ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ

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Nuovo Trasporto Viaggiatoriから転送)
ItaloとよばれるETR575
2017年より運行を開始したETR675
Italoのマークが入るETR575の先頭部
路線図

ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ (Nuovo Trasporto Viaggiatori, NTV) はイタリア鉄道事業者である。社名は「新旅客輸送」(英語ではNew Passengers Transport)を意味する。

イタリアの高速新線TAV高速列車を運行することを目的に、2006年12月、フィアットの会長ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロトッズディエゴ・デッラ・ヴァッレ社長などの実業家が共同出資し設立された。これには欧州連合 (EU) 域内の国際旅客鉄道輸送自由化が背景にある。

2012年4月28日に開業し[1]、「イタリアの」という意味のイタロ (Italo) のブランド名で運行されている。年間輸送人員は2015年時点で1000万人/330億人キロを目標としている。

車両[編集]

ETR575[編集]

アルストム製のAGVである[2]。11両(最大14両)編成で、最高時速360 km/h、旅客定員は460名。

車体は赤色(フェラーリと同じ色)に塗装されている。車内のデザインはイタルデザイン・ジウジアーロによる。

ETR675[編集]

2017年に新型のETR675が運行開始。アルストムのペンドリーノ系列の1機種であるが車体傾斜装置は非搭載。こちらは7両編成で250 km/h運転。

運行区間[編集]

現在の運行区間は以下の通り。

2013年10月より

2018年8月より

2019年3月より

予定区間 予定所要時間
ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅またはミラノ・ロゴレード駅 -(フィレンツェ - ボローニャ)- ローマ・ティブルティーナ駅またはローマ・オスティエンセ駅 2:57 h (non-stop)
ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅またはミラノ・ロゴレード駅 - フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅 - ボローニャ中央駅 - ローマ・ティブルティーナ駅またはローマ・オスティエンセ駅 3:30 h
トリノ・ポルタ・スーザ駅 - ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅またはミラノ・ロゴレード駅 0:47 h
トリノ・ポルタ・スーザ駅 - ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅 - ボローニャ中央駅 - リミニ駅 - アンコナ駅 4:02 h
ミラノ・ポルタ・ガリバルディ駅またはミラノ・ロゴレード駅 - ボローニャ中央駅 1:05 h
ボローニャ中央駅 - フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅 0:37 h
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅 - ローマ・ティブルティーナ駅またはローマ・オスティエンセ駅 1:29 h
ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅またはヴェネツィア・メストレ駅 - パドヴァ駅 - ボローニャ中央駅 - フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅 - ローマ・ティブルティーナ駅またはローマ・オスティエンセ駅 3:43 h
ローマ・ティブルティーナ駅またはローマ・オスティエンセ駅 - ナポリ中央駅 1:10 h
ナポリ中央駅 - サレルノ駅 0:29 h

クラス[編集]

  • クルブ(ファーストクラス) - 1号車
  • プリマ(ビジネスクラス) - 2から5号車
  • スマート(エコノミークラス) - 6から11号車

料金設定[編集]

  • クルブ - Base
  • プリマ - Economy、Base
  • スマート(エコノミー) - Low Cost、Economy、Base

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「イタリアで高速列車“.italo”が運行開始」『鉄道ジャーナル』第46巻第8号、鉄道ジャーナル社、2012年8月、74-75頁。 
  2. ^ “仏アルストム、次世代高速列車AGVの大型契約を受注”. AFPBB News (フランス通信社). (2008年1月15日). https://www.afpbb.com/articles/-/2336284?pid=2521843 2017年11月7日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]