SAP HANA Enterprise Cloud

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SAP HANA Enterprise Cloud(エスエイピー・ハナ・エンタープライズ・クラウド)は、ドイツのソフトウェア大手SAP社が提供する基幹系システム用プライベートクラウドサービスである。[1] 略称はHEC(ヘック)。

特徴[編集]

SAP HANA Enterprise Cloudは、SAP社のSAP Business Suite製品群を運用するために特化したPaaSクラウドサービスであり、24時間365日の運用が求められるいわゆるミッションクリティカルシステムを稼働させるためのプライベートマネージドクラウド環境である。[2][3] 特徴は、同社の専用データセンターで稼働するインメモリデータベースSAP HANA」を標準プラットフォームとして、SAP Business SuiteのラインナップであるERPCRMビジネスインテリジェンスツールであるNetWeaver Business Warehouseなどのアプリケーションを利用できる。[2]

OSは主にSUSE Linuxで稼働するが、設置可能なIaaSサーバーに制限はない。[3] データベースにはSAP HANAのほか、SAP ASEも使用できる。[3] クラウド内は顧客ごとに専用のネットワーク、ストレージ、物理サーバが用意されており、ネットワークはSoftware-Defined Networkでマルチテナント化、サーバは物理サーバのまま提供されるため、他の顧客と資源を共有しない仮想プライベートクラウドになっている。[2]

SAPの他のPaaS型クラウドサービスとして SAP Cloud Platform も提供されているが、SAP HANA Enterprise CloudがSAP製品をベースとした基幹システムの運用に特化しているのに対して、SAP Cloud PlatformはクラウドネイティブのWebやモバイル向けのアプリケーション開発プラットフォームであり、用途は全く異なっている。[4]

協業・パートナーシップ[編集]

2014年10月14日にはSAPと米IBMがクラウド分野での協業を発表し、SAP HANA Enterprise Cloudを米IBMのデータセンターから利用できるようになった。[5][6] 又、2017年4月26日には、SAPと日立製作所の間でSAP HANA Enterprise Cloud パートナーシップ契約を締結し、日立製作所と日立グループのoXya社が提供する日立のストレージ製品を組み合わせた統合プラットフォームと組み合わせて、SAP HANA Enterprise Cloudを利用できるようになった。[7]

出典[編集]

  1. ^ SAP HANA Enterprise Cloud
  2. ^ a b c SAP、ミッションクリティカルなERP/CRM向けクラウドサービス「SAP HANA Enterprise Cloud」を発表。基幹業務に特化したベアメタルサーバと仮想プライベートクラウド
  3. ^ a b c クラウドサービス総覧2015年春版 IaaS/PaaS編:SAP HANA Enterprise Cloud
  4. ^ SAP HANA Enterprise Cloud (HEC) - How It is different from SAP Cloud Platform?
  5. ^ HANA Enterprise CloudをSoftLayerから利用--SAPとIBMがパートナーシップ
  6. ^ パートナーエコシステムとクラウドで選択の幅がさらに広がるSAP HANA
  7. ^ 日立、SAPとSAP HANA Enterprise Cloudパートナーシップ契約を締結

関連項目[編集]

外部リンク[編集]