QFT検査

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QFT検査(クォンティフェロン[QuantiFERON]TB-2G検査)とは結核の診断で用いる血液検査で、検出感度は約60〜88%,特異度は98〜99%前後と報告されている[1][2]

解説[編集]

結核の検査としては他にツベルクリン検査といった免疫学的検査、喀痰培養、胃液培養といった細菌学検査、生検といった病理検査、X線写真といった画像検査が知られているが、QFT検査は平成19年に保険適用となった新しい結核の血液検査であり、採血によって速やかに結核の感染について評価できる検査である。日本のようにBCG接種を行っている国ではツベルクリン検査は陽性となることが殆どであり、ツベルクリン検査での結核感染の評価は極めて困難であった[3]。しかし、検査対象集団において真の感染がない場合、検査結果を誤って判定する可能性が指摘されている[1]

原理[編集]

QFT-2G検査ではBCGに反応しない特異蛋白ESAT-6、CFP-10を血液に作用させる。結核菌感染者のリンパ球ではインターフェロンγが放出されるが、非感染者では放出されないことを利用して結核感染の有無を評価する。Interferon-Gamma Release Assays (IGRAs)と呼ばれる検査の一種である。BCGの影響は受けないが、結核既感染者では陽性となる。30歳から49歳においては極めて精度の高い検査である。

特徴[編集]

  • 小児、高齢者における精度が十分ではない。高齢者では陰性になりやすく、QFT検査にて陰性であっても結核感染、結核既感染を否定することはできない[1]
  • 日本からの報告によると、結核集団感染事例においては、QFT-3G検査とT-SPOT検査の陽性率は、それぞれ登録直後は71%・29%、3カ月後は38%・4%、2年後は27%・5%であった。QFT-3G検査の方がT-SPOT検査より検出感度は有意に高く、結核感染をより早期に検出していた[4]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 青野昭男、結核の感染診断 〜ツベルクリン反応検査からIGRAテストへ〜 モダンメディア 2010年12月号(第56巻12号) (PDF)
  2. ^ 伊藤邦彦、「"QFT"時代の結核診療と対策―新しい結核感染診断検査を臨床にどう生かすか―」 日本内科学会雑誌 Vol.101 (2012) No.11 p.3149-3153, doi:10.2169/naika.101.3149
  3. ^ 鈴木克洋、露口一成、吉田志緒美 ほか、 『クオンティフェロンTB-2G(QFT)検査の意義』 臨床検査 52巻10号, 2008/10/15, p.1139-1143, doi:10.11477/mf.1542101725
  4. ^ 【原著】結核集団感染事例におけるQFT-3G 検査とT-SPOT 検査の比較検討 / Comparison between QFT-3G and T-SPOT in the Contact Investigation of a Tuberculosis Outbreak. (PDF) 山田 全啓 他, Masahiro YAMADA et al. 531-536, Kekkaku 2016;91(6): 531-536.

関連項目[編集]

T-SPOT

外部リンク[編集]