Mr.&Mrs. スミス
Mr.&Mrs. スミス | |
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Mr. & Mrs. Smith | |
監督 | ダグ・リーマン |
脚本 | サイモン・キンバーグ |
製作 | アーノン・ミルチャン アキヴァ・ゴールズマン ルーカス・フォスター パトリック・ワックスバーガー エリック・マクロード |
製作総指揮 | エリック・フェイグ |
出演者 | ブラッド・ピット アンジェリーナ・ジョリー |
音楽 | ジョン・パウエル |
撮影 | ボジャン・バゼリ |
編集 | マイケル・トロニック |
製作会社 | リージェンシー・エンタープライズ ニュー・リージェンシー・プロダクションズ サミット・エンターテインメント ウィード・ロード・ピクチャーズ |
配給 | ![]() ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 120分 |
製作国 | ![]() |
言語 | 英語 |
製作費 | $110,000,000[1] |
興行収入 | $478,207,520[1] ![]() $186,336,279[1] ![]() ![]() 46億5000万円[2] ![]() |
『Mr.&Mrs. スミス』(ミスターアンドミセス・スミス、原題: Mr. & Mrs. Smith)は、2005年のアメリカ映画。
ストーリー[編集]
結婚して"5、6年"たった夫婦が、自分たちの夫婦のあり方を点検してもらおうと、二人でカウンセリングに訪れた。セックスの頻度は10段階評価で何点か、という問いにはぐらかして答える二人。この間の週末は一緒に過ごしましたか、という質問には黙ってしまった。次に二人のであった馴れ初めについて問う。
5、6年前、二人はコロンビアのボゴタで出会った。男はジョン、女はジェーンという名前である。ジョンは建築設計事務所を経営し、ジェニーはコンピュータのサーバーの管理会社を経営しているという。二人はすぐに恋におち、約6週間後には結婚した。
しかし、5、6年たった今、二人の間は空虚で、お互いに隠している事があるのだと説明する。カウンセラーはそんなことはどのカップルにもあることだという。ただジョンとジェーンの場合、実は彼らは暗殺を請け負うプロであり、別々の組織の元で活動していた。二人はお互いにプロの暗殺者であることを知られないようにしていたのである。ジョンは一人で活動し、ジェーンは暗殺チームを率いていた。
ある時二人は、別々にベンジャミン・ダンズの暗殺を依頼される。メキシコとの国境近くで、ジェーンは道に爆弾を仕掛けダンツの到来を待ち受けていた。そこへジョンがバギーでやってくる。ジェーンはそれがジョンだとは知らず、彼の持つ対戦車ロケット砲をみて彼を狙撃。弾は防弾チョッキで止めたが、ジョンもやはりジェーンと知らずに彼女に向けてロケット砲を放った。ジェーンもまた逃げ出すことに成功した。ただ肝心のダンツ暗殺はどちらも果たすことができなかった。
ニューヨークに帰った二人は、それぞれお互いの仕事を邪魔した相手を探し始める。仕事を目撃した相手を48時間以内に抹殺することになっていたのである。 二人はすぐに相手が自分の結婚相手であることを特定した。
その夜、緊張感の漂うなか二人は自宅で夕食をとり始める。しかし、すぐにジェーンは車で逃げだし、ジョンは銃をもってそれを走って追う。車に走り寄る最中、ジョンは転んだ拍子にジェーンに向けて発砲してしまった。幸いジェーンには当たらなかったが、「撃つつもりはなかったんだ」と言い訳するも、腹を立てたジェーンはジョンと別れて去ってゆく。
ジェーンを追ってジョンは建設中のビルにたどり着いた。エレベータをモニターしているジェーンは、エレベータで登ってくるジョンに街を出ていくよう説得する。さもなければエレベータを落とすという。「5、4、3、2・・・・さよなら、ジョン」そこでエレベータのケーブルが爆破される。驚いて「何するのよ」と部下に問うジェーンに「・・・だって、"さよなら"って言ったから・・・」しかし、実際にはジョンはそのエレベータに乗っておらず、別のエレベータから映像だけを送っていたので無事であった。
その後、二人は別々自宅に帰った。ジェーンは先に自宅に入り、ショットガンを構えてジョンが入ってくるのを待っていた。ジョンが家に入ってくると、二人の間で銃撃戦が始まった。しかし、お互い本気で相手を殺すことはできなかった。ほどなく二人は争いをやめ、仲の良い夫婦に戻った。
ところが、朝になり暗殺チームが二人を抹殺しにやってくる。暗殺チームの爆弾が灯油タンクに引火し、家はすべて吹き飛んだが、暗殺チームも全滅した。しかし、その後、車で逃走する二人を3台のBMWが追ってきた。BMWを撃退しながら「実は俺、前に結婚してたことがあるんだ」「実は、私の両親は子供のころに亡くなったの」などと二人で本当の自分を語り合う。
その後、勾留されているダンズを誘拐して問い詰めたところ、ジョンとジェーンがそれぞれ属するライバル同士の組織が、ジョンとジェーンが結婚していたことを不愉快に思い、共同でダンズ暗殺を演出したことがわかった。実はダンズが標的なのではなく、 ダンズをおとりにして、二人がお互いを殺しあうことを計画していたのである。
ダンズのもつ発信機により居場所を特定されたジェーンとジョンは、再び新手の暗殺チームに追われる。スーパーマーケットに逃げ込み、二人で暗殺チームと激しい銃撃戦を展開した。気が付くと、暗殺チームは全滅し、二人は生き残った。
カウンセラーは前の週はどう過ごしたのか聞く。「正直言うと、先週は妻を殺してやろうと思ったんですよ」「お互いにね・・・・あ、家を新しくするんですよ」と明るく笑いながら語るジョンとジェーン。「お二人とも気が付いておられると思いますが、二人の関係は・・・」と話し始めたカウンセラーを遮って、「セックスのことを聞いてもらえませんか」と頼むジョン。「それでは・・・」「10点」
キャスト[編集]
- ジョン・スミス
- 演 - ブラッド・ピット
- 表向きはスミス設計事務所の経営者。裏の顔は動物的なカンの鋭さで修羅場をくぐってきた一匹狼の殺し屋。
- ジェーン・スミス
- 演 - アンジェリーナ・ジョリー
- 表向きはコンピュータ・サーバの管理者。裏の顔は女だけの暗殺チームのリーダー。計画的に物事を進めるタイプ。
- エディ
- 演 - ヴィンス・ヴォーン
- ジョンの親友で同業。正体がバレて家に居られなくなったジョンを匿い、ジェーンを殺すように諭す。中年になった今でも母親と同居している。
- ベンジャミン・ダンズ
- 演 - アダム・ブロディ
- 通称「タンク」。組織での最初の大きな仕事が、ジョンとジェーンの標的になることだった。
- ジャスミン
- 演 - ケリー・ワシントン
- ジェーンの同僚で親友。同じく正体がバレて家に居られなくなったジェーンを匿う。
- ファーザー
- 演 - キース・デイヴィッド
- ジェーンを雇っている組織のボス。ほとんど声だけの出演。
- マーティン・コールマン
- 演 - クリス・ワイツ
- スミス家の隣人。後にスミス夫婦にミニバンを盗まれる。
- スージー・コールマン
- 演 - レイチェル・ハントリー
- スミス家の隣人。マーティンの妻。
- グウェン
- 演 - ミシェル・モナハン
- ジョンの仕事仲間。ジョンが拾ってきた、焼け焦げたジェーンのラップトップの解析を頼まれる。
- アトランタ
- 演 - アンジェラ・バセット(クレジットなし)
- ジョンを雇っている暗殺組織のコンタクトパーソン。声だけの出演。
- ウェクスラー博士
- 演 - ウィリアム・フィクナー(クレジットなし)
- 結婚カウンセラー。スミス夫妻のカウンセリングを行う。声だけの出演。
日本語吹替[編集]
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |||
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ソフト版 | 日本テレビ版 | テレビ朝日版 | 機内上映版 | ||
ジョン・スミス | ブラッド・ピット | 山寺宏一 | 堀内賢雄 | 山寺宏一 | 咲野俊介 |
ジェーン・スミス | アンジェリーナ・ジョリー | 湯屋敦子 | 山田美穂 | 深見梨加 | |
エディ | ヴィンス・ヴォーン | 小山力也 | 内田直哉 | 江原正士 | |
ベンジャミン・ダンズ | アダム・ブロディ | 浪川大輔 | 岡野浩介 | 藤田圭宣 | |
ジャスミン | ケリー・ワシントン | 魏涼子 | 佐古真弓 | 小林さやか | |
ファーザー | キース・デイヴィッド | 田原アルノ | 柴田秀勝 | ||
マーティン・コールマン | クリス・ワイツ | 檀臣幸 | 村治学 | ||
スージー・コールマン | レイチェル・ハントリー | 林真里花 | 雨蘭咲木子 | ||
グウェン | ミシェル・モナハン | 浅野まゆみ | |||
アトランタ | アンジェラ・バセット | 五十嵐麗 | 来宮良子 | ||
ウェクスラー博士 | ウィリアム・フィクナー | 牛山茂 | 金尾哲夫 | 森田順平 | |
演出 | 市来満 | 向山宏志 | 鍛治谷功 | ||
翻訳 | 松崎広幸 | 原口真由美 | |||
調整 | 堀内唯史 | 金谷和美 | 金谷和美 兼子芳博 |
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制作 | ニュージャパンフィルム |
- ソフト版:VHS・DVD・BD収録
- 日本テレビ版:初回放送2008年4月11日『金曜ロードショー』21:03-23:09
- テレビ朝日版:初回放送2010年1月17日『日曜洋画劇場』21:00-22:54
地上波放送履歴[編集]
回数 | テレビ局 | 番組名 | 放送日 | 放送時間 | 放送分数 | 吹替版 | 備考 |
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初回 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 2008年4月11日 | 21:03-23:09 | 126分 | 日本テレビ版 | 地上波初放送 |
2回 | テレビ朝日 | 日曜洋画劇場 | 2010年1月17日 | 21:00-22:54 | 114分 | テレビ朝日版 | |
3回 | TBS | 水曜プレミアシネマ | 2012年4月18日 | 日本テレビ版 | |||
4回 | テレビ朝日 | 日曜洋画劇場 | 2013年6月16日 | 21:00-23:00 | 130分 | テレビ朝日版 | |
5回 | 日本テレビ | 金曜ロードSHOW! | 2016年2月5日 | 21:00-22:54 | 114分 | 日本テレビ版 |
備考[編集]
- ジョン・スミスは英語圏に非常に多い男性名で、偽名の代名詞でもある。本作の劇中でも、「ジョン・スミス」に関する検索を命じられた部下が戸惑うシーンがある。また、ジェーンも、ありふれた女性名である。
- 2007年、マーティン・ヘンダーソンとジョーダナ・ブリュースター主演でテレビシリーズ化が企画され、パイロット版が製作されたが、結局、放送されなかった。
- ジェーン役には当初、ニコール・キッドマンがキャスティングされていたが、彼女の主演映画『ステップフォード・ワイフ』の撮影が延びたため、降板となった。
- ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーは、本作での共演がきっかけで親しくなった。ピットは当時、ジェニファー・アニストンと結婚していたが、やがて破局となり、アンジェリーナ・ジョリーと公に交際するようになった。
出典[編集]
- ^ a b c “Mr. & Mrs. Smith (2005)”. Box Office Mojo. 2010年1月4日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)660頁