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Pokémon Trading Card Game Pocket

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ポケモンカードゲーム > Pokémon Trading Card Game Pocket
Pokémon Trading Card Game Pocket
対応機種 iOS
Android
開発元 DeNA
クリーチャーズ
発売元 株式会社ポケモン
販売元 株式会社ポケモン
プロデューサー 廣部圭太
ディレクター 塙諒介
音楽 景山将太
シリーズ ポケットモンスター
人数 1人
2人(対戦)
発売日 全世界:2024年10月30日
対応言語 日本語英語フランス語イタリア語ドイツ語スペイン語ブラジルポルトガル語中国語繁体字)、韓国語
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Pokémon Trading Card Game Pocket は、DeNAクリーチャーズが開発し株式会社ポケモンが運営する、ポケモンカードゲームを原作としたスマートフォンに向けて開発されたゲームアプリ。公式略称はポケポケ

原作ポケモンカードゲームの醍醐味である対戦や収集・交換を、スマートフォンで手軽に楽しむことができる。

概要

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2024年10月30日iOSAndroidにて配信が開始した。ダウンロードは無料だがゲーム内アイテムやプレミアムパスによる課金要素がある。原作PCG同様ポケモンカードを用いて対戦する1人または2人用ゲーム。

ネットを用いた対人戦「だれかと」(ランダムマッチおよびプライベートマッチ)と、1人用の対CPU戦「ひとりで」がある。

パック

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ポケポケではパックを開封して、カードを収集することができる。1パックに5枚のカードが入っていている。また、0.05%の確率でレア封入(通称ゴッドパック)となり、レア封入の場合は1パック5枚のカード全てが☆1 - 3、またはクラウンのカードとなる。

カードの入手

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パックパワー
12時間で1パック開封できるだけのパックパワーが無料で貯まる。1日にパックは2つ開封することができる。
パック砂時計
ミッションやチケットの交換で入手することができる。足りないパックパワーをパック砂時計(1個あたり1時間)やポケゴールド(1個あたり2時間)で補い、パックパワーが貯まる前にパックを開封することができる。砂時計やポケゴールドで強制的にパックパワーをチャージした場合、端数分を損することはない。ポケゴールドでのパックパワーチャージは1日(ゲーム内での日付変更時間は15時)につきポケゴールド720個(120連分)までとなっている。
ゲットチャレンジ
他の人が引いたパックの内1枚を入手できる。消費するゲットチャレンジパワー数は、♢2以下のみなら1個、♢3が含まれている場合は2個、♢4または☆1が含まれている場合は3個、☆2が含まれている場合は4個となる。☆3及びクラウンのカードが含まれている開封結果はゲットチャレンジのリストに表示されることはないが、全て☆2以下のカードで構成されていればレア封入のパックもゲットチャレンジのリストに表示される。どのカードが当たるかは完全ランダムで決まる。他言語のプレイヤーのゲットチャレンジでは他言語のカードが手に入る。
トレード
2025年1月29日に実装された。トレードできるのは♢1 - 4、☆1まで。最新パックのカードはトレードできない。同じレアリティ同士で交換する。♢3、4及び☆1のカードを交換する場合は「トレードメダル」(以下メダルと略す)をレアリティに応じて一定数、交換する両者が消費する。トレードの対象カードは順次拡張していく予定。メダルを入手するには、3枚以上所持している♢3以上のカードを消費することで、消費したレアリティに応じた個数のメダルを獲得できる。また、各種ミッションでもメダルを入手できる。
トレード機能の改善のため2025年夏頃以降は「トレードメダル」が廃止され、メダル廃止後は、従来はエフェクトやスペシャルチケット交換時に使う「ひかりのすな」でトレードできるようになる。なお、メダル廃止時に所持しているメダルはひかりのすなに変換される(交換レートは2025年3月時点では不明)。

パック追加の歴史

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実装年月日 トレード解禁日 パック名
2024年10月30日 2025年1月29日 最強の遺伝子
2024年12月17日 同上 幻のいる島
2025年1月30日 2025年2月28日 時空の激闘
2025年2月28日 未解禁 超克の光

バトル

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原作PCGと同じくポケモンを育ててワザを使い、相手より早く指定の数のポケモンをきぜつさせることを目的とするが、スマートフォンで手軽に楽しめるようルールの一部を再整備・簡略化している。また、「山札のポケモンをランダムで選ぶ」などといった、コンピュータゲームならではのランダム要素も導入されている。

対戦のルール

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以下の原作PCGとのルールの違いは基本的なルールのものとなっている。

原作PCGとのルールの違い
変更点 原作公式ルール ポケポケ
デッキの枚数 60枚 20枚
同一名称のカードの入れられる枚数 4枚まで
(基本エネルギーは何枚でも入れられる)
2枚まで
エネルギー 「エネルギーカード」としてデッキに含まれる デッキに含まれず、自分の番に「エネルギーゾーン」にランダムに1個チャージされる[注 1][注 2]
1ターン目のエネルギーチャージ 先攻・後攻共に可能 先攻はエネルギーゾーンに毎ターン自動供給されるエネルギーが出ない[注 3]
1ターン目からサポートが使えるか 先攻のみ不可能 両方可能
1ターン目からワザが使えるか 先攻のみ不可能 両方可能[注 4]
ベンチの数 5枚
(カードの効果により増減する場合あり)
3枚
最初の手札 7枚 5枚
手札の上限 なし 10枚
10枚を超える分はドローできない
弱点 ダメージ2倍 +20ダメージ
抵抗力 −30ダメージ そもそも抵抗力という概念がない
相手を"きぜつ"させた場合 スタート時にデッキからセットしたサイドカードを1枚とる
(倒したポケモンがルールを持つポケモンなら2枚以上取れるものもある)
サイドカードがない代わりに1ポイントとる
倒したポケモンがexポケモンだった場合は2ポイントになる
混乱時にワザを使ってコイントスでウラが出た場合の処理 ワザが失敗しワザの使用者にダメカン(10ダメージ)を3個乗せる ワザは失敗するが自傷ダメージは受けない
基本の勝利条件 サイドに置いてあるカードを全て取りきる 3ポイント先取する
ターン数の制限 なし 片方のプレイヤーが動いて1ターンと計算し、30ターン(ひとりでモードでは50ターン)以内に決着が付かなければ引き分けとなる
対局時計 基本的に両者共有のタイマーとなり、時間切れになった場合は両者敗北や延長戦などの大会によって決められた勝敗のルールが適用される 各プレイヤーごとに持ち時間(20分)があり、持ち時間が切れた場合はそのプレイヤーの敗北となる
ゲーム開始時の手札の内訳 完全ランダムでたねポケモンがいない時がある 必ずたねポケモンが1枚以上存在する[注 5]
山札が切れて自分の番の最初にカードが引けなかった場合 自分の負けになる 山札からカードが引けないだけで、負けにはならない

だれかと

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プライベートマッチ以外では勝利するとEXPが15貰える。

プライベートマッチ
合言葉を入力して同じ合言葉同士でマッチングが行われる。勝利してもEXPは貰えず、「だれかと」の戦績にも記録されない。
ランダムマッチ
世界中のプレイヤーとランダムにマッチングして対戦する。プレイスタイルは「初心者」と「カードプレイヤー」の2種類あるが、現時点ではマッチングする部屋が異なるだけである。
イベントマッチ
「エンブレムイベント」開催時に選択可能。期間内にイベントマッチに於いて勝利数(45勝で金賞)または連勝数(5連勝で金賞)を稼ぐことによってエンブレムを獲得できる。
ランクマッチ
2025年3月実装予定

ひとりで

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各デッキ初勝利時に初回報酬が貰える他、「たねポケモンを3体出す」「相手に1ポイントも取られずに勝利」などのバトルトライを達成することで報酬を獲得できる。ひとりでモードではCPUに自動で対戦してもらうオート機能がある。

○○ドロップイベント
期間限定イベントの一つ。勝利すると一定確率でプロモカードパックを入手できる。難易度の高いデッキほと入手確率が上がる。ドロップイベントのプレイにはイベントパワーが必要となる。イベントパワーは12時間で1回復する他、イベント砂時計(ドロップイベントのバトルトライで入手可能)を1個使うことでイベントパワーを回復できる。
ステップアップバトル
初心者〜中級者向けの難易度となっている。難易度の区分は「初級」「中級」「上級」の3種類あり、難易度が上がるとカードパワーがより強力になったり、デッキ構築もより本格的になる。新カードパックの実装に合わせて新カードを使ったステージが登場していく。
エキスパートバトル
上級者向けの難易度となっている。ただでさえ相手のデッキは強力だが、「相手に弱点を突かれるタイプのポケモンだけで勝利」「♢1〜3(☆1は不可)のポケモンだけで勝利」[注 6]など、より攻略難易度が高くなるバトルトライもある。ステップアップバトル同様、新カードパックの実装に合わせて新カードを使ったステージが登場する。

反響

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配信開始から1ヶ月半ほどで6000万ダウンロードを突破[1]し2024年下半期ダウンロード数1位を記録[2]。また、LINEリサーチによる2024年12月に全国15〜24歳の若年層を対象に行われた流行調査では1位を記録した[3]

ポケポケの好調によりDeNAのゲーム事業のユーザー消費額が前四半期まで200億円程度だったものが第三四半期には946億円に上昇[4][5]し、前年同期比で利益率が8126.8パーセントを記録[5][6]、株価も一時10パーセント高を記録した[7]

脚注

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注釈

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  1. ^ このターンつけることができるエネルギーと、次のターンチャージされるエネルギーが表示される。
  2. ^ デッキ構築時点で最大3種類のエネルギーを選ぶことができ、その中から1つがターンごとにランダムに選ばれる。
  3. ^ サポートカードによるエネルギーチャージは可能。
  4. ^ 先攻はターンごとのエネルギーゾーンからのエネルギー自動供給がない上、エネルギー無しで使えるワザが第4弾時点で存在しないので、他のエネルギーチャージ手段(カスミなど)が必要
  5. ^ 最初の手札5枚中の1枚は、デッキにあるたねポケモンの中からランダム抽選となる。よってたねポケモンがデッキに1種類しかない場合、手札のうち1枚は必ずそのたねポケモンになる。なお化石カードはたねポケモン扱いではなく、グッズカード扱いである。
  6. ^ トレーナーズに関しては使用可能かつ特に制限はない

出典

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  1. ^ Inc, Shogakukan. “「ポケポケ」が1ヶ月半で6000万DLを突破、DeNAのゲーム事業が4半期で売上収益倍増の見込み|@DIME アットダイム”. @DIME アットダイム. 2025年2月7日閲覧。
  2. ^ 『ポケポケ』が2024年下半期モバイルゲームダウンロード数1位を記録。収益1位は『モンスト』、パブリッシャー別では『学マス』が好調なバンダイナムコがトップを記録 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com”. ファミ通.com. 2025年2月7日閲覧。
  3. ^ 【LINEリサーチ】若年層の流行に関する定点調査(2024年12月)”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2025年2月3日). 2025年2月7日閲覧。
  4. ^ DeNAのゲーム事業…『ポケポケ』貢献でユーザ消費額が200億円台から946億円に急拡大 グローバルヒットで海外アプリの消費額の増加が顕著に | gamebiz”. gamebiz【ゲームビズ】. 2025年2月7日閲覧。
  5. ^ a b インサイド. “『ポケポケ』好調のDeNA、ゲーム事業利益が前年同期比で8,000%越えー大幅な増収・増益で「合理的・具体的な見通しの算出は困難」(インサイド)|dメニューニュース”. topics.smt.docomo.ne.jp. 2025年2月7日閲覧。
  6. ^ ヨシムネ (2025年2月7日). “『ポケポケ』の影響でDeNAのゲーム事業が前年同期比「8126%プラス」の超増益に。全世界で累計6000万ダウンロード突破の実績と月額制サービスの高い継続率が「見通し困難」な数字につながる”. 電ファミニコゲーマー – ゲームの面白い記事読んでみない?. 2025年2月7日閲覧。
  7. ^ DeNA株価、一時10%高 「ポケポケ」の好調を評価”. 日本経済新聞 (2025年1月27日). 2025年2月7日閲覧。

外部リンク

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