M1/M2火炎放射器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
正式名称 M1/M2火炎放射器
総燃料 28kg(M2)
重量 約20kg(M2)
燃料 混合燃料(ガソリンタール
射程 33m
製造国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

M1/M2火炎放射器(M1/M2かえんほうしゃき、M1/M2 flamethrower)は、第二次世界大戦中にアメリカ軍で開発された携帯型火炎放射器である。

概要[編集]

M2A1火炎放射器 各部の説明

M1/M2火炎放射器は、第二次世界大戦中のヨーロッパ戦線および太平洋戦線で多くが使用され、トーチカなど閉鎖型陣地に対しては十分な効果が得られたとされる。特に太平洋戦線では、サイパンの戦い硫黄島の戦い沖縄戦と、ジャングル洞窟陣地などに篭る大日本帝国陸軍に対しては非常に有効とされ、帝国陸軍では火炎放射兵は恐怖とともに憎悪の対象になったとされる。

また、第二次世界大戦後の朝鮮戦争でも使用され、第一次インドシナ戦争インドネシア独立戦争でもアメリカから供給された物が使用された。

ベトナム戦争でも、アメリカ軍南ベトナム軍などによって使用され、改良型のM9火炎放射器も開発された。

第二次世界大戦中にアメリカ軍で使用された火炎放射器はM1・M2の2種類が存在し、M1は携帯性重視のため燃料タンクは1つで発射回数も3回程度であるのに対し、M2は燃料タンクの数を2つに増やし発射回数も10回に増えている。発射燃料にはガソリンタールを混合させたゲル状燃料が使用されており、燃料タンクのほかに噴射用の圧縮空気タンクを連結させた形状である。

ただし、M1/M2火炎放射器共に射程は約33mほどしかなく、敵陣地に向けて使用する場合には味方歩兵の援護とともに敵陣地に十分に接近する必要があった。そのため、重い燃料タンクを背負った火炎放射兵は被弾する確率が高く、発射機関部が剥き出しのため、燃料タンク部分に被弾した場合、周りを巻き込んでの大爆発が起こる危険性があった。この事から第二次大戦末期には、火炎放射型兵器は歩兵自身が携帯する形から火炎放射器を搭載した戦車火炎放射戦車」に変更していき、M2火炎放射器の使用頻度は低下した。

運用国[編集]


バリエーション[編集]

M2
M1
携帯性を重視したタイプで燃料タンクは1つ。連続発射回数は3回まで。
M2
M1からの改良型。燃料タンクを2つ搭載し、連続発射回数も10回と増加した。
M9
M2からの改良型。ベトナム戦争アメリカ軍などによって使用された。
携帯放射器
M2からの改良型。陸上自衛隊によって使用されている。

登場作品[編集]

映画・テレビドラマ[編集]

キングコング
アメリカ軍が、エンパイア・ステート・ビルを登るキングコングに対してM2を使用する。
大都会』『大都会 PARTII』『大都会 PARTIII
主に犯罪者が使用。
地球防衛軍
陸上防衛隊が、モゲラ1号機に対してM2を使用する。撮影には、陸上自衛隊の協力で実物が使用されている。
地球へ2千万マイル
イタリア警察が、急成長したイーマに対してM2を使用する。
父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙
硫黄島に上陸したアメリカ海兵隊が、日本陸軍が潜むトーチカ洞窟を制圧するためにM2を使用する。
図書館戦争
日野市立図書館を襲撃した犯人たちが、書物を焼き払うためにM2を使用する。
美女と液体人間
陸上自衛隊が、下水道に潜む液体人間を焼却するために流されたガソリンに引火させる手段としてM2を使用する。
復活の日
映画版にて、陸上自衛隊がイタリア風邪(細菌兵器MM-88)によって爆発的に増えた死者の遺体を焼却するためにM2を使用する。
プライベート・ライアン
序盤のノルマンディー上陸作戦時のオマハビーチにて、アメリカ軍がナチス・ドイツ軍のトーチカを制圧するためにM1を使用する。
放射能X
主人公たちが、核実験の影響で巨大化したアリに対してM2を使用する。
遊星からの物体X
アメリカ南極観測隊員たちが、「物体」に対してM2を使用する。

ゲーム[編集]

グランド・セフト・オートIII
燃料タンクを小型化したものが登場する。
コール オブ デューティシリーズ
CoD:WaW
アメリカ軍日本軍の洞窟陣地を焼き払う際にM2を使用する。
CoD:BO
ベトコンアメリカ海兵隊塹壕に向かってM2を使用する。

関連項目[編集]