年8月2829日に運転(D51 498+旧型客車5両)。本列車運転開始当初は旧型客車であったため、高崎駅開業120周年に合わせてリバイバルした列車である。
SL&EL駒子号、ループ線鑑賞号
前者は下り列車、後者は上り列車。2005年1月2930日運転(D51 498+EF64 1001+12系6両)。
高崎 - 越後湯沢間で運転された臨時列車。高崎 - 水上間はD51形とEF64形の重連運転、水上 - 越後湯沢間はEF64形の単独牽引となった。上り列車は上越線越後中里 - 土樽間と土合 - 湯檜曽間のループ線を走るため、愛称が下り列車と異なった。
SL&ELホワイトクリスマス
2005年12月24・25日運転(D51 498+EF64 1001+12系6両)。
高崎 - 越後湯沢間で運転された臨時列車。運行形態は前述の駒子、ループ線鑑賞号と同じ。ただし、豪雪により24日は運休となった。
EF58浪漫奥利根
2006年9月1617日運転(EF58 61+14系ジョイフルトレイン「浪漫」6両)。
SLみなかみ物語
2007年12月8・9日運転(D51 498+12系「ばんえつ物語」)。これ以後も不定期的に運行。
リニューアル後の12系「ばんえつ物語」を使用。高崎 - 水上間の運行。
2013年運転分からグリーン車が、2014年運転分からオコジョ展望ルームを連結。
EF55とEF64の重連運転となった「EL奥利根号」(2008年12月6日)
EL奥利根号
2008年12月6日運転。上野 - 水上間で運転された臨時列車で、下り列車の全区間と上り列車の高崎以北はEF55 1とEF64 1001の重連牽引、上り列車の高崎以南はEF64形のみによる牽引。
SL D51復活20周年記念号(2008年12月)
SL D51復活20周年記念号
2008年12月7日運転(D51 498+12系6両)。
列車名通り、D51 498の復活20周年を記念して企画された特別列車。扱いは「EL&SL奥利根」と全く同じで、EL牽引区間はEF64 1001が牽引した。
さよならEF55みなかみ号
2008年12月1314日運転。高崎 - 水上間で運転された臨時列車。EF55 1が12系6両編成(ばんえつ物語用編成。展望車減車)を牽引。
SLググっとぐんま号(2010年7月)
SLググっとぐんま号
2010年7月3日に運転(D51 498+旧型客車6両)。SLレトロ奥利根以来6年ぶりの旧型客車を使用しての運行。D51 498は同年からの新装備である集煙装置後藤工場式大型切り取りデフを装着した重装備スタイルで登場。団体臨時列車で2011年開催の群馬DCのプレイベントのオープニング列車。
D51誕生70周年記念号
2010年11月23日に運転(D51 498+12系6両)。D51 498の古希を祝い、ナンバープレートが紫地となった。
SL C61復活号(2011年6月)
SL C61復活号
2011年6月の土・日曜日に運転(C61 20+旧型客車6両)。C61 20にとって復活後、初の営業列車となる。
SLググっとぐんまみなかみ号
2011年7月2日に運転(C61 20+C57 180+12系「ばんえつ物語」)。
上記の群馬デスティネーションキャンペーンのオープニング列車。「ばんえつ物語」の客車は展望車を連結しない6両で営業。高崎 - 水上間の運行。
2012年以降も、「ググっとぐんま観光キャンペーン」展開時にはこの名称が用いられる。この場合、高崎駅でのD51 498牽引「SLググっとぐんま碓氷号」との同時発車が行われ、牽引機はほとんどがC61 20での運行。
客車は2012年7月1日・9月30日・2015年10月4日が12系客車、2013年10月20日が旧型客車、2014年10月5日が12系「ばんえつ物語」をそれぞれ使用。
2016年10月1日は、群馬県知事のセレモニー出席スケジュールの関係で同時発車が不可能になった代わりに、D51 498とC61 20の重連運転(旧型客車5両)となった上、高崎駅13:12に発車する変則ダイヤとされた。なお、復路の水上駅からは「SL YOGISHA みなかみ」と同じダイヤで運行した。
SL重連みなかみ物語
2011年7月3日に運転(D51 498+C57 180+12系「ばんえつ物語」)。
上記の「SLググっとぐんまみなかみ号」の牽引機交代。D51 498はキャンペーンに合わせて標準仕様に復元。「ばんえつ物語」の客車は展望車を連結しない6両で営業。高崎 - 水上間の運行。
SL重連レトロみなかみ号(2011年9月)
SL重連レトロみなかみ号
2011年9月23 - 25日に運転(23日:D51 498+C61 20、24日:D51 498+C58 363、25日:C61 20+C58 363、客車はいずれも旧型客車6両)。
群馬デスティネーションキャンペーンのフィナーレ列車で、C58 363が10年ぶりに上越線で営業運行。SL重連による旧型客車運転は上記の1996年7月以来の実現となった。高崎 - 水上間の運行。
D51誕生記念号
2011年と2013年の11月23日に運転(2011年はD51 498+12系6両、2013年はD51 498+旧型客車6両)。70周年のような特別装飾は行わず、記念ヘッドマークの取り付けのみだった。
SLC61誕生記念号
2012年8月8日と、2013年8月4日運転
C61 20の誕生日を記念して運転され、客車は12系客車6両が使用される。ダイヤ等に変更はなく、特製ヘッドマークが取り付けられた。
SL七夕みなかみ/SLみなかみ織姫
2012 - 2014年の7月7日運転 D51 498牽引12系客車6両
後述のC61 20牽引「SLレトロみなかみ彦星」とのすれ違いを実現するための列車で、高崎駅を9:46に出発し、水上には11:51に到着。13:24に高崎へ折り返し、上牧 - 後閑間で、C61 20とすれ違った。
2014年の列車名は「SL七夕レトロみなかみ/SLレトロみなかみ織姫」で、D51 498+旧型客車5両という組み合わせだった。
SLレトロみなかみ彦星/SL七夕レトロみなかみ
2012 - 2014年の7月7日運転 C61 20牽引旧型客車6両
前述のD51 498牽引「SLみなかみ織姫」とすれ違いを行った。ダイヤは、高崎11:52発→水上13:55着。同じく後閑 - 上牧間でD51 498とすれ違った。
両列車は、往路と復路で列車名を変えて運転された。
2014年の列車名は「SLみなかみ彦星/SL七夕みなかみ」で、C61 20+12系5両という組み合わせだった。
SL D51復活25周年記念号
2013年12月1日運転(D51 498+旧型客車4両)。
列車名通り、D51 498の復活25周年を記念して企画された特別列車。扱いは「SLレトロみなかみ」と全く同じ。
SL蛍
2015年7月3日運転(C61 20+旧型客車5両)。
後閑駅でホタル観賞臨時バスに接続。初の夜間走行。
SL YOGISHA みなかみ
夜間走行を行うダイヤの場合はこの愛称となる。運転時期は蛍鑑賞シーズンと、ハロウィンシーズンの2回がメイン。
注意点として、上りは渋川駅で普通列車への乗り換えを強く推奨している。『SL YOGISHA みなかみ』を高崎まで乗車すると、高崎駅到着時点で高崎線上野行き最終列車はすでに発車しており、最終の新幹線であるMaxとき350号しか乗車の選択肢がなくなるためである。

その他[編集]

ヘッドマークにあるのはマスコットキャラクター「出五一郎」
駅弁「SLロクイチ物語」
  • 1988年昭和63年)12月のオリエント急行'88来日時に動態保存機として復活したD51 498は、その後1989年(平成元年)3月11日のダイヤ改正を記念して上野 - 水上間に運転された「びゅう3・11 SL記念号」で初めて時刻表掲載の臨時列車に充当された。この列車は、高崎運転所の旧型客車6両編成を上野 - 高崎間はEF55形+EF58形の重連、高崎 - 水上間はD51 498単独牽引で運転されたもので[4]、後のEL&SL奥利根号の端緒となる列車であった。
  • 「SL奥利根」では、2004年12月から2007年6月にかけて新人機関士のハンドル訓練が実施された。特に2005年の夏は営業運転も含め毎日運転がなされていた。
    • また、2013年7月から同年11月にかけては、盛岡運輸区の機関士育成のハンドル訓練が実施。これは、2014年(平成26年)より新たに復活する盛岡車両センター所属のC58 239「SL銀河」の運行に伴い、当時1名しか在籍していなかった機関士を6名に増員するために、5名が新たに機関士の資格を取得した。なお、訓練運転にはD51 498の他、同機が不調の際にはC61 20も訓練に使用されている。
  • 2008年1月8・9日には旧型客車を使用して試運転が行われた。これは日本テレビが企画したテレビドラマの撮影のための演出列車として運転され、特に9日はヘリコプターからの空撮も行われていた。
  • また同じく、2009年12月15日にもフジテレビ企画のテレビドラマ撮影のため旧型客車を使用して試運転が行われた。なお、編成には水上方にオハニ36 11が組まれており、D51 498も黒色ナンバープレートであったため、2008年の撮影よりも昔らしさが表現されている。(2008年のドラマ収録時は、オハニ36 11以外の6両使用でD51 498は赤色ナンバープレート装着)
  • SL奥利根号・SLぐんま みなかみが停車するSL牽引区間の各駅(渋川駅3番線ホームの両端・水上駅2番線ホーム高崎寄りの先端・および他停車駅上下本線ホーム)には煙突から煙を出すD51形のシルエットと「SL 6」が記された専用の車掌用停止位置目標が設置されている。
  • この列車は上下列車ともに、普通列車に渋川駅にて追い抜かれる。
  • 列車を牽引する2台のSLをイメージして考案された「SLロクイチ物語」・「上州D51弁当」という駅弁が販売されている。製造は高崎弁当[5][6]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ “SLぐんま みなかみ”運転開始 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2018年10月7日
  2. ^ 「SL奥利根号 C58 + D51 + 旧客で運転」『鉄道ピクトリアル』、電気車研究会、1996年9月。
  3. ^ a b c 『RAIL FAN』第50巻第10号、鉄道友の会、2003年10月1日、 20頁。
  4. ^ 『鉄道ピクトリアル』、電気車研究会、1989年6月。
  5. ^ Fun!Fan!SL! お楽しみ情報”. 東日本旅客鉄道高崎支社. 2017年12月17日閲覧。
  6. ^ たかべんの歩み”. 高崎弁当. 2017年12月17日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]