MG 15 機関銃
![]() MG 15 機関銃
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MG 15 機関銃 | |
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種類 | 航空機関銃 |
製造国 | ![]() ![]() |
設計・製造 | ラインメタル社 |
年代 | 第二次世界大戦 |
仕様 | |
口径 | 7.92mm |
銃身長 | 595mm |
使用弾薬 | 7.92x57mmモーゼル弾 |
装弾数 | 75発(サドル型ドラムマガジン) |
作動方式 | ショートリコイル 回転ボルト式 |
全長 | 1,334mm(アタッチメント有り)、1,078mm(アタッチメント無し) |
重量 | 12.4kg(照準器と弾薬装備時) |
発射速度 | 1,000-1,050発/分、850発/分(地上用) |
銃口初速 | 755-840m/s |
歴史 | |
設計年 | 1920年代 |
配備先 | ドイツ空軍 |
関連戦争・紛争 | 第二次大戦 |
MG 15 機関銃(MG 15 きかんじゅう)は、1930年代初頭に航空機の自衛用旋回式として開発された航空機関銃。第二次世界大戦の初期には旧式化・威力不足になっており、1941年までに多くが新型機関銃に更新され、余剰となった物は地上部隊に転用された。同系列の固定式機関銃としてMG 17があった。
歴史[編集]
MG 15は、ラインメタル社により、スイスのMG 30の発展型として開発された。ルイス・シュタンゲ(Louis Stange)によって1920年代の終わりごろ発明された、ボルト後部のラグに回転式カムを噛み込ませるロッキング機構を採用している。
制式番号のMG 15は、第一次世界大戦時に使用されたテオドール・ベルクマン開発の機関銃と共通のものであるが、設計に関連性はない。ベルクマンMG 15は先端ロッキング方式を使用していたのに対し、ラインメタル社のMG 15はゾロターン式(実際には裏でラインメタルも開発に係わっている)の回転式ボルト/ロッキング方式を使用している。区別のため、ベルクマンのものはMG 15nAと呼ばれることがある。
運用[編集]
MG 15は、再軍備が始まったドイツ空軍の最初の旋回機銃として1932年に採用され、1933年以降、幅広い航空機に搭載された。第二次世界大戦開戦時、MG 15は可動式銃座を備えているドイツ空軍機のほぼすべてに搭載されていた。
モジュラー構造で、多様な付属装備が簡単に付け外し可能なように設計されていた。
マガジンは交換が容易なように設計されており、75発入りのドラムマガジンを使用していた。このドラムマガジンは銃の左右にまたがるような形で取り付けられ、サドルドラムと呼ばれていた。これはよく、両面合わせて75発×2で150発と勘違いされるが、左右あわせて総弾数75発である。弾倉交換に要する時間は約6秒で、非常に素早く行えた。MG 34などのような空のドラムマガジンにベルトリンクを内蔵する方式ではなく、バラの弾を装填しゼンマイ動力で給弾する方式で、飛行前に地上であらかじめ装弾済みにしておかれた。
この機関銃は毎分1,000発以上の発射速度を持っており、約4.5秒でマガジン内の銃弾を使い切る。そのため通常は最低でも(装着済を除いて)10個以上のマガジンを機内に搭載していた。
MG 15は第二次大戦時には旧式化しており、1940年後半には7.92mm MG 81、MG 81Z(MG 81の連装型)、13mm MG 131機関銃あるいは20mm MG 151/20機関砲に更新されていった。余剰となったMG 15は、二脚やパイプ型銃床を取り付け、発射速度を850発/分に落として、空軍地上部隊や降下猟兵の装備として使用された。また、三脚に搭載して対空機銃としても使用された。
しかし、もとが航空用であるため、野戦で使うにはバランスが悪い(全長が長すぎ、弾倉も75発入りのみで嵩張り、連射しかできないため、地上での運用は不便)・デリケートな機関部といった面もあり好評とはいえなかった。
1943年末期には地上での使用が多くなったため、ZC15キットという地上用転用キットが製作された。
また、あまり知られていないが、地上用の中には水冷式の物も存在した。
MG 15は日本でもライセンス生産が行われ、陸軍の九八式旋回機関銃、海軍の一式旋回機銃として可動銃座に取り付けて使用された。また、戦車用の試製四式車載重機関銃のベースにもなっている。
搭載機[編集]
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