Option (雑誌)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

Option (オプション) とは、株式会社ディーズ・クラブが製作、三栄書房出版している自動車雑誌の1つである。毎月26日発売。現在の編集長は「オムそば」こと竹本雄樹(たけもとゆうき)。

概要[編集]

1981年に創刊され、主に四輪自動車改造チューニングを中心に取り扱っている。元々は、「オートスポーツ Option」という誌名で、同じ三栄書房のモータースポーツ専門誌「オートスポーツ」の別冊(=Option)として刊行された。

創刊当初は、道路交通法違反など違法・脱法行為を推奨・助長するかのような記事や、取締りをする警察を馬鹿にした記述がよく見られた(「K察」「オマーリさん」など、独特な用語で表現していた)。1990年代中頃以降は、改造車であっても合法的に車検を通せるようになった時流にあわせ、表面的には露骨に脱法行為を推奨するような記述は徐々に減っている。

誌面の構成としては長期連載の企画記事もあるが、どちらかといえばチューニングショップ・メーカーが手がけた車両(いわゆるデモカー)のカタログ誌的な構成である。競合誌である『CARBOY』が、DIYの要素を極力残そうとしていることとは対照的であり、DIY紹介の役目は姉妹紙の『OPTION2』の方にほぼ任せてはいるが、ごくまれにDIY特集記事が掲載されることもある。

これはチューナー寄りの雑誌として、チューナーの本音「DIYで壊すぐらいなら最初から任せてくれればいいのに…」を実践しているためと思われる。別にチューナーはDIYすることを悪いとは思っていないが、それを手直ししようとすると配線処理が雑だったり、得体の知れないパーツが装着されていたりと触りにくい環境になってしまうため、あまり好きにはなれないとのコメントを以前記事に寄せている。

技術的な情報は、誌面に登場する車両の記録やスペックの説明がほとんどであり、キチンとした整備技術などの情報提供はあまりなく、まれにスポンサー協賛と思われる記事においては、明らかに間違った情報を提供することもある。また、記事の一部がひらがなで表記されている。

他にこの雑誌特有の傾向として、かつては車両性能の評価基準が最高速度と最高出力に偏重していたことが挙げられ、初期の頃の紙面はほぼ最高速アタックに偏っていた。総統である稲田大二郎がサーキット走行より最高速追求が好きな人間であったので仕方がないとは言えるが、もともとバランスを考えてあえて自然吸気エンジン(NAエンジン)を採用した車でもOptionではたいていターボ化されるハメになり、「パワーより趣味性を選択し、ふんだんにお金と手間をかけた職人的なメカチューン」などという車両の記事はほぼ見られない。

しかしバブルがはじけた頃より、NAエンジンにも脚光が浴びられる。そしてD1で植尾勝浩がNAエンジン200馬力のハチロクを用い、400馬力オーバーのターボ勢をなぎ倒すという活躍があり、現在では以前よりも両方の記事が均等目に扱われている傾向にある(それでもターボやスーパーチャージャー仕様が前面に出ている編集気風は相変わらずである)。これらのことから、一部ではoptionが「有害」「低俗」あるいは「初心者向けの読み物雑誌」として忌み嫌われている。

カラーページ上の記事が非常に多く、ほぼ全てのコンテンツがカラーページからスタートするなど、記事を探すには分かりやすい構成にはなっている。しかしそのせいで広告の量も多く、記事より広告の方が多いとも言われている。その内容から以前は(メーカー系チューナーは別として)自動車メーカーの広告はほとんどなかったが、近年は日産マツダ三菱自動車などが広告を掲載している。

内容の変遷など[編集]

当初は自動車の改造そのものが違法であった時期であり、完全にストリート志向であった。1990年代に入り、競技としてのゼロヨンや最高速度記録などを積極的に扱うようになったため、1990年代中ごろよりドリフト寄りの内容にシフトしている。

ドリフト寄りの編集傾向はいかすドリフト天国がドリフト天国管轄に移った際に一旦沈静化していたが、D1グランプリが盛り上がってくるにつれ、またドリフト寄りになってきている。しかしワイルド・スピードのブレイク時にはスポーツコンパクトの記事(いわゆる「スポコンもの」)が多くなったりしており、今日ではドリフトに限らず発行時点でストリートでブームになっている物を追いかける、というスタイルとなっている。

また、雑誌の創刊経緯や経営母体の三栄書房がほとんど自動車専門の出版社というカテゴリ上、レース関係もそれなりに取り扱っている。が、それはレースからフィードバックできる物を探す記事であったり、走り屋上がりのレーサーを追いかけたりといった記事が多い。Option誌が企画したD1グランプリの扱いが多いのは当然であるが、その他国内レースはツーリングカーやGTカーのカテゴリや海外でも有名レースに関しては、簡単なレポート程度はで扱うことがある。

雑誌という形以外に『Video Option』がリリースされている。過去の物も含む特集の内容はリンク先を参照。

その他、本誌以外にも兄弟誌とも言える三栄書房が出版する同様の自動車雑誌が数誌存在する(別項参照)が、基本的なスタイルは本誌を追従しており、やはり改造関係が大きなシフトを占める。

メンバー[編集]

オムそば
竹本雄樹(たけもと ゆうき)
本誌編集長、元アルバイトのライター。愛車はBMW・Z4Mクーペ(DU32)。編集部でも1、2を争うほどの変態である(ただし本人は「変態ではなく真性ムッツリだ」と言って聞かない)。「先を考えるな。いまを生きろ」がモットー。人生設計が全くもって出来ないギリギリス男であり、Z4Mクーペのローン返済のために貯金残高がかなり切り詰められている。現在、日産・GT-R(R35)への乗り替えを画策中。
ロォリィ
小口剛(おぐち ごう)
本誌副編集長。愛車はレクサスGS350(GRS191)。Option WAGONの休刊にともない編集部に入った。アコードユーロR好きが高じて、不定期でユーロR連載を持っていたこともある。大のアイドルマニアで、主要なところはキッチリ押さえているほど。最近「仕事に支障が出るかもしれないから…」と避けてきたAKB48にもついにはまってしまう。編集部一の酒豪であるが、テキーラのショットグラスで撃沈したこともある。
ミキティ
三木宏章(みき ひろあき)
本誌編集部員。Option2から人事異動で編集部に入った。愛車はホンダ・S2000(AP1)。前愛車のマツダ・RX-7(FD3S)がエンジンブローしたことを機にS2000に乗り換えた。
ダビデ
野口浩雅(のぐち ひろまさ)
本誌編集部員。愛車はマツダ・RX-7(FC3S)。Option2時代は誌面でグッチと名乗っていたが、Optionへの異動にともないダビデに変更となった。

過去にプロジェクト製作されたチューニングカー[編集]

Dai Z
Daiこと稲田大二郎所有のS130型フェアレディ280ZXをベースにHKS製ターボキットを装着。最高速・ゼロヨン・サーキットそれぞれのステージで活躍。
OPT KKKシグマ セリカXXターボ
当時編集に関わっていた福野礼のプライベートカーであったMA60型セリカXXをベースにシグマ・オートモーティブ製ターボキットを装着。1982年12月に最高速度256.68km/hを記録。
OPTION・シティ・ターボ・ミッドシップ
著名なレーシングコンストラクターであるノバ・エンジニアリングの協力の下、元々FFだったホンダ・シティターボをベースにミッドシップ化。後にツインエンジン化される。
Option Speed Wagon
元は大阪のチューニングショップトライアルのデモカーだが、納車直後に追突事故の被害に遭い企画の白羽の矢が立った。BCNR33スカイラインGT-Rをベースに、後部をホンダ・シティ(GA型、OPTION2009年1月号に記載されている)のボディを無理矢理接合しワゴン化、改造公認も取得した。現在は一般ユーザーへ売却された。
ストリームZ(1号機)
アメリカ・シルバーステイツクラシックチャレンジにて、ギネス記録を打ち立てるために製作された車。ベースマシンはZ33フェアレディZ。ドライバーはOptionグループ総帥、稲田大二郎。チューニングはJUNオートメカニックが担当。エアロパーツはイングス製。VQ35DE改3.8L+T88-34Dで約800馬力。イベント中、340km/hでリアタイヤがバーストし、240km/hまでは減速したもののそこから横転。10回転してしまい、完膚無きまでの廃車となっている。ただしドライバーは無傷であり、JUNオートの技術力を証明した。この廃車となった姿で東京オートサロンへ展示され、現在は走り乃神社に埋葬されている。
ストリームZ(2号機)
1号機の廃車によりボディを変更し、トップシークレット製ワイドボディキットでワイドトレッド化を図った。エンジンは前回に引き続きVQ35DE改3.8Lだが、タービンをT88-38GKへ変更。900馬力をはるかに超えるパワーを手に入れた。イベントの方ではDaiの走らせ方とエンジン特性がマッチせず、予定のパワーを出すことができなかった。また終盤、昨年同様のタイヤパンクに見舞われ、アンリミテッドクラス3位にて終わることとなった。グランツーリスモ4に収録されているが、本来は1号機を収録する予定であった(東京オートサロンの人気上位車を収録することになり、その中に1号機が入っていた)。しかし1号機は廃車になってしまったためデータ取りをすることが不可能になり、そのためにこちらが収録されている。
ストリームZ(2号機改)
度重なるパンクを克服するため、リアサスペンションをJUNオートでチューニングがされたD1インプレッサ(熊久保号)で使われるストラット式へ変更し、リアのキャンバーを抑制。今度こその気持ちも強かったが、本イベント直前の1マイルアタックにて計測区間を間違え、ブッシュへとダイブ。そのダメージでアームを折ってしまいリタイアとなった。ただしこの1マイルアタックではベストタイムを記録。
2006年5月のシルバーステイツへ修復され、出場したものの、57km地点にてクランクプーリーが破損するという予期せぬトラブルでリタイアを喫する(1マイルアタックは前回同様に1位を取得)。稲田大二郎の引退宣言と、マシンの目新しさも薄れたという理由から、9月のシルバーステイツがラストランとなった。しかし1マイルアタック中にエンジンブロックが割れるという完全なエンジンブローに見舞われ、本選出場すら適わなかった。
MCR V35
日産の主力機・VQ35DEのNAチューンドでの限界と、Z33フェアレディZよりも初心者向きでポテンシャルがあるにも関わらずマイナー目に見られていたCPV35スカイラインクーペの究極のストリート仕様を目標にしたデモカー。製作は一貫してMCRが引き受け、代表の小林真一が所有するポルシェ・911 GT3との対決が最大の見所。この企画からCPV35用のセッティングがなされたテイン・スーパーレーシング改や、VQ35DE用の6連スロットルが誕生し、VQチューニングの発展に大きく貢献した。

兄弟誌[編集]

  • Option2 - D.I.Y.を基本とし、デモカー中心に取材しているOPTION本誌よりも、ユーザーカーをメインとしている。
  • Option4 - S.U.V.の車輌をテーマとし、カスタムカー中心に記事を充実させている内容であった。SUVブームの衰退と共に廃刊となった。
  • ドリフト天国 - ドリフト専門誌。本誌よりもさらにドリフト関係を色濃くしたような存在。どちらかと言うとOPTION2寄りで、ユーザーレベルの記事が多い。
  • Option Wagon - ワゴン系の改造情報を扱う(2007年1月発売号にて休刊)。
  • G-ワークス - 旧車がメインの内容。ウェーバーやソレックスなどのキャブレターに関する記事やロータリーエンジンのポートの解説などOPTION本誌より突っ込んだ内容の記事が掲載されている。以前フロム出版から発行されていた「Auto Works」が母体。編集部ごと移籍しての再出発となった。OPTIONの増刊扱いだったが2009年より独立創刊

類似雑誌[編集]

  • CARBOY(八重洲出版が刊行する改造車雑誌、オプションとは趣を異にする)
  • 走り屋バトルマガジン(後にハイパーカースタイルバトルマガジンに名称変更)(平和出版がかつて刊行していたドリフトに特化した雑誌、平和出版倒産により廃刊)

その他[編集]

  • 表紙イラスト担当は加藤浩哉。キャッチフレーズExciting Car Magazine
  • 本誌の略称として「OPT」という言葉が存在する。
  • ウェブサイトでは『J.D.M. OPTION INTERNATIONAL』『ケータイOption(携帯電話端末専用サイト)』などがある。

外部リンク[編集]