NBAファイナル最優秀選手賞
NBAファイナル最優秀選手賞(NBA Finals Most Valuable Player Award) は、北米プロバスケットボールリーグ、ナショナル・バスケットボール・アソシエーション(NBA)に1969年NBAファイナルから設けられた、NBAファイナルで最も活躍した選手(MVP:Most Valuable Player)に与えられる賞である。賞は9のメディアメンバーのファイナルラウンド終了後に行われる投票において最も得票の高かったプレーヤーに贈られる。2013年NBAファイナルから、NBA.comのアカウントを持つファンの投票結果も10票として反映される。[1][2] 当初は金のバスケットボールを象ったラリーオブライエンチャンピオントロフィーと同型の黒いトロフィーであったが、2005年にサイズを小さくしたものが贈られるようになった。[3][4]
2009年からは、NBAレジェンドの名を冠して、ビル・ラッセルNBAファイナル最優秀選手賞(The Bill Russell NBA Finals Most Valuable Player Award)と呼ばれている[5] 。


授賞開始から31人のプレーヤーが受賞しており、マイケル・ジョーダンは、シカゴ・ブルズを1991年から1993年と1996年から1998年に6回の優勝に導き, 最多の6回受賞している[6]。
これに続くのがレブロン・ジェームズで、受賞は4回。マジック・ジョンソン、 シャキール・オニール、ティム・ダンカンが3回受賞で、 ウィリス・リード, カリーム・アブドゥル=ジャバー, ラリー・バード、 アキーム・オラジュワン、 コービー・ブライアント、 ケビン・デュラント、カワイ・レナードが2回受賞している。 連続受賞は、ジョーダンの2度の3連続受賞、オニールの1度の3連続受賞、オラジュワンとコービー、レブロン、デュラントの2連続受賞がある。 ジャバーは、1971年ミルウォーキー・バックス 、1985年にロサンゼルス・レイカーズで受賞し、異なるチームで受賞しているのは彼の他にレブロンとレナードの3人のみである[lower-alpha 1]。
ルーキーで受賞したのは、1980年ロサンゼルス・レイカーズのマジック・ジョンソンだけである[7]。 ジェリー・ウェストは、賞が設けられて初めての受賞者で、ファイナル敗退チームから受賞した唯一の選手である[6] 。
1993年に米国籍を得たナイジェリア出身のオラジュワン、ヴァージン諸島出身のダンカン、ベルギー生まれフランス出身のトニー・パーカー、ドイツのダーク・ノヴィツキーの4人が国際プレーヤーとして受賞している。ダンカンはアメリカ国籍であるが合衆国外で生まれているため国際プレーヤーと認識されている[8]。オラジュワンはヒューストン大学でカレッジバスケットボールをプレーし、ダンカンはウェイクフォレスト大学でプレーしているので、外国籍での受賞者は、パーカーが初めてで、あとはノヴィツキーだけである。最も若くしての受賞は、1980年のマジック・ジョンソンである。オールスタープレーヤー以外での受賞は、セドリック・マクスウェル、チャンシー・ビラップス、カワイ・レナードの3名。
受賞者[編集]
現役選手 | |
殿堂入 | |
(X) | 受賞回数 |
年 | プレーヤー | ポジション | 国 | チーム |
---|---|---|---|---|
1969 | ジェリー・ウェスト[lower-alpha 2] | Guard | ![]() |
レイカーズ |
1970 | ウィリス・リード | Center/Forward | ![]() |
ニックス |
1971 | ルー・アルシンダー[lower-alpha 3] | Center | ![]() |
バックス |
1972 | ウィルト・チェンバレン | Center | ![]() |
レイカーズ (2) |
1973 | ウィリス・リード (2) | Center/Forward | ![]() |
ニックス (2) |
1974 | ジョン・ハブリチェック | Forward/Guard | ![]() |
セルティックス |
1975 | リック・バリー | Forward | ![]() |
ウォリアーズ |
1976 | ジョ・ジョ・ホワイト | Guard | ![]() |
セルティックス(2) |
1977 | ビル・ウォルトン | Center | ![]() |
トレイルブレイザーズ |
1978 | ウェス・アンセルド | Center/Forward | ![]() |
ブレッツ |
1979 | デニス・ジョンソン | Guard | ![]() |
スーパーソニックス |
1980 | マジック・ジョンソン | Guard | ![]() |
レイカーズ (3) |
1981 | セドリック・マックスウェル | Forward | ![]() |
セルティックス (3) |
1982 | マジック・ジョンソン (2) | Guard | ![]() |
レイカーズ (4) |
1983 | モーゼス・マローン | Center/Forward | ![]() |
76ers |
1984 | ラリー・バード | Forward | ![]() |
セルティックス (4) |
1985 | カリーム・アブドゥル=ジャバー(2) | Center | ![]() |
レイカーズ (5) |
1986 | ラリー・バード (2) | Forward | ![]() |
セルティックス (5) |
1987 | マジック・ジョンソン (3) | Guard | ![]() |
レイカーズ (6) |
1988 | ジェームズ・ウォージー | Forward | ![]() |
レイカーズ (7) |
1989 | ジョー・デュマース | Guard | ![]() |
ピストンズ |
1990 | アイザイア・トーマス | Guard | ![]() |
ピストンズ (2) |
1991 | マイケル・ジョーダン | Guard | ![]() |
ブルズ |
1992 | マイケル・ジョーダン (2) | Guard | ![]() |
ブルズ (2) |
1993 | マイケル・ジョーダン (3) | Guard | ![]() |
ブルズ (3) |
1994 | アキーム・オラジュワン | Center | ![]() |
ロケッツ |
1995 | アキーム・オラジュワン (2) | Center | ![]() |
ロケッツ (2) |
1996 | マイケル・ジョーダン (4) | Guard | ![]() |
ブルズ (4) |
1997 | マイケル・ジョーダン (5) | Guard | ![]() |
ブルズ (5) |
1998 | マイケル・ジョーダン (6) | Guard | ![]() |
ブルズ (6) |
1999 | ティム・ダンカン | Forward/Center | ![]() |
スパーズ |
2000 | シャキール・オニール | Center | ![]() |
レイカーズ (8) |
2001 | シャキール・オニール (2) | Center | ![]() |
レイカーズ (9) |
2002 | シャキール・オニール (3) | Center | ![]() |
レイカーズ (10) |
2003 | ティム・ダンカン (2) | Forward/Center | ![]() |
スパーズ (2) |
2004 | チャンシー・ビラップス | Guard | ![]() |
ピストンズ (3) |
2005 | ティム・ダンカン (3) | Forward/Center | ![]() |
スパーズ (3) |
2006 | ドウェイン・ウェイド | Guard | ![]() |
ヒート |
2007 | トニー・パーカー | Guard | ![]() |
スパーズ (4) |
2008 | ポール・ピアース | Forward | ![]() |
セルティックス (6) |
2009 | コービー・ブライアント | Guard | ![]() |
レイカーズ (11) |
2010 | コービー・ブライアント (2) | Guard | ![]() |
レイカーズ (12) |
2011 | ダーク・ノヴィツキー | Forward | ![]() |
マーベリックス |
2012 | レブロン・ジェームズ | Forward | ![]() |
ヒート (2) |
2013 | レブロン・ジェームズ (2) | Forward | ![]() |
ヒート (3) |
2014 | カワイ・レナード | Forward | ![]() |
スパーズ (5) |
2015 | アンドレ・イグダーラ | Forward | ![]() |
ウォリアーズ (2) |
2016 | レブロン・ジェームズ (3) | Forward | ![]() |
キャブズ |
2017 | ケビン・デュラント | Forward | ![]() |
ウォリアーズ (3) |
2018 | ケビン・デュラント (2) | Forward | ![]() |
ウォリアーズ (4) |
2019 | カワイ・レナード (2) | Forward | ![]() |
ラプターズ |
2020 | レブロン・ジェームズ(4) | Forward | ![]() |
レイカーズ (13) |
注目[編集]
- ^ レブロンは2012年、2013年にマイアミ・ヒートで、2016年にクリーブランド・キャバリアーズ、2020年にロサンゼルス・レイカーズでそれぞれ受賞、レナードは2014年にサンアントニオ・スパーズ、2019年にトロント・ラプターズでそれぞれ受賞している。
- ^ ジェリー・ウェストは、賞が設けられて初めての受賞者で、ファイナル敗退チームから受賞した唯一の選手である。
- ^ 1971-72シーズン前にルイス・アルシンダーからカリーム・アブドゥル=ジャバー に改名した。.[9]
- ^ オラジュワンはナイジェリア生まれだが1993年に米国籍を得ている。[10]
- ^ ティム・ダンカンはヴァージン諸島で生まれて以来、アメリカ国民である。[11] he was able to play for the U.S. internationally.[12]
- ^ トニー・パーカーは米国人の父とオランダ人の母からベルギーで生まれ、フランス国籍である。[13]
脚注[編集]
- ^ Mike Bresnahan (2008年6月19日). “Numbers from final game tell bad tale for Lakers”. Los Angeles Times. 2008年7月15日閲覧。
- ^ Johnny Ludden (2005年6月25日). “MVP voting as close as the series”. San Antonio Express-News. 2008年7月15日閲覧。
- ^ “Game 5 Notebook: Billups Wins MVP”. NBA/Turner Sports Interactive, Inc.. 2008年7月16日閲覧。
- ^ “Spurs crowned NBA champions”. CBC Sports (2005年6月24日). 2008年7月16日閲覧。
- ^ “The Finals MVP to Receive Bill Russell MVP Award”. NBA/Turner Sports Interactive, Inc. (2009年2月14日). 2009年2月14日閲覧。
- ^ a b “Finals Most Valuable Player”. NBA/Turner Sports Interactive, Inc.. 2008年7月14日閲覧。
- ^ “Magic Johnson Bio”. NBA/Turner Sports Interactive, Inc.. 2010年10月21日閲覧。
- ^ “Bargnani becomes first European top NBA draft pick”. People's Daily Online (2006年6月29日). 2008年6月16日閲覧。
- ^ “Kareem Abdul-Jabbar Bio”. NBA. 2008年8月4日閲覧。
- ^ “Hakeem Olajuwon Bio: 1992-93”. NBA.com. Turner Sports Interactive, Inc. 2008年6月15日閲覧。
- ^ “Virgin Islands”. CIA World Factbook. 2008年8月12日閲覧。
- ^ “All-Time USA Basketball Men's Roster: D”. USA Basketball. 2008年6月16日閲覧。
- ^ “Parker will be speedy foe for Nets”. Sports Illustrated. Time Warner Company (2003年6月2日). 2010年10月17日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- “Finals Most Valuable Player”. NBA/Turner Sports Interactive, Inc.. 2008年7月14日閲覧。
- “Finals Most Valuable Players”. ESPN. 2008年7月15日閲覧。
- NBA.com NBA公式サイト (英語)
- NBA公式サイト日本語版 (日本語)
- NBA公式携帯サイト日本語版 (日本語)
- NBPA アメリカのバスケットボール選手協会 (英語)
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