MOONGLOW

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MOONGLOW
山下達郎スタジオ・アルバム
リリース
録音 CANYON HITOKUCHI-ZAKA 1st & 2nd
ONKIO HAUS 1st, 3rd & 6th
MEDIA 1st
SOUND CITY
RCA 1st
ジャンル ジャズ[1]
ファンク / ソウル[1]
ポップ・ミュージック[1]
ディスコ[1]
ジャズ・ロック[1]
レーベル AIR ⁄ RVC
LP:AIR-8001
プロデュース 山下達郎小杉理宇造
チャート最高順位
山下達郎 アルバム 年表
GO AHEAD!
1978年
MOONGLOW
1979年
COME ALONG
1980年
『MOONGLOW』収録のシングル
  1. 愛を描いて -LET'S KISS THE SUN-
    リリース: 1979年4月5日 (1979-04-05)
  2. 永遠のFULL MOON
    リリース: 1979年10月21日 (1979-10-21)
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MOONGLOW』(ムーングロウ)は、1979年10月21日に発売された山下達郎通算4作目のスタジオ・アルバム

解説[編集]

前作『GO AHEAD!』リリースの翌年、1979年初め、前作からカットされたシングルのB面に収録されていた「BOMBER」が、山下の周辺状況を劇的に変えていった。

大阪での「BOMBER」のスマッシュヒットを受け、山下は初めての全国規模ツアー『フライング・ツアー』を行うことになった。ファンクの要素を多く含む作品の演奏のために、バックバンドは上原裕・田中章弘・椎名和夫難波弘之に、サックスの土岐英史コーラス吉田美奈子大貫妙子を加えた構成に変更された。そして6月27日、大阪のサンケイホールで行われたライブで、山下は普段のライブとは明らかに異なる客層に、自らの音楽が熱狂的に受け入れられているのを目の当たりにする。

幸いにして、山下の周辺状況は改善の方向に向かっていた。ディレクターの小杉理宇造は、桑名正博など手がけていたミュージシャンが売れ始めたこともあり、RVC内に独立レーベル“AIR”を立ち上げ、設立第一弾として、山下達郎の新作をリリースすることとなった。

経済的状況が上向きになってきたことと当時にレコーディング環境が16トラックから24トラックに変わっていったことも反映し、本アルバムでは多様な編成で様々な多重録音の技術を用いた楽曲制作が行われている。

第22回日本レコード大賞ベスト・アルバム賞受賞作品。

収録曲[編集]

SIDE A[編集]

  1. 夜の翼 (NIGHTWING)  – (1:30)
    『GO AHEAD!』の延長で、本作もオープニングは一人アカペラで始まるが、こちらはドゥーワップ・スタイルに日本語歌詞が付いていて、かなり恣意的になっている。曲のタイトルはアメリカのSF作家ロバート・シルヴァーバーグの小説からイメージをもらったという[2]
  2. 永遠のFULL MOON  – (4:25)
    AIRレーベルでの最初のシングル曲だが、山下はずいぶんと地味な曲をシングル・カットしたと思うという。上原裕と田中章弘の二人に、難波弘之椎名和夫が加わったこのメンバーでの演奏は、今聴くとどこかマイアミのTKレーベル風の仕上がりになっているという[2]
  3. RAINY WALK (レイニー・ウォーク)  – (5:08)
    シカゴ・ソウルのスタイルのナンバー。高橋幸宏細野晴臣松原正樹佐藤博でリズムが刻まれる。ドラムは、途中からタムオーバーダブされ、フェードアウトに向かうところではリズムパターンが微妙に変わる。
  4. STORM (ストーム)  – (6:22)
    前作『GO AHEAD!』での好結果を受け、村上秀一・岡沢章・松木恒秀・佐藤博というメンバーで何曲かレコーディングしたいと思って書かれた曲。ロスト・ジェネレイションやアーティスティックスといった気配が濃厚な、シカゴのソウル・ミュージックからの影響を感じさせる作品。
  5. FUNKY FLUSHIN' (ファンキー・フラッシン)  – (5:40)
    「BOMBER」の路線で、よりポップなメロディーを、という意欲から生まれた曲。以後、山下はこうしたポリ・リズムのパターン・ミュージックを作り続けていくことになるが、リズムの構築という点では、この作品に一番愛着があるという。通常山下は「オリジナル以上のものは作れない。それなら新曲を書いた方が良い」として再録に消極的な姿勢を取っているが、このトラックはリズム隊の録音グレードや毎夜の徹夜の歌入れで声のコンディションがいまひとつだったことなどが心残りで、ベスト・アルバムGREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA[注 1]で再録されている。オリジナル・ヴァージョンは後に、オールタイム・ベスト・アルバムOPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜[注 2]に収録された。「永遠のFULL MOON」のB面曲。

SIDE B[編集]

  1. HOT SHOT (ホット・ショット)  – (5:55)
    山下曰く、アイズレー・ブラザーズに代表される、この当時のブラック・ロック路線の典型的なスタイルの作品。リズムのコンビネーションは純粋に自分で考案したものだという[2]
  2. TOUCH ME LIGHTLY (タッチ・ミー・ライトリー)  – (4:23)
    「LET'S DANCE BABY」と同じく、1978年にキングトーンズに提供された作品を自身で歌ったもの。『GO AHEAD!』収録の「MONDAY BLUE」と同じ日のレコーディング。
  3. SUNSHINE −愛の金色−  – (4:20)
    8ビートの作品。『THE RCA ⁄ AIR YEARS LP BOX 1976-1982[注 3]の「SPECIAL BONUS DISC」にライブ・ヴァージョンが収録された。
  4. YELLOW CAB (イエロー・キャブ)  – (4:48)
    前年に山下がニューヨークに行ったとき、タクシーに乗っていて交通事故に遭った経験を吉田美奈子に話して詞が書かれた曲。ライブのときはメンバー全員が楽器の持ち替えをするというアイデアで楽しんだという。
  5. 愛を描いて -LET'S KISS THE SUN-  – (4:00)
    『GO AHEAD!』と『MOONGLOW』の間にリリースされた山下にとって初めてタイアップが付いたシングルで、日本航空の沖縄キャンペーンのCMソング。後に、『GREATEST HITS!』[注 1]と『OPUS』[注 2]に、CMヴァージョンはシングルとは別演奏で、最後に“オキナワ~!”という歌い込みが入っている。後に、『山下達郎CM全集 Vol.1 (Second Edition)[注 4]に、それぞれ収録された。

クレジット[編集]

Recording Engineer-Kazuyuki Masumoto
Recorded at; Canyon 1st 2nd, Onkio Haus 1st, 3rd &
6th, Media 1st. Sound City Mix Down Room.
Assistant Engineers- Shun Sekimoto (Sound City)
Toshio Itoh (Onkio Haus)
Tadashi Gotoh (Canyon)
Disk Mastering Engineer- Tohru Kotetsu
(Victor Yokohama Cutting Studio)
Recording Coordinator-Ken Kyogoku (P.M.P.)
Artist Management-Wild Honey Inc.
 
Special Thanks to :  Tamotsu Yoshida, Tatsuo Umetsu,
Jun Aoyama, Kohki Itoh, Akira Ikuta
Also Special Thanks to :  Kentaro Hattori,
Masutaka Nakayama
Ultra Special Thanks to : Shuichi Murakami, Hiroshi Satoh
 
Produced by TATSURO YAMASHITA & RYUZO KOSUGI
All Songs Arranged by TATSURO YAMASHITA
 
All Songs Published by © 1979 P.M.P.
except,  “Touch Me Lightly” by © 1978 J&K
“Hot Shot” by © 1979 Tenderberry Music.
Album Photo-Tohru Kogure
Art Direction-Yukimasa Okumura
Design by THE STUDIO, TOKYO, JAPAN

CD:BVCR-17016[編集]

MOONGLOW
山下達郎スタジオ・アルバム
リリース
録音 CANYON HITOKUCHI-ZAKA 1st & 2nd
ONKIO HAUS 1st, 3rd & 6th
MEDIA 1st
SOUND CITY
RCA 1st
ジャンル ロック
ポップス
レーベル AIR ⁄ BMGファンハウス
CD:BVCR-17016
プロデュース 山下達郎小杉理宇造
チャート最高順位
EANコード
ASIN B00005UD3V
JAN 4988017607329
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解説[編集]

2002年、“山下達郎 RCA/AIRイヤーズ 1976-1982”として、『CIRCUS TOWN[注 5]から『FOR YOU[注 6]までの7タイトルが山下監修によるデジタル・リマスタリング、および、自身によるライナーノーツと曲解説。CDには各タイトル毎に未発表音源を含むボーナス・トラック収録にて再度リイシューされた。本作には未発表音源を含む3曲をボーナス・トラックとして収録。また、本作を含むRCA/AIRイヤーズ対象商品7タイトル購入者に応募者全員への特典として、リマスター盤『COME ALONG』がプレゼントされた。

収録曲[編集]

  1. 夜の翼 (NIGHTWING)
  2. 永遠のFULL MOON
  3. RAINY WALK(レイニー・ウォーク)
  4. STORM(ストーム)
  5. FUNKY FLUSHIN'(ファンキー・フラッシン)
  6. HOT SHOT(ホット・ショット)
  7. TOUCH ME LIGHTLY(タッチ・ミー・ライトリー)
  8. SUNSHINE −愛の金色−
  9. YELLOW CAB(イエロー・キャブ)
  10. 愛を描いて -LET'S KISS THE SUN-
    <Bonus Tracks>
  11. 夜の翼 (NIGHTWING) [カラオケ -Karaoke-](未発表 -Previously Unreleased-)
    1980年のライブで使用されたカラオケ。
  12. 永遠のFULL MOON [ライブ -Live Version-] (未発表 -Previously Unreleased-)
    1981年、六本木ピットインで行われた『PERFORMANCE'81 前夜祭』からのライブ音源。この『MOONGLOW』はライブと密接に関係したアルバムのため、ボーナス・トラックにもライブ・ヴァージョンが選ばれている。この時演奏された「LOVE SPACE」と「DANCER」の2曲がライブ・アルバムJOY[注 7]に収録された。
  13. FUNKY FLUSHIN' [別ヴァージョン -Alternate Version-]
    『MOONGLOW』ヴァージョンの仕上がりが今一つ不満だったことから1982年に再録された別ヴァージョン。山下によれば演奏はともかく、オーディオ面ではこちらの方がはるかに自分好みだという[2]

クレジット[編集]

スタッフ[編集]

Produced by 山下達郎 & 小杉理宇造
All Songs Arranged by 山下達郎
Production Co-odinater: 小杉理宇造
 
Recording Engineers: 益本憲之, 吉田保 & 梅津達男
Mixed by 益本憲之
   except Track 10, 12 & 13 Mixed by 吉田保
Recorded at   SOUND CITY, ONKIO HAUS,
CANYON HITOKUCHI-ZAKA, MEDIA & RVC
Mixed at SOUND CITY using 3M 24 Track Recorder & API Mixing Console
   except Track 10 Mixed at RVC
   Track 13 Mixed at CBS SONY ROPPONGI in June 1982
   Track 12 Mixed at PLANET KINGDOM in Sep. 2001
Assistant Engineers: 関本俊 (SOUND CITY), 伊東俊郎 (ONKIO HAUS) & 後藤正 (CANYON)
 
CD Mastering Engineer: 原田光晴 (On Air Azabu)
 
Original Art Direction: 奥村靫正
Original Design: THE STUDIO of TOKYO
Cover Photographs: 小暮徹
CD Design: 高原宏 & 上原加代
 
Originally Released in 1979/10/21 as AIR AIR-8001

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA1982年7月21日発売 AIR ⁄ RVC LP:RAL-8803
  2. ^ a b OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜2012年9月26日発売 MOON ⁄ WARNER MUSIC JAPAN 4CD:WPCL-11201/4【初回限定盤】, 3CD:WPCL-11205/7【通常盤】
  3. ^ THE RCA ⁄ AIR YEARS LP BOX 1976-19822002年2月20日発売 RCA ⁄ AIR ⁄ BMG FUNHOUSE 9LP:BVJR-17001/9
  4. ^ 山下達郎CM全集 Vol.1 (Second Edition)1996年6月発売 WILD HONEY RECORDS CD:WCD-8002
  5. ^ CIRCUS TOWN1976年12月25日発売 RCA ⁄ RVC LP:RVL-8004
  6. ^ FOR YOU1982年1月21日発売 AIR ⁄ RVC LP:RAL-8801
  7. ^ JOY1989年11月1日発売 MOON ⁄ ALFA MOON 2CD:50MX-95/6

出典[編集]

  1. ^ a b c d e Tatsu Yamashita - Moonglow at Discogs Discogs. 2018年8月25日閲覧。
  2. ^ a b c d (2002年) 山下達郎『MOONGLOW』のアルバム・ノーツ [Booklet]. RCA ⁄ BMG FUNHOUSE (BVCR-17016).

外部リンク[編集]

SonyMusic

山下達郎 OFFICIAL SITE