MDデッキ

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MDデッキは、ミニディスク(MD)を録音・再生する装置である。「MDレコーダー」と称されることもある。

再生のみの装置は「MDプレーヤー」とも呼ばれる。

特徴[編集]

CDと比べて、録音やトラック分けなどが行いやすく、音声の編集にも利用しやすい。書き換えが容易なので手軽である。しかし、一般的にMDの性能上、CDと比べて音質は良くないなど、ソース音源としては向かない面もある。また振動にも弱く、振動によって音飛びが起こることがある。
外部機器から録音する場合はアナログ録音もしくは光デジタル録音で行う(他のプレーヤーとの一体型の場合、本体だけで行われることが多い)が、SPモードのDATやBS/CS放送などCDと異なるサンプリング周波数の音源から光デジタル録音する場合はサンプリングレートコンバーターが必要となる。光入力端子があるデッキ、レコーダーの多くに搭載されている。

種類[編集]

携帯型[編集]

持ち運びができるもので、主にヘッドフォンと組み合わせて再生音を聴く。録音はCDプレーヤーマイクロフォン等から行う。主にポータブルMDプレーヤー・レコーダーを指す。

電源は主にガム型電池乾電池が用いられる。多くのモデルではスペースの関係から本体にはガム型電池のみ収納部を設け、乾電池は外付けのケースを用いて対応する。一時期本体に乾電池を収納できるモデルも存在したが、サイズが通常の機種よりも大きくなってしまうことや、ガム型電池やアルカリ乾電池との併用ができない[1]等の制約のためか、採用例は少数に留まっていた。当初は充電式電池は一部のカムコーダに使われる様なスティック型のやや巨大な専用品を利用しているわりにはお世辞にも電池持続時間は長いとはいえなかったが、内蔵アンプのワット数の見直しやディスク回転用ブラシレスモーターの小型化、充電式電池をニッケルカドミウム電池からニッケル水素電池に発展させるなどの改良で、こうした不便さは解消された。

本体はトップローディング式であるが、シャープケンウッドパイオニアデノンの製品にスロットイン式も存在した[2] ほか、ソニーもスロットイン式に似たヘッドローディング式が存在した。また、ソニーではトップローディング式ながらOPENボタンのプッシュもしくはOPENつまみのスライドでカバーが全開する「ワンタッチイジェクト」も採用された。

ポータブルCD機器よりも、早い段階でメモリーを利用した振動対策が施されていたのも特徴であった。初期は10秒が主流だったが、後年はメモリの大容量化により40秒が主流となった(秒数はいずれもSPモードの場合)。

リモコンは一部機種を除いて動作確認ができるディスプレイがついていた(ポータブルMDレコーダーでは本体にもディスプレイが搭載された機種も多い)。後年は漢字かな表示タイプリモコンが付属もしくは別売対応の機種も存在した。

2000年代前半にはNet MDに対応したポータブルMDレコーダーも登場した。これらの機種の中には、録音をパソコン経由に限定したものもある。

据え置き型[編集]

家庭での使用を前提としており、再生音はアンプおよびスピーカーを通して聴く。スピーカーは内蔵されている場合もある。

MD-CDシステムやミニコンポの一部として、あるいは普通の単品コンポーネントとしてのMDデッキがこれに当たる。初期の単品MDデッキにはMDを搭載しないミニコンポに組み込んで連携できるように、システムコントロール端子を設けた機種も存在していた。

MD-CDシステムはCDラジカセとは異なり交流電源専用の機種が多い。カセットデッキを搭載したものはMDラジカセとも称される。当初は交流電源専用が当たり前であったが、2000年以降からは乾電池駆動が出来るMD-CDシステムも出てきた。この場合メーカーによってはAMループアンテナ無しでもAMラジオが録音は出来ないが視聴できる工夫がなされることもあった。ほとんどの機種はシンセサイザーチューナー・タイマー録音機能・電子ボリューム・MDカナ表示が付いているが、機能を省いた安価な機種には付かない場合もある。ごく一部漢字かな表示にも対応した機種も存在した。

1990年代後半にはコンパクトカセットで主流だったダブルデッキも登場した。ダブルデッキではMD同士のアナログ方式のダビングや録音中のMDリスニングができるほか、録再デッキを2つ内蔵したものではCD等を1度に2つのMDにダビングしたり、2つのMDでそれぞれ異なる音源を録音したりできる。

その他、パソコンに接続してMDへのタイトル入力やパソコンからの録音が行えるモデルも存在した。

車載型[編集]

1990年代中盤~2000年代後半まで日本向けのカーオーディオにMDデッキを搭載したものが存在した。MD+チューナーの1DINタイプとMD+CDプレイヤー+チューナーの2DINタイプが主流であり、2001年以降はMDLP対応が多く出回った。現在でもパイオニアと三菱電機が2DINのMD対応機は発売しておりパイオニアの機種はMP3/WMA/AACなどのCD-RWに対応。特定の車種を考慮して三菱電機が唯一1DINのMD+CDチューナー(2DIN機と機能は全く同じでありCDはオーディオCD-RWまで対応、三菱電機、三菱自動車用CDチェンジャー、カーテレビにも対応)を発売していたがこれも2013年中期に生産終了。

脚注[編集]

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  1. ^ 日本ビクターにはガム型電池とアルカリ乾電池を両方収容できるモデルも存在した。
  2. ^ 特に初期のスロットイン式は、シャープが他3社にOEM供給したため、4社とも仕様がほぼ同じであった。

関連項目[編集]