MixChannel

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MixChannel(ミックスチャンネル、愛称:ミクチャ)は、株式会社Donutsが運営する動画共有コミュニティサイト、日本製のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)である。創設者は西村啓成(株式会社Donuts代表取締役社長)である。2013年12月に開始した[1]

システム[編集]

TwitterFacebookと同様のSNSであり、10秒制限のある動画共有コミュニティである。動画専門のコミュニティであり、ブログ機能はない。スマートフォンアプリでは動画の編集機能があり、手持ちの動画や画像を組み合わせて動画作成、投稿できる。

ファン
Twitterのフォローにあたる。ファンになったユーザーの投稿通知が届くほか、動画公開をファン限定にすることもできる。
Like
投稿動画に対する評価を示す。TwitterFacebookの「いいね」にあたる。
リンク
動画を紐付けする機能。動画をリメイクしたりアフレコしたりするのに使われ、ユーザーにとっては自分の動画の影響を実感できるツールとなっている[1]

特徴[編集]

株式会社Donutsの発表によると、2016年9月までに、アプリダウンロード数は550万、月間訪問者数は400万人を超えている[2]。またユーザーの8割以上が中高生で、8割は女性である[2][3]。ユーザー層の中心は女子中高生であり、若年層の文化・流行が絶えず生成される場となっている[3][4]。例えば2016年秋に世界的流行を見せたピコ太郎PPAPは、はじめTwitterとMixChannelにおいて「やってみた」動画の投稿が相次ぎ、拡散されていき、これが流行のきっかけとなった[5][3]

投稿される動画は、「LOVE」「ツインズ」「おもしろ」「顔出し」「うた」などのカテゴリーに分けられる。なかでも「LOVE」のカップル動画の投稿が最も多く(2015年3月現在)、ためらいなくさらけ出されるカップルの姿が、MixChannelを使わない世代には衝撃を与える[1]

「双子ダンス」動画で人気を集めCDデビューしたまこみな[6]のように、MixChannelを通じて人気を集める者もいる。PPAPブームでは、人気ユーザーであるりかりこ渡辺リサらの動画投稿がブームに火をつけた[3][7]

危険性[編集]

カップル動画を公開することで既に問題は起き始めており、例として『クラスメイトに見つかって嫌がらせを受ける』というケースがある。また、キス動画の多くはTwitterアカウントが登録されており、実名やプロフィールが分かる状態となっているので、万一実名と動画を紐付けて残されれば、問題はさらに広がる。さらに、インターネット上で行われる誹謗中傷の削除や投稿者の特定について注力している弁護士の清水陽平は、「キス動画を公開すると、自分だけでなく、キスの相手も誰か分かる状態にあるのではないかと思います。キス動画を公開することについてキス相手の同意を得ているのならばよいのですが、そうでない場合、キス相手のプライバシーを侵害しているということになります。プライバシー侵害があれば、損害賠償請求や削除請求を受けるリスクがあります」「必ずしも法的リスクというわけではないですが、ネットに公開するということ自体に伴うリスクがあります。ネットに上げてしまったものはコピーが容易で、拡散していってしまうというリスクがあります。公開した当時はよいかもしれませんが、その後別れてしまったときに削除したいと思っても、削除しきれるかどうかは分かりません。また、動画が勝手に保存されて、自分の意に沿わない形で利用されたり、加工されてしまうかもしれません。たとえば、何かの機会に自分がネット上で炎上してしまった場合、動画を貼り付けられたり、動画をキャプチャした画像を掲載されるという可能性もあります。プロフィール情報から個人が特定されてしまえば、誰が炎上したのかが分かる形で晒され続けるリスクがあります」と述べている[8][9]

JOBRASS就活ニュース2016調べによると、人事採用担当者の37.7%が候補者をSNSFacebook、Twitterなど)で検索すると回答。また、19.8%が投稿内容を重視するという。就職活動の際に採用担当者が応募者のSNSをチェックする事が増えてきており、ある人事採用担当者は、『候補者のSNSアカウントを見たところ、恋人とのキス写真という本来プライベートなものが全体公開で投稿されているのを見つけて候補者からはずした』と明かしている。他には、結婚の際などに、過去に付き合っていた異性とのキス動画が問題にされる可能性もある[8][9]

カップル動画を公開する事によるリスクについて弁護士の清水陽平は、「動画等のコピーが容易という問題がある以上、元を削除したからといって排除し切れないリスクです。私的なものは私的なものとして扱うべきということを、学生のうちからきちんと知る必要があるでしょうね」と述べている。以上のように、カップル動画を公開する事によって、就職活動や結婚の際に大きなトラブルに発展する恐れがあるといえる[8][9]

批判[編集]

2016年9月28日放送の「あさイチ」で、『なぜやる!? カップル動画』と題するVTRが放送された際には、放送直後、ツイッターではカップル動画をアップする若者について「やる意味が分からない」「気持ち悪い」などの否定的なコメントが出ていた[10]

また、ライターの松本ミゾレは、

  • 「SNSで応援してくれるファンの声に元気をもらうことを目的としているケースもあるというが、恋愛は2人の間だけで完結していればそれでいいじゃないか。なんで一般人のカップルのファンになって応援しなきゃならないんだと思ってしまう」
  • 「そもそもやる側もメリットがなさすぎる。ファンに応援されたり、『いいね!』がもらえるのが嬉しいなんて言って、そんなのが何の足しになるんだろうか。見ず知らずの他人に応援されるより、自分の信頼できる親友に心から応援してもらう恋愛の方が、よほど意義がある」
  • 「若いカップルなんて99%は数年以内で別れてしまう。別れてしまえば他人に戻り、思い出はいずれ薄まって消えていく。ネットに動画をアップするという行為は、この自然の流れにムダに逆行するようなものだ」

と、『カップル動画』について否定的な見解を述べている[10]

受賞歴[編集]

脚注[編集]

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出典[編集]

  1. ^ a b c “女子中高生が熱狂する「ミックスチャンネル」”. 東洋経済ONLINE. (2015年3月10日). http://toyokeizai.net/articles/-/62695 2017年1月27日閲覧。 
  2. ^ a b MixChannel Media Guide (ver 1.0) 株式会社Donuts、2017年4月20日閲覧。
  3. ^ a b c d PPAP流行の一端を担ったMixChannel、「流行り」を生み出すマーケティングのコツを解説MarkeZine、2016年12月22日。
  4. ^ ただの「キス動画サイト」じゃない!今や高校生の3人に1人が使ってるMixChannel(ミクチャ)がすごいSocial Media Lab、2016年8月19日。
  5. ^ ピコ太郎、拡散の波に乗って世界一!広告収入は?日経ウーマンオンライン、2016年10月21日。
  6. ^ まこみな、原点回帰の“スマホライブ” ファンに感謝伝え涙「幸せな時間」オリコンニュース、2016年10月12日。
  7. ^ 爆発的ブーム起こした日本の「PPAP」は「魔性の旋律」…中国メディアがヒットの理由を分析サーチナ、2016年10月13日。
  8. ^ a b c 日経ウーマンオンライン後悔しても遅い…女子中高生に流行の「キス動画」の取り返しがつかないリスクとは?:日経ウーマンオンライン【らくらく分かる!IT・モバイル入門塾】」2015年8月10日
  9. ^ a b c livedoor ニュース- ライブドアニュース」2015年8月17日
  10. ^ a b キャリコネニュース「カップル動画の投稿はハイリスクな自己満足 勝手に拡散されて後悔している学生も | キャリコネニュース」2016年9月29日