QCDS

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QCDSとは、品質(Quality)、価格(Cost)、納期や入手性(Delivery)、対応やサポート(Service)の頭文字をとったもので、製品評価における指標のひとつである。 関連する概念にQCDFがある。

製品を購入するにあたり、これらの項目を他の製品と比較/評価し、よりよいものを購入するための資料とする。また製品開発においてもこれらを考慮することで、売り上げやブランド力の強化、顧客満足度の向上などに役立てることができる。

建設業におけるQCDS[編集]

建設業においては、Sは安全(Safety)を指すとされる。

建設業の施工管理における管理対象である「4大管理」は、それぞれ以下の要素に対応する。

  • 工程管理…納期(Delivery)
  • 原価管理…価格(Cost)
  • 安全管理…安全(Safety)
  • 品質管理…品質(Quality)

建設業の業務は、一般の製造業に比べ、業務全体に占める危険有害業務[1]の割合が高い。現場災害の発生件数も、建設業は全産業で最も高い割合を占める。そうした背景から、建設業は「安全に業務が遂行されること」を重要視するのである。

一方で、建設業においては、対応やサポートは安全ほどには重要視されない。建設業の業務は、一般に民法上の請負契約に立脚して行われるものであり、建設業者の業務の第一義は「発注者と合意した価格・品質要件に基づき、納期までに工事を完成させること」であるためである。

脚注[編集]

  1. ^ 主に労働安全衛生法第59条第3項による「危険又は有害な業務」、同法第61条第1項による「クレーンの運転その他の業務」を指す。

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