Micromort

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micromort(マイクロモート)リスクの単位であり、100万分の1の確率死亡と定義される(語源micro- および mortality)。マイクロモートはさまざまな日常的活動を評価するのに使われる。microprobability(マイクロプロバビリティ)は、何らかのイベントが100万分の1の確率であることを意味する。したがってマイクロモートは、死についてのマイクロプロバビリティであると言える。マイクロモートのコンセプトは、近代的な決定分析の先駆者であるRonald A. Howardによって提案された。.[1]

人的価値[編集]

1マイクロモートの典型的な価値は 約50 US$ である[編集]

マイクロモートは人間にとってのリスクの評価に応用されている。たとえば、人が100万分の1の死亡確率を受け入れた場合に支払われる金額を考える。(または、人が100万分の1の死亡確率を避けるために喜んで支払いたい金額を考える。)人々は高額を要求するが、日常的活動(例:車の安全装置に喜んで支出する金額)から推論すると、1マイクロモートの典型的な価値は 約50 US$ である(2009年)[2][3]

ベースライン[編集]

1日あたりの平均死亡率は平均寿命から計算できる。平均寿命が70歳である場合、死亡率は 1/25,500日である。(70 × 365 = 25,550)。 そしてマイクロモートは 1死亡/100万日 であるので、この場合、毎日約 39 マイクロモートになる。24時間で割ると 1.63 マイクロモート/時間になる。この値は平均寿命が70歳の場合の、年齢・性別を問わず全ての人々の平均死亡率である。 他の方法でマイクロモートを計算するには、毎日の死亡者数を使う方法がある。イギリスを例に取ると毎日2500名が亡くなるので、それを全国民数(6000万人)で割ると、41.6 マイクロモートが得られる。この値は全人口に対する全死亡率である。 この値から自然死を除外すると約1マイクロモートとなるが、これは早死のリスクの値と言える。イギリスでは毎日約50人が人為的な原因で死亡する [4].

付録[編集]

死亡率を1マイクロモート増加させる行動、おおびそれに関係する死因。

  • タバコの健康影響 1.4 タバコ (癌、心臓病)[5][信頼性要検証]
  • 0.5リットルのワインの飲酒 (肝硬変)[5]
  • 炭鉱坑内で1時間過ごす (黒肺塵症)[5]
  • 炭鉱坑内で3時間過ごす (事故)[5]
  • ニューヨークまたはボストンで2日過ごす(大気汚染)[5]
  • デンバーで2ヶ月過ごす(宇宙からの放射線による癌)[5]
  • 喫煙者と2ヶ月過ごす(癌、心臓病)[5]
  • マイアミの水を1年間引用する(クロロフォルムによる癌)[5]
  • ジェット機で1000 マイル (1609 km) 飛行する(事故)[5]
  • ジェット機で6000 マイル (9656 km) 飛行する(宇宙線による癌)[5]
  • 10mrem の胸部X線検査(放射線による癌)[6]

1回の行動で生じる死亡率

関連事項[編集]

引用文献[編集]

  1. ^ Howard, R. A. (1980). “On making life and death decisions”. In J. Richard, C. Schwing, Walter A. Albers. Societal Risk Assessment: How Safe Is Safe Enough? General Motors Research Laboratories. New York: Plenum Press. ISBN 0306405547 
  2. ^ Howard, R. A. (1989). “Microrisks for Medical Decision Analysis”. International Journal of Technology Assessment in Health Care 5 (3): 357–370. doi:10.1017/S026646230000742X. PMID 10295520. 
  3. ^ Russell, Stuart; Norvig, Peter (2009). Artificial Intelligence (3rd ed.). Prentice Hall. p. 616. ISBN 0-13-604259-7. 
  4. ^ ONS Mortality statistics [1], UK Office of National Statistics 2009, ISSN 1757-1375, accessed 2010-12-08
  5. ^ a b c d e f g h i j * Howard, Ron Risky Decisions (Slide show), Stanford University
  6. ^ Radiation and Risk”. Idaho State University. 2011年3月16日閲覧。
  7. ^ name="agony"
  8. ^ http://alertdiver.com/349
  9. ^ http://www.uspa.org/AboutSkydiving/SkydivingSafety/tabid/526/Default.aspx

関連文献[編集]

  • Ronald A. Howard (1984). “On Fates Comparable to Death”. Management Science 30 (4): 407–422. doi:10.1287/mnsc.30.4.407. 
  • Center for the Study and Improvement of Regulation. “What is a MicroMort?”. 2013年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月9日閲覧。