NEO FASCIO

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NEO FASCIO
氷室京介スタジオ・アルバム
リリース
録音 SOUND SKY STUDIO
FREEDOM STUDIO
HITOKUCHIZAKA STUDIO
ジャンル ロック
時間
レーベル 東芝EMI
イーストワールド
プロデュース 佐久間正英
チャート最高順位
氷室京介 年表
FLOWERS for ALGERNON
1988年
NEO FASCIO
(1989年)
Higher Self
1991年
『NEO FASCIO』収録のシングル
  1. SUMMER GAME
    リリース: 1989年7月26日
  2. MISTY〜微妙に〜
    リリース: 1989年9月6日
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NEO FASCIO』(ネオ・ファッショ)は、日本のミュージシャンである氷室京介の2枚目のアルバムである。

1989年9月27日東芝EMIのイーストワールドレーベルよりCDでリリースされた。

背景[編集]

本作はコンセプトアルバムとなっており、カリスマの否定やファシズムの持つ危険性を音楽で表現している。

テーマの難解さ故に、「もしかしたら、このアルバムは売れないかもしれない。だけどさ、そこの結果なんかよりも重いものを今回はテーマにしたい」という本人の弁の通り、コンセプト・アルバムであることを明確にした[1]。しかし、本アルバムは初登場1位を獲得し、セールス的には充分な成果を上げた。

録音[編集]

参加ミュージシャンはヴォーカルと一部の曲のギターで氷室自身、ギター・ベース・キーボードをプロデューサーの佐久間正英、そしてドラムのそうる透の3人しか参加していない。これは、同じバンドメンバーだった布袋寅泰が、BOØWY解散後のソロデビュー作『GUITARHYTHM』(1988年)を基本的に3人で制作したことに対してのライバル心の現われとも言われている。それとは別に、予定されていたスタッフがたまたま急病でレコーディングに参加出来なくなった事に乗じて、佐久間が自分のイメージ通りの作品を作るべく殆どのパートを自分一人で演奏してしまったと言う説も有力である。

プロモーション[編集]

アルバムリリース前に、東京都心を始め、地方都市に至るまで街角の広告用のボードにアルバムのジャケットを表示した広告を掲示していた。また、先行シングルとなった「MISTY〜微妙に〜」(1989年)のミュージック・ビデオでは本アルバムのコンセプトを表現しており、独裁者(カリスマ)を氷室自身が演じ、戦争によって傷ついた若者や氷室の手に血液が付着するなどの演出がなされていたが、当時発生した東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の影響により、特定地域では放送禁止処分となり、放送可能な地域でもモノクロでの放送となった。

ツアー[編集]

本作を受けての全国ツアーは「NEO FASCIO TOUR」と題し、1989年10月6日群馬音楽センターを皮切りに23都市全36公演を実施、ツアーファイナルの1990年1月17日1月18日には日本武道館2DAYSを行っている。また、その後追加公演として「NEO FASCIO ENCORE TOUR ARENA '90」と題し、7都市全7公演を実施し、最終日の4月3日にはソロとして2度目となる東京ドーム公演を実現している。

批評[編集]

ある評論家が氷室にとってこれは1990年代に向けた『MORAL』(1982年)に違いないと発言したが、氷室はそのことを否定せず、BOØWY時代を含めてそれまでに作り上げてきたアルバムの中で、『MORAL』が最も同質であるとも語っている。

アーティスト表記[編集]

歌のトップテン」の「アルバムトップテン」ではアーティスト名はHIMURO KYOSUKEとクレジットされていた。

収録曲[編集]

A面
全作曲: 氷室京介、全編曲: 氷室京介、佐久間正英(注記を除く)。
# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間
1. OVERTURE(作曲・編曲:佐久間正英)   氷室京介
2. NEO FASCIO 松井五郎 氷室京介
3. ESCAPE 松井五郎 氷室京介
4. CHARISMA 松井五郎 氷室京介
5. COOL 松井五郎 氷室京介
6. SUMMER GAME 氷室京介 氷室京介
B面
# タイトル 作詞 作曲・編曲 時間
7. RHAPSODY IN RED 松井五郎  
8. MISTY 松井五郎  
9. CAMOUFLAGE 松井五郎  
10. CALLING 氷室京介、松井五郎  
11. LOVE SONG 氷室京介、松井五郎  

曲解説[編集]

  1. OVERTURE
  2. NEO FASCIO
  3. ESCAPE
  4. CHARISMA
    独裁者の苦悩と狂気を描いた楽曲。
  5. COOL
    ベストアルバム「Case of HIMURO」収録。
  6. SUMMER GAME
    3rdシングル。夏をイメージした曲で、先行シングルとしてリリースされたが、「このアルバムのなかでは異質な曲」と後に氷室自身が語っている。
  7. RHAPSODY IN RED
    3rdシングル「SUMMER GAME」のカップリング曲「Rhapsody in blue」とはアレンジ・歌詞が変更され、レゲエ調の曲になっている。
  8. MISTY
    4thシングル。カネボウCMソングに使用された。CMでは女優が天使と戯れる幻想的な映像であったが、PVでは戦争によって傷ついた若者と、カリスマ(独裁者)を演じる氷室の映像で構成され、流血などの残酷な表現に一部のメディアでは放送禁止になった。また、珍しく氷室本人がCMに出演した女優と2ショットでファッション誌の表紙を飾った。
  9. CAMOUFLAGE
    デヴィッド・ボウイの「ファッション」(1980年)という曲に触発されて作られた曲。
  10. CALLING
    何十回も喉が壊れるまでボーカル録りをやり直したという曲。映像作品『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』(2005年)のテーマ曲として使用された。ベストアルバム「Case of HIMURO」収録。
  11. LOVE SONG

スタッフ・クレジット[編集]

参加ミュージシャン[編集]

スタッフ[編集]

  • 佐久間正英 - プロデューサー
  • 山口州治 - レコーディング・エンジニア、ミキシング・エンジニア(2,3,6,8曲目)
  • 林雅之 - レコーディング・エンジニア
  • マイケル・ツィマリング - ミキシング・エンジニア(2,3,6,8曲目以外)
  • 小野誠彦 - マスタリング・エンジニア
  • 長谷川文雄 - アシスタント・エンジニア
  • 岡崎秀俊 - アシスタント・エンジニア
  • 新島誠 - アシスタント・エンジニア
  • YASUHIRO MIKI - アシスタント・エンジニア
  • HIROJI BANDOH - アシスタント・エンジニア
  • 菊池洋一郎(東芝EMI) - A&Rディレクター
  • 子安次郎(東芝EMI) - A&Rディレクター
  • 広瀬哲(東芝EMI) - A&Rディレクター
  • 土屋浩(ユイ音楽工房) - アーティスト・プロデューサー
  • TAKAYUKI SHIBUYA - プロダクション・チーフ
  • HIROSHI SAITOH - AE-チーフ・プロデューサー
  • 鈴木“ゾンビ”よしのり(ユイ音楽工房) - プロダクション・マネージャー
  • KAZUHIKO TAKANO(ユイ音楽工房) - プロダクション・マネージャー
  • SHINICHI MIYANO(ユイ音楽工房) - プロダクション・スタッフ
  • TADASHI ARAKI(ユイ音楽工房) - プロダクション・スタッフ
  • TOMOMI MASHINO(ユイ音楽工房) - プロダクション・スタッフ
  • MASATO TSURUMA(東芝EMI) - P.R.
  • KEIJI OZAWA(東芝EMI) - P.R.
  • 森谷統 (LOUISIANA COMPANY) - クリエイティブ・ディレクター、アートディレクター
  • HIROYOSHI KITAZAWA - アートディレクター、デザイナー
  • MIYAKO MATSUO - デザイナー
  • 丹羽俊隆 - 写真撮影
  • BRADFORD BRANSON - 写真撮影
  • 小木曽威夫 - 写真撮影
  • HISAKO SAKURAI - スタイリング
  • HIROKAZU ASAKURA (SASHU) - ヘアー・メイク
  • YOSHIO YOKOHARA (PASS) - ヘアー・メイク
  • HIROKI HORIUCHI (KOYO COLOR) - グラフィック・ペイント・ボックス
  • KAEDE WATANABE (LOUISIANA COMPANY) - ビジュアル・スタッフ
  • MIKI TOBITA (LOUISIANA COMPANY) - ビジュアル・スタッフ


リリース履歴[編集]

No. 日付 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1989年9月27日 東芝EMI/イーストワールド LP
CD
CT
RT28-5555
CT32-5555
ZT28-5555
1位
2 2003年7月21日 東芝EMI/イーストワールド CCCD TOCT-25086 - デジタルリマスタリング盤、紙ジャケット仕様

脚注[編集]

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  1. ^ 紺待人「7つめの鐘を鳴らせ! VOL.2 もう一つのMASTER PIECE」、『PATi PATi』第8巻第11号、ソニー・マガジンズ、1992年10月、 144頁。