ピーエーワークス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
P.A.WORKSから転送)
移動先: 案内検索
株式会社ピーエーワークス
P.A.WORKS Co.,Ltd.
P.A. Works logo (square).svg
P.A. WORKS.jpg
種類 株式会社
略称 PA
本社所在地 日本の旗 日本
939-1835
富山県南砺市立野原東1508-8
設立 2000年11月10日
業種 情報・通信業
法人番号 7230001009184
事業内容 アニメーションを主体とした映像作品の企画・制作および版権管理
代表者 代表取締役 堀川 憲司
資本金 10,000,000円
従業員数 98名(2017年4月現在)
主要子会社 株式会社PALABO
株式会社パックス (PA-X)
一般社団法人地域発新力研究支援センター (PARUS)
関係する人物 #関連人物を参照
外部リンク www.pa-works.jp
テンプレートを表示

株式会社ピーエーワークス: P.A.WORKS Co.,Ltd.)は、日本アニメ制作会社。略称は「PA」。

概要・沿革[編集]

東京P-10スタジオ(制作・演出部門)
旧本社が入居していた南砺市起業家支援センター(JECビル)

2000年11月10日タツノコプロ出身でProduction I.Gでプロデューサーを務めた堀川憲司が、ビィートレイン[注釈 1]の取締役を経て、富山県東礪波郡城端町[注釈 2]越中動画本舗株式会社(えっちゅうどうがほんぽ)を設立[1]2002年1月1日株式会社ピーエーワークスに商号変更した[1][注釈 3]。P.A. Works は「Progressive Animation Works」の略である[2]

設立の経緯は、堀川が家族との約束から富山へ戻る際、地元に制作会社を探しても見つからず、自らスタジオを立ち上げたのだという[3]

設立時、行政側から社屋として廃病院を改築した建物「南砺市起業家支援センター」の斡旋[4]ケーブルテレビを利用したブロードバンド環境整備などの支援を受けている。また、福利厚生の一環としてアニメーターを対象に寮を整備している。

富山本社には作画およびCG制作部門があり、演出・制作部門は東京P-10スタジオ[注釈 4]に置かれている。設立後はテレビゲームのムービーパートの制作のほか、テレビシリーズではプロダクション・アイジーボンズ制作作品のグロス請けを主とした。2008年、『true tears』が初の元請制作となった[1]

首都圏以外に本拠地を置きながら、アニメーションの元請制作を手がける企業の一つである。また、中小企業庁主催の「"ちいさな企業"未来会議」にクリエイティブ産業のコアメンバーの一社として参加している[5]

2016年、会社設立15周年を機に、東海北陸自動車道城端サービスエリアに隣接する桜ヶ池ハイウェイオアシス内の南砺市が提供する企業誘致用地に移転した[6]。以前より手狭だったビル内で同程度以上の場所や用地取得を数年前よりしていたが色んな事が合わず現在の所が取得が出来た為、低層階の新築を立てる。新本社スタジオ完成。

取引先にコンピューターゲームメーカーのレベルファイブがあり、同社のパブリッシャー参入作品である『レイトン教授と不思議な町』の劇中アニメの制作を担当した。以降も、続編のアニメパートや、当社としては初の長編アニメ映画も手がけた[7]

ファンとの交流の一環として、2012年より往復はがきを送ったファンに対して、その時期に放送されているアニメのオリジナルイラストがプリントされた「年賀状」「春便り」「暑中見舞い」を送っている。告知は公式Twitter上で行われている[8]

作風[編集]

ジャンル・内容[編集]

true tears』『TARI TARI』といった青春物、『Angel Beats!』『Charlotte』のようなSF要素のある学園物、『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『サクラクエスト』のような「お仕事(働く女の子)シリーズ」など、少女たちが物語の中心となる作品を多く手掛けている。初期作『CANAAN』や創立15周年記念作品『クロムクロ』など、ハードタッチのアクション系作品も若干手掛けている。

当社は、上記の作品を含む原作のないオリジナルアニメを得意としているが、原作のある作品も制作している。一例としては、綾辻行人著作の小説『Another』のアニメ化である。今まで制作してきた作品とは打って変わって、ホラーサスペンスを題材とする作品であった。

当社初のテレビシリーズを挟まずに制作するオリジナルアニメーション映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』(岡田麿里初監督作品)は、2018年2月24日に公開予定。

地域とのつながり[編集]

P.A.WORKSが手掛けている作品には、地方のとある地域を舞台に展開されているものがある。『true tears』や『クロムクロ』は本社所在県である富山県(『true~』は南砺市、『クロムクロ』は黒部ダムおよび黒部市周辺)、『花咲くいろは』は石川県金沢市にある「湯涌温泉」が舞台のモデル、『TARI TARI』は江ノ島近辺が舞台である。これらの地域に実在するものをモデルにした建物や街並みが作品に出てくるため、ファンの中には聖地巡礼のために、当該地域に訪れる者も多くいる。

作品履歴[編集]

テレビアニメ[編集]

シリーズ作品[編集]

2017年現在、本社が所在する富山県内の民放地上波テレビ局で全作品が放送されている[注釈 5]。 2017年4月から7月までの1クール内で、当社初となる『サクラクエスト』と『有頂天家族2』の2作品が放送された。

# 放送開始 放送終了 タイトル 監督 シリーズ構成 富山県内の放送局 分類 レーベル
(映像ソフト販売・発売元)
1 2008年1月 2008年3月 true tears 西村純二 岡田麿里 富山テレビ ゲーム バンダイビジュアル
2 2009年7月 2009年9月 CANAAN 安藤真裕 ポニーキャニオン
3 2010年4月 2010年6月 Angel Beats! 岸誠二 麻枝准 チューリップテレビ オリジナル アニプレックス
4 2011年4月 2011年9月 花咲くいろは 安藤真裕 岡田麿里 北日本放送 ポニーキャニオン
5 2012年1月 2012年3月 Another 水島努 檜垣亮 小説 角川書店
6 2012年7月 2012年9月 TARI TARI 橋本昌和 富山テレビ オリジナル ポニーキャニオン
7 2013年4月 2013年6月 RDG レッドデータガール 篠原俊哉 横手美智子 北日本放送 小説 角川書店
8 2013年7月 2013年9月 有頂天家族 吉原正行 菅正太郎 バンダイビジュアル
9 2013年10月 2014年4月 凪のあすから 篠原俊哉 岡田麿里 富山テレビ オリジナル NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
10 2014年7月 2014年9月 グラスリップ 西村純二 佐藤梨香
西村純二
ポニーキャニオン
11 2014年10月 2015年3月 SHIROBAKO 水島努 横手美智子 チューリップテレビ ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
12 2015年7月 2015年9月 Charlotte 浅井義之 麻枝准 アニプレックス
13 2016年1月 2016年3月 ハルチカ
〜ハルタとチカは青春する〜
橋本昌和 吉田玲子 北日本放送 小説 角川書店
14 2016年4月 2016年9月 クロムクロ 岡村天斎 檜垣亮 チューリップテレビ オリジナル ポニーキャニオン
15 2017年4月 2017年9月 サクラクエスト 増井壮一 横谷昌宏 TOHO animation
16 2017年6月 有頂天家族2 吉原正行 檜垣亮 北日本放送 小説 DMM pictures
2018年 ウマ娘 プリティーダービー 及川啓 石原章弘
杉浦理史
未定 ゲーム Cygames

単発番組[編集]

放送日 タイトル 監督 シリーズ構成 富山県内の放送局
2011年2月20日 マイの魔法と家庭の日 吉原正行 菅正太郎 富山テレビ
北日本放送
チューリップテレビ

アニメ映画[編集]

公開年 タイトル 配給 レーベル(映像ソフト販売・発売元) 備考
2009年12月19日 レイトン教授と永遠の歌姫 東宝 ポニーキャニオン OLM Team Kameiと共同制作
2013年3月9日 劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME ショウゲート 初オリジナルアニメ映画
2018年2月24日 さよならの朝に約束の花をかざろう 岡田麿里初監督作品

ビデオゲーム[編集]

発売年 タイトル 担当
2002年 トライアングル・アゲイン オープニングムービー制作
ワイルドアームズ アドヴァンスドサード
2006年 - 2007年 レイトン教授と不思議な町 アニメーションパート制作
2007年 レイトン教授と悪魔の箱
2008年 レイトン教授と最後の時間旅行
ひぐらしデイブレイクPortable オープニングムービー制作
2009年 レイトン教授と魔神の笛 アニメーションパート制作
2011年 レイトン教授と奇跡の仮面
2013年 レイトン教授と超文明Aの遺産
2017年 ウマ娘 プリティーダービー

その他[編集]

関連人物[編集]

当社に所属している・いないに関わらず、PA作品に頻繁に名を連ねるクリエイターを記載する。

アニメーター・演出家[編集]

  • 吉原正行(作画部長・作画)
  • 井上俊之(作画)
  • 川面恒介(作画)
  • 小島明日香(作画)
  • 宮下雄次(作画)
  • 牧野博美(作画)
  • 天野和子(作画)
  • 大東百合恵(作画)
  • 秋山有希(作画)
  • 宮岡真弓(作画)
  • 藤井康雄(作画)
  • 夏住愛子(作画)
  • 杉光登(作画)
  • 関口可奈味(作画)
  • 石井百合子(作画)
  • 鍋田香代子(作画)
  • 今泉賢一(演出)
  • 菅沼芙実彦(演出)
  • 太田知章(演出)
  • 許琮(演出)
  • 倉川英揚(演出)
  • 篠原俊哉(演出)
  • 西村純二(演出)
  • 橋本昌和(演出)

脚本家[編集]

制作[編集]

  • 堀川憲司(代表取締役・プロデューサー)
  • 相馬紹二(制作業務部長・プロデューサー)
  • 辻充仁(プロデューサー)
  • 山本輝(プロデューサー)

その他[編集]

  • 菊池宣広(専務取締役・コーディネーター)
  • 永谷敬之(インフィニット代表取締役・プロデューサー)
  • 春田幸祐 (CG)
  • 小川耕平 (CG)
  • 菅原美佳(色彩設計)
  • 井上佳津枝(色彩設計)
  • 中野尚美(色彩設計)
  • 東地和生(美術)
  • 高橋歩(編集)
  • 竹中信広(元制作進行、現Cygamesアニメ事業部長)
  • 金子敦史(元制作進行、現A-1 Picturesプロデューサー)

労働問題・事件・不祥事[編集]

所属アニメーターによる内部告発[編集]

2016年10月頃より所属アニメーターが自身のTwitterにおいて、支払明細書を掲げた上で同社の雇用条件や賃金に対して、批判的なツイートを連発。この人物が公開した給与のうち、もっとも高額だったのは2016年10月支払分の6万7569円だった[12]。それらが注目されて、ネット上の各所に情報が拡散される事態となった。本人は自分と同じような不幸な新人を増やさないためにこのような行動に踏み切ったとツイートしている。事態を重く見た同社は11月4日にHP上にて声明を発表し、騒動によって関係者に迷惑をかけたことを謝罪した[13]。尚、同アニメーターは既に退職しており、自身のTwitterも削除されている。

脚注[編集]

注釈[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 当時はProduction I.Gの子会社。
  2. ^ 城端町は2004年に市町村合併により南砺市の一部となっている。
  3. ^ 「越中動画本舗」という名称は、社名変更から10年を経た2012年よりイベント出店・オリジナル/コラボ企画などに用いる屋号「越中動画(仮)本舗」として復活した。
    越中動画(仮)本舗”. 株式会社ピーエーワークス. 2013年10月8日閲覧。
  4. ^ 東京都小平市一橋学園駅地区。
  5. ^ 2013年に単発放送された『Angel Beats!』特別編を除く。
  6. ^ 2012年からは行員の描かれたポスターイラストも手掛けている。

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 『関口可奈味 P.A.WORKS イラストレーションズ』(2013年一迅社

外部リンク[編集]