QFRONT

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QFRONT

QFRONT

QFRONTの位置(東京都区部内)
QFRONT
情報
用途 店舗[1]
設計者 アール・アイ・エー(統括 近藤正一
表示器 松下電器産業(現:パナソニック[1]
構造設計者 川口衞構造設計事務所(川口衞、伊原雅之)[1]
施工 建築 東急建設
表示器 松下電器産業[1]
建築主 札幌プラザ[注釈 1]、高木本社など[1]
事業主体 札幌プラザ→東急リアル・エステート投資法人東急
管理運営 キューフロント[2]
構造形式 S造・一部SRC造[1]
敷地面積 784.13 m² [1]
建築面積 716.76 m² [1]
延床面積 6,838.43 m² [1]
階数 地下3階 地上8階[1]
高さ 41.69m[1]
エレベーター数 3基[1]
着工 1998年1月[1]
竣工 1999年12月[1]
開館開所 1999年12月17日
所在地 150-0042
東京都渋谷区宇田川町21番6号
座標 北緯35度39分35.7秒 東経139度42分1.1秒 / 北緯35.659917度 東経139.700306度 / 35.659917; 139.700306 (QFRONT)座標: 北緯35度39分35.7秒 東経139度42分1.1秒 / 北緯35.659917度 東経139.700306度 / 35.659917; 139.700306 (QFRONT)
備考 総合プロデュース・企画 浜野総合研究所(浜野安宏、玉本哲也)[1]
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QFRONT(キューフロント)は、東京都渋谷区にある商業ビル。渋谷スクランブル交差点に面した渋谷駅周辺のランドマークの一つであり、建物脇には渋谷センター街入口がある。

概要[編集]

QFRONTが完成するまでここには、東海銀行渋谷宝塚劇場などが入る「峰岸ビル」(1960年竣工)があったが、渋谷スクランブル交差点前という好立地にかかわらず影の薄いものだった[2]。渋谷をおひざ元とする東急百貨店グループにとって、同ビルの再開発は長年の課題だったが、800平方メートルに満たない中途半端な敷地面積が、通常のショッピングセンター的な開発を阻んでいた[2]

90年代に入り、東急グループの渋谷再開発(渋谷マークシティ(2000年竣工)、セルリアンタワー(2001年竣工))の一環で、旧建物の建て替え計画が持ち上がる[3]。三浦守東急百貨店社長から相談を受けたアール・アイ・エー近藤正一は、この場所には、”看板仕上げ”の建物か、内部の動きが透けて見えるような半透明の真っ白な建物か、どちらかと思い、漠然とした建物イメージが固まってきたころ[3]東急ハンズの業態開発に参画した浜野安宏[2]メディアデジタル関連のテナントを集積させ、建物は、透明か半透明のファサードで巨大な映像とアートで覆い、形態を感じさせないようにすることを提案[3]。同時に「グレーター・シブヤ」(拡大渋谷圏)構想を掲げ、女子高生が闊歩する駅周辺に商圏を狭めるのではなく、近隣の商業集積エリアである初台恵比寿三軒茶屋六本木という半径3キロメートル圏まで拡大、そこに台頭するデジタル族という新しいターゲット層を取り込むという概念をひねりだし[2]、浜野は総合プロデュースを手掛けることになった[3]

「不在建築」というコンセプトのもと建てられたQFRONTは、建物内部はラチス構造の無柱空間で、狭く変形した敷地ながら店舗面積を最大限確保[3]。地下2階から地上8階までの10層のうち、7階の東宝映画館渋谷シネフロント」(2010年1月22日閉館)を除くすべてのフロアにカルチュア・コンビニエンス・クラブが入居し、筆頭店と位置付けられた「SHIBUYA TSUTAYA」は同社の店舗の中で最大の在庫を揃えた[2]

事業主は東急百貨店の子会社「札幌プラザ」(2003年に東急百貨店に吸収合併され法人解散)、運営はその子会社の「キューフロント」が行い、総工費は57億円だった[2]不動産は親会社である東急百貨店が2002年証券化特別目的会社のキューエフ・アセット・ファンディングに信託受益権を売却。翌年9月、同社から東急リアル・エステート投資法人が信託受益権を取得している[4]

街頭ビジョン[編集]

キューズ・アイ

建物の目玉はダブルスキン・カーテンウォールに内蔵された街頭ビジョン「キューズ・アイ(Q's EYE)」[3]2005年には老朽化に伴いビジョンを交換し、2013年には既存中央の「メインビジョン」(横13m×縦7.7m)の周囲を取り囲むように新たに配置した「アートビジョン」(横19m×縦23.9m)の設置工事が完了した。2種類となったLEDディスプレイのうち、メインビジョンではHD画質の映像にも対応するようになり[5]、メインビジョンとアートビジョンを連動させることで、1200インチの一つの巨大画面として使用することも可能となった。

キューズ・アイには長期固定契約したスポンサーの広告をはじめ、インターネットから直接取り込んだ映像、公共情報などを配信[3]。過去には「message a 55」と呼ばれる特別枠も組まれ、ルールに則た内容のコンテンツならば、個人を対象にイラストや映像等で作成したメッセージを流してもらうこともできた。

渋谷コークビジョン

2020年にはビル最上部となる地上から約40メートルの位置に、日本コカ・コーラが渋谷コークビジョン(媒体名は渋谷ICONICビジョン)を設置した[6]。同ビジョンでは透過型LEDビジョンと、その背面からLED照明を当てることで立体感のある映像が上映されている[6]

テナント[編集]

1・2階にスターバックス コーヒーSHIBUYA TSUTAYA店[注釈 2]、地下2階~地上6階にTSUTAYA旗艦店である「SHIBUYA TSUTAYA」、7階に「TSUTAYA」と「WIRED CAFE」のコラボ店舗である「WIRED TOKYO 1999」、8階にTSUTAYAの業務スペースが配されている。

開業時は地下2階~地上4階が「SHIBUYA TSUTAYA」、5階がイベントスペース「e-style」、6階がデジタルスクール「ビット・バレー=シブヤ・デジハリ」、7階が「渋谷シネフロント」、8階がダイニング・バー「ぷん楽」および1階~2階の「スターバックス コーヒーSHIBUYA TSUTAYA店」の構成だった[2][7]

フロア構成[編集]

  • 8F TSUTAYA(業務スペース)
  • 7F TSUTAYA(BOOK)、WIRED TOKYO 1999
    • オープン当初は渋谷シネフロント(TOHOシネマズ直営の東宝洋画系映画館が入店していた。同地にはかつて「渋谷宝塚劇場」<東宝邦画系映画館>があった)だったが、2010年1月22日をもって閉館。改装の後、TSUTAYAが入居、コミックフロアとして同年4月23日から営業開始した。1階にあった映画館券売窓口はこれに伴い閉鎖し、スターバックスのテイクアウト専用売り場として営業。
  • 6F TSUTAYA(BOOK)
  • 5F TSUTATA(DVDレンタル/洋画・海外TVドラマ・アダルト)
  • 4F TSUTAYA(DVD・CDレンタル/邦画・国内TVドラマ・アニメ・ジャズ・サントラ)
  • 3F TSUTAYA(CDレンタル/邦楽・洋楽)
  • 2F TSUTAYA(セルCD・DVD)、スターバックスコーヒー
  • 1F TSUTAYA(セルCD・DVD)、スターバックスコーヒー
  • B1 TSUTAYA(コミック・ライトノベル)
  • B2 TSUTAYA(新品・中古ゲーム、攻略本、アニメ雑誌・CD・DVD・グッズ、新品・中古トレカ)
  • B3 機械室等

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 東急百貨店子会社。2003年に東急百貨店に吸収合併され法人解散。
  2. ^ このスターバックスは世界一売り上げが多い。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 日経アーキテクチュア 2000, p. 91.
  2. ^ a b c d e f g h 「QFRONT(東京・渋谷、商業ビル)渋谷変える新ランドマークタワー(店点検)」『日経流通新聞』26頁 2000年3月28日
  3. ^ a b c d e f g 日経アーキテクチュア 2000, p. 88.
  4. ^ 「東急系不動産投信が上場(情報プラス)」『日経産業新聞』16頁 2003年9月11日
  5. ^ “渋谷QFRONTの大型ビジョンが刷新-大画面化、メーン画面はHD画質に”. シブヤ経済新聞. (2013年7月11日). https://www.shibukei.com/headline/9472/ 2021年3月27日閲覧。 
  6. ^ a b “渋谷駅前「QFRONT」ビル最上部に新屋外ビジョン 日本コカ・コーラが設置”. シブヤ経済新聞. (2020年10月26日). https://www.shibukei.com/headline/15422/ 2021年3月27日閲覧。 
  7. ^ 日経アーキテクチュア 2000, p. 89.

参考文献[編集]

  • 『日経アーキテクチュア』日経BP、2000年1月。

外部リンク[編集]