SAP (企業)

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SAP SE
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SAP本社
種類 欧州会社(欧州会社法)
市場情報 FWBSAPNYSESAP
本社所在地 ヴァルドルフ, ドイツ
設立 1972年 ヴァインハイム, ドイツ
業種 情報・通信業
事業内容 企業アプリケーション
代表者 Hasso Plattner英語版 (Chairman)
Bill McDermott英語版 (CEO)
売上高 増加 20.8 Billion € (2016)[1]
純利益 増加 3.32 Billion € (2013)[1]
総資産 増加 27.09 Billion € (2013)[1]
従業員数 74,400人 (2014年)[2]
関係する人物 Dietmar Hopp
Hans-Werner Hector
Hasso Plattner英語版
Klaus Tschira
Claus Wellenreuther
外部リンク SAP.com
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SAP SE(エスエイピー・エスイー:英語、エス・アーペー・エスエー:ドイツ語: SAP SE, NYSESAP)は、ドイツ中西部にあるヴァルドルフに本社を置くヨーロッパ最大級のソフトウェア会社。

SAPはSystemanalyse und Programmentwicklung(「システム分析プログラム開発」の意味のドイツ語)という社名で、1972年IBMドイツ法人を退社した5人のエンジニアによって創業された。

この名前は頭字語は後にSysteme, Anwendungen und Produkte in der Datenverarbeitung (Systems, Applications And Products in Data Processing) と変更されたが、2005年に会社の正式名称は単に"SAP AG" と変更された。また、2014年7月からは企業形態を欧州会社(Societas Europaea)に変更し、社名を"SAP SE"と変更した。[3]

概要[編集]

SAPは主にビジネス向けソフトウェアの開発を手掛ける大手ソフトウェア企業であり、売上高ではマイクロソフトオラクルIBMに続いて世界第4位である[4]。特に大企業向けのエンタープライズソフトウェア市場においては圧倒的なシェアを保持しており、企業の基幹システムであるERP分野においては世界一である。俗に「サップ」と呼ばれることもあるが、正しくは「エスエイピー」(英語および日本語の場合)または「エスアーペー」(ドイツ語の場合)である。

2015年度末時点で世界全体での売上高が約2兆4,000億円、従業員が約76,000人の規模になっている。日本法人であるSAPジャパンは1992年に設立され、従業員は1,100人である(2015年12月末現在)。SAPジャパン設立時の初期の頃は現在のロゴとは異なり、IBMのロゴと同じようにブルーの罫線の組合せで台形を構成し、SAPという文字を白抜きしたような感じになっていた。

第二次世界大戦後に創業したドイツ企業の中で最も成功した企業の一つであり、時価総額は2016年現在で約965億ユーロ(約11兆円)でドイツ最大の企業である。[5] 2016年現在、世界190ヶ国で320,000社の顧客を抱え、経済誌フォーブズ(Forbes)が毎年選出するフォーブズ・グローバル2000にランクインする企業のうち87%がSAPの顧客である。[6]

事業[編集]

主要製品[編集]

SAPの製品は、ERPに代表されるビジネスアプリケーション群である。最も有名な製品はSAP R/3というERP製品であり、「R」はリアルタイムを意味し、「3」は三層アーキテクチャデータベースサーバ、アプリケーションサーバ、クライアント)を採用していることを表している。SAP R/3以前には、SAP R/2英語版というメインフレーム上で動作するソフトウェアが開発・販売されていた。

後継製品として、2004年7月に出荷されたmySAP ERP2004, 2006年5月に出荷されたmySAP ERP2005があり、2006年6月にはSAP ERP 6.0が出荷され、R/3という名前の製品は既に出荷されていない。また、2015年2月からは同社のインメモリーデータベースSAP HANAをプラットフォームに採用した次世代ERPであるSAP S/4HANAが提供開始されている。

SAPのシステムは、企業における会計システム、物流システム、販売システム、人事システムなどからなっており、それぞれがデータ的に一元化されているため、リアルタイムな分析が可能となる。これら業務システム(基幹システム)以外にも、CRM, SCM, PLMといった分野にもソリューションを提供していたり、大企業向けのシステムから中堅中小企業をターゲットにしたソリューションを提供してきている。 2015年時点のCRM分野の売上高は、首位の米セールスフォース・ドットコムに続き世界2位である。[7]

機能要件に合わせてアドオン開発する場合は、SAP独自言語であるABAPを利用し開発環境であるABAPワークベンチ上で開発を行う。また、OpenSQLと呼ばれるデータベース非依存のSQL文を利用することでさまざまなデータベースに対応させるとともに、テーブルバッファによるデータのキャッシュの機能を持たせて性能を向上させている。

当初の戦略はあまねく業務ソフトウェアを提供し、SAP製品同士であればシステム間のデータなどの整合性を担保することによって他社との競争優位を引き出そうとしたが、昨今のサービス指向アーキテクチャ (SOA) の流行による戦略の転換を図り、2003年からはSOAに対応したSAP NetWeaverという製品を販売している。また、SAPではSOAをenterprise SOA(SAP NetWeaver; 登場当時はEnterprise Service Architecture (ESA) と呼ばれた)と呼称している。

2007年9月19日、新しいオンデマンド型のソフトウェア・ソリューション、SAP Business ByDesignを発表した。2008年1月にBI(ビジネスインテリジェンス)ソフトウェア専業最大手のビジネスオブジェクツ社を買収し、情報分析・活用分野も強化している。2010年にはインメモリーデータベースSAP HANAをリリース、2015年には当該データベースを採用した次世代ERPとしてSAP S/4HANAの提供を開始した。

また、オンプレミス製品依存からの脱却を目指し、クラウドサービスも積極的に展開しており、2015年にはSaaS分野で売上世界4位にまで拡大した。[8]

異業種提携事業[編集]

近年では異業種を含めた他社との協業を強化し、新たな領域での事業の創出に注力している。2015年12月時点では新事業が売上高の6割を占め、ERPを中心とする既存事業からの依存脱却を図っている。[9] 提携先は、米アップル、米IBM、米マイクロソフトなどのIT企業のほか、異業種では独シーメンス、米アンダーアーマー、米UPS、独アディダス、伊トレニタリア(鉄道大手)、伊ピレリ(タイヤ大手)、独サッカー代表チーム、韓国政府、中国政府などの企業や組織が挙げられる。[5][9]

アップルとは法人向けAI(人工知能)を活用した対話アプリを開発している。[10]

IoT(モノのインターネット)分野では、ドイツが官民一体で進める「インダストリー4.0」と呼ばれる次世代の産業創出のための国家プロジェクトに参画し、独シーメンスや独ボッシュと協力して世界標準策定に携わっている。[9] 医療分野でも存在感を増しており、癌研究をリードする米国臨床腫瘍学会(ASCO)が2015年に開始したプロジェクトに参画し、治療履歴を活用して治療方法を研究するソフトウェアを開発した。[9] 2016年7月には米リップル・ラボやカナダのATBフィナンシャル銀行と協力して、ブロックチェーン技術を採用したカナダからドイツへの国際支払送金に成功した。[11]

日系企業とも協業を広めており、2016年9月15日にはNTTと安全運航管理サービスを開始した。[12]

歴史[編集]

略歴[編集]

企業買収[編集]

買収時期 企業名 主要事業領域
1996年 Dacos 小売ソリューション
1997年 Kiefer & Veittinger 営業支援アプリケーション
1998年 OFEK-Tech 倉庫および流通センター向けソフトウェア
1998年 AMC Development コールセンター向け電話統合ソフト
1999年 Campbell Software 人材管理ソフト
2000年 In-Q-My Technologies GmbH J2EE Server
2001年2月 Prescient Consulting コンサルティングサービス
2001年3月 Toptier 企業情報ポータルおよび統合インフラ
2001年5月 Infinite Data Structures 取引管理、CRM
2001年11月 COPA GmbH 飲料業界向けコンサルティングサービス
2001年12月 Paynet International AG 請求管理
2002年2月 Topmanage SAP BusinessOne Suite
2002年5月 Expression リアルタイムファイル共有サービス
2002年5月 IMHC 統合医療管理システム
2002年12月 Guimachine NetWeaver Visual Composer toolkit
2003年6月 DCW Software OS/400 Applications
2003年12月 SPM Technologies ITアーキテクチャコンサルティングサービス
2004年6月 A2i マスタデータ管理システム
2005年1月 ilytix SAP BusinessOne Business Intelligence
2005年1月 TomorrowNow 非公式市場支援システム
2005年2月 DCS Quantum 自動取引管理システム
2005年6月 Lighthammer 製造インテリジェンスおよびコラボレーティブ製造システム
2005年9月 Triversity POSシステム
2005年11月 Khimetrics 小売りソフト
2005年11月 Callixa 企業統合情報システム
2005年12月 SAP Systems Integration コンサルティングサービス
2006年4月 Virsa Systems コンプライアンスソリューション
2006年5月 Frictionless Commerce SRMソフト
2006年6月 Praxis Software Solutions WebベースCRM、Eコマース
2006年12月 Factory Logic 生産スケジューリングシステム、サプライ同期システム
2007年2月 Pilot Software 戦略管理ソフト
2007年5月 Outlooksoft プランニングおよび統合
2007年5月 MaXware アイデンティティソフト
2007年5月 Wicom Communications インターネットコミュニケーションソフト
2007年10月 Yasu Technologies Pvt. Ltd. ビジネスルール管理ソフト
2007年10月 Business Objects ビジネスインテリジェンス
2008年6月 Visiprise 生産実行システム
2009年5月 Highdeal 大規模請求管理
2009年9月 SAF 在庫システム
2010年5月 TechniData 環境、医療、安全
2010年5月 Sybase データベースミドルウェアモバイル
2010年12月 Cundus ディスクロージャー管理ソフト
2011年3月 Secude(セキュリティ部門) セキュリティソフト
2011年9月 Crossgate B2Bコマース
2011年9月 Right Hemisphere 3Dビジュアライゼーション
2011年12月 SuccessFactors クラウドベース人材管理ソフト
2012年1月 datango 電子パフォーマンス支援技術
2012年6月 Syclo モバイル資産管理
2012年10月 Ariba サプライヤーネットワーク
2013年2月 Ticket-Web スポーツおよびエンターテインメント業界向けCRM
2013年2月 SmartOps 在庫最適化ソリューション
2013年3月 Camilion 保険ソリューション
2013年5月 hybris カスタマーエクスペリエンス、Eコマース向けソリューション
2013年10月 KXEN 予測分析サービス
2014年3月 Fieldglass 臨時雇用人材管理サービス
2014年5月 SeeWhy 行動ターゲットマーケティング分析
2014年9月 Concur Technologies クラウドベース旅行および経費精算サービス
2014年10月 Saicon INC リクルートメントサービス
2016年2月 MeLLmo Inc. (Roambi) モバイル向けビジネスインテリジェンス
2016年8月 Altiscale ビッグデータ&Hadoopホスティングサービス

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]