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Little Tiger

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Little Tiger
基本情報
本名 宮内 彩香
通称 佐山聡の秘蔵っ子
ハイキックの侍
女・武士道
階級 ピン級
身長 157cm
体重 45kg
誕生日 (1983-06-14) 1983年6月14日(42歳)
出身地 日本の旗 日本 東京都台東区
スタイル 極真空手掣圏道ムエタイ
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Little Tiger(リトルタイガー[1]1983年6月14日[2] - )は、日本の女子ムエタイ選手、キックボクサー。初代タイガーマスクこと佐山聡の教えを受けて2007年にプロデビューし、2020年までにJ-GIRLS初代アトム級王座、WMC世界ミニフライ級王座、WPMF世界同級王座など合計9本のベルトを獲得した[3]。本名、宮内 彩香[2]

略歴

[編集]

東京都台東区浅草で寿司店を経営する両親の下に3人姉妹の長女として生まれる[4][2]。格闘家との交流が多かった父の影響で幼少期から極真空手を学び、千葉県大会で優勝、全国大会で3位を記録[5][6][4]。小学6年生時に黒帯を取得し、空手を辞める[5]。中学・高校ではバスケットボールバレーボールの部活に所属し、水泳陸上で学校の代表に選ばれるなど、様々なスポーツで活躍[4]。高校卒業後は歯科助手として勤務[7][8]。運動不足をストレスに感じるようになり、仕事の帰り道で見つけたキックボクシングジムに入会[7]。父の経営する寿司店に父と親交があった佐山聡(初代タイガーマスク)が訪れた際に話の流れでキックボクシングを教えてもらうこととなり、佐山の道場にも通うようになる[7][9][10]

2007年10月に全日本キックボクシング連盟が開催した大会のオープニングファイトでキックボクサーとしてプロデビュー[11]。リングネームはタイガーマスクとして活躍した佐山にあやかり「Little Tiger」を考案し、さらに6月生まれであることから「June」を付け足し、Little Tiger Juneの名義でデビューした[11]。デビュー戦は2回にパンチでダウンを奪い、判定勝利[12]。「タイガーマスクの愛弟子」として知られるようになり、佐山の提案でマスクが製作される[12]。以降、入場時にはマスクを着用して登場するようになる[12]

2009年初頭からフリー(所属名は「TEAM TIGER」)となり、リングネームから「June」を取り除いてLittle Tiger名義で活動を開始[12]。フリーとなって1戦目は以前敗北しているまゆみと対戦し、延長判定勝利[12]。まゆみ戦に際して熊谷直子に教えを請い、パンチを得意とするまゆみに対してパンチで勝ちにいくという作戦を取った[12]。次戦ではのちに女子キック界を牽引する神村江理加と対戦し、判定負け[12]

2009年12月にトーナメントを制してJ-GIRLSアトム級王座を獲得[13]。この頃より、パンチ主体のキックボクシングではなく、自身の得意な蹴りを生かして華麗に闘うムエタイの路線を目指すようになる[13]。同時期に佐山が多忙になったことから藤原敏男のジム「藤原ジム」に預けられ、2010年半ば頃からはムエタイに強いジムに出稽古に行くようになる[13]

2010年を区切りにムエタイ一本で活動していくことを決意し、2011年4月にタイに遠征する[14]。タイでタイトルマッチに出場するも、14歳の選手ティーチャーに良いように遊ばれる形で敗北[14]。巧みにテクニックでポイントを稼ぐ試合を展開したティーチャーに感心し、「これこそが自分が求めていたものだ」と思うようになる[14]。2012年の半ばから藤原ジムと並行してウィラサクレックジムにも通うようになる[14]。同年6月にティーチャーと再戦して判定勝利し、タイの世界王座を2つ同時に獲得[14]。2013年より、正式にウィラサクレックジムに所属[14]。2015年までにWPMFとWMCのピン級王座、WBCムエタイ・インターナショナル・アトム級王座など、8つのタイトルを獲得[2][15][16]

2015年4月、西新橋にジム「Jaid Fitness Lab.」を妹とともに開設[17][18][19]。自身の蹴り技を生かして開発した「キクササイズ」というエクササイズを指導[17][18]。2016年1月17日にKrush台湾人選手のキル・ビーとキックボクシングルールで対戦し、判定負け[20]。2016年はムエタイをさらに学ぶために拠点をタイに移し、同年7月には出家を経験した[4]。9月25日にウィラサクレックフェアテックスが開催した『M-ONE 2016 3rd』で行われたWPMF世界ピン級王座決定戦でCOMACHIに判定勝利し、WPMF世界ピン級王座を再獲得[21]

2019年10月5日にONE Championshipが開催した選手育成&発掘大会『ONE WARRIOR SERIES』でスウェーデン人選手のサンドラ・ゴドヴィクと対戦し、判定負け[22]。2020年8月21日に開催された『ONE: NO SURRENDER III』でエストニア人選手のマリー・ルーメットと対戦し、判定負け[3]

戦績

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※出典[23][24]

勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× マリー・ルーメット 3R 判定0-3 ONE: NO SURRENDER III 2020年8月21日
× サンドラ・ゴドヴィク 3R 判定0-3 ONE WARRIOR SERIES 2019年10月5日
× COMACHI 3R 判定0-3 M-ONE 2018 FINAL 2018年10月21日
パヤーフォン・ローンリエンギィラーコラート 3R 判定0-1 M-ONE 2017 FINAL 2017年11月26日
ヨーディン・シットヨーディン 2R 1分09秒 TKO M-ONE 2017 2nd 2017年9月18日
× 平岡琴 3R 判定 Krush.76 2017年5月28日
サーオマンコン・ポーラマイパカッ 3R 判定3-0 M-ONE 2017 1st 2017年3月20日
アンアン・シットチャンシーン 1R 1分35秒 TKO M-ONE 2016 FINAL 2016年11月23日
COMACHI 3R 判定3-0 M-ONE 2016 3rd
【WPMF世界女子ピン級王座決戦】
2016年9月25日
MARI 3R 判定3-0 M-ONE 2016 vol.2 2016年6月19日
× 伊藤紗弥 5R 判定0-2 M-ONE
【WPMF世界女子ピン級タイトルマッチ】
2016年3月21日
× キル・ビー 3R 判定0-3 Krush.62 2016年1月17日
× 伊藤紗弥 5R 判定0-3 WSR SUK WEERASAKRECK X
【WPMF世界女子ピン級タイトルマッチ】
2015年9月27日
× プンサイアーム 判定 タイ国王妃誕生日記念興行 2015年8月11日
ノーンケーキ・ローンリアンギラーコーンケン 5R 判定 SUK WEERASAKRECK IX 2015年6月14日
ノンパウ・ポーピータックチャイ 4R TKO WPMF JAPAN×REBELS SUK WEERASAKRECK FAIRTEX 2015年3月22日
ムアントンギュー・ソーヘンジャルン 3R TKO SUK WEERASAKRECK VIII 2014年11月9日
ペッタンヤー・モークルンテープトンブリー 4R TKO Suk WEERASAKRECK VII
【WMC世界女子ピン級タイトルマッチ】
2014年9月21日
ファーチャングライ・ソー・サコントン 5R 判定 SUEK FAIRTEX WBC MUAYTHAI
【WBCムエタイ・インターナショナル女子アトム級タイトルマッチ】
2014年7月26日
ホーンンカオ・ソーサーヤン 5R 判定 SUK WEERASAKRECK VI 2014年6月15日
ポーゲーオ・トーニョムスッ 2R TKO SUK WEERASAKRECK V Part.2 2014年3月30日
ペッワリー・モー・クルンテープトンブリー 1R TKO SUK WEERASAKRECK IV Part.2 2013年11月17日
× テップサー・ソーティップジャルン 5R 判定 タイ・シンブリー県チャイナート・ワットソンサワン
【WPMF世界女子ピン級タイトルマッチ】
2013年10月23日
テップサー・ソーティップジャルン 5R 判定 SUK WEERASAKRECK III Part.2
【WPMF世界女子ピン級タイトルマッチ】
2013年9月15日
× ヨージンシット・ムエサヤーム 5R 判定 SUK WEERASAKRECK Ⅱ Part.1
【WPMF世界女子ミニフライ級暫定タイトルマッチ】
2013年6月16日
ソイッシ・ポルチェッタ 5R ドロー BOM I~The Battle of Muaythai~ 2013年4月14日
ヨージンシット・ムエサヤーム 5R ドロー アユタヤ特設会場
【WPMF105ポンド暫定タイトルマッチ】
2013年3月17日
クリスティ 3R TKO プーケット・パトンスタジアム
【パトーン・スタジアム世界女子フライ級タイトルマッチ】
2013年2月14日
ベッナファー 2R KO シンブリ特設会場 2012年12月7日
× ちはる 5R 判定 Sutt Yod Muaythai vol.4
【WPMF世界女子ピン級タイトルマッチ】
2012年11月11日
ジャウパチャラ・モータサナイ 4R KO Sutt Yod Muaythai vol.3 2012年9月9日
ティーチャー・ゴー.アディソン 5R 判定 Sutt Yod Muaythai vol.2
【WMC&WPMF世界女子ミニフライ級ダブルタイトルマッチ】
2012年6月24日
百花 3R 判定 REBELS.11 2012年4月15日
飯田なお 5R 判定 REBELS.10
【WPMF日本女子アトム級タイトルマッチ】
2012年1月22日
紅絹 4R 判定 2011藤原祭~冬の陣~ 2011年12月22日
× ちはる 5R 判定 2011藤原祭り~夏の陣~
【WPMF世界女子ピン級王座決定戦】
2011年8月28日
ミンマッ・シットノムーイ 4R KO がんばろうニッポン!RAORAK MUAY vol,2
【WPMF世界女子ピン級王座決定トーナメント準決勝】
2011年6月12日
× ティーチャー・ゴー.アディソン 5R 判定 ランシット・インターナショナルスタジアム
【WMC世界ピン級王座決定戦】
2011年4月12日
山田純琴 5R終了 判定3-0 REBELS.6
【WPMF日本女子アトム級王座決定戦】
2011年1月23日
× 山田真子 2分5R終了 判定0-3 J-GIRLS 女祭り 2010 〜戦う女は美しい〜
【J-GIRLSアトム級タイトルマッチ】
2010年12月12日
坂本柚佳里 2分3R+延長R終了 判定3-0 J-GIRLS Catch The stone〜10 2010年9月20日
渡辺久江 2分5R終了 判定1-1 REBELS.3
【WPMF日本女子ミニフライ級王者決定戦】
2010年7月19日
ノンプア・ルークピアリー 2分3R終了 判定3-0 J-GIRLS Catch The stone〜8 2010年5月30日
山田純琴 2分3R終了 判定2-0 J-GIRLS Final Stage 2009
【J-GIRLS初代アトム級王座決定トーナメント 決勝】
2009年12月20日
Mai 2分3R終了 判定2-1 J-GIRLS Catch The stone〜4
【J-GIRLS初代アトム級王座決定トーナメント 準決勝】
2009年9月27日
丸中雅恵 2分3R終了 判定3-0 J-GIRLS Catch The stone〜4
【J-GIRLS初代アトム級王座決定トーナメント 1回戦】
2009年9月27日
× 山田純琴 2分3R終了 判定0-3 J-GIRLS Champion Festival 2009 2009年7月26日
× 美保 2分3R終了 判定0-3 J-GIRLS Catch The stone〜3 2009年5月31日
× 神村江里加 2分3R終了 判定0-3 J-GIRLS Catch The stone〜2
【J-GIRLSミニフライ級次期王座挑戦者決定トーナメント 決勝】
2009年4月5日
まゆみ 2分3R+延長R終了 判定3-0 J-GIRLS Catch The stone〜1
【J-GIRLSミニフライ級次期王座挑戦者決定トーナメント 準決勝】
2009年1月18日
奥村ユカ 2分3R終了 判定3-0 J-GIRLS Final Stage 2008
【J-GIRLSミニフライ級次期王座挑戦者決定トーナメント リザーブマッチ】
2008年11月9日
美保 2分3R終了 判定1-1 J-GIRLS Summer Kick Carnival 2008年7月21日
× まゆみ 2分3R終了 判定0-3 J-GIRLS World Queen Tournament 2008 決勝戦
【J-GIRLSミニフライ級次期王座挑戦者決定トーナメント 2回戦】
2008年5月25日
Mai 2分3R終了 判定3-0 J-GIRLS World Queen Tournament 2008 開幕戦
【J-GIRLSミニフライ級次期王座挑戦者決定トーナメント 1回戦】
2008年3月2日
× ちはる 2分3R終了 判定0-3 Fujiwara Festival 〜藤原祭り2007〜
【オープニングファイト】
2007年12月7日
倉光智子 2分3R終了 判定3-0 CUB☆KICK'S-8
【オープニングファイト】
2007年10月6日

獲得タイトル

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  • WMC(世界ムエタイ評議会)世界ミニフライ級チャンピオン(2012.06.24)
  • WPMF(世界プロムエタイ連盟)世界ミニフライ級チャンピオン(2012.06.24)
  • WPMF(世界プロムエタイ連盟)日本アトム級チャンピオン(2011.01.23)
  • J-GIRLS 初代アトム級チャンピオン(2009.12.20)

脚注

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  1. ^ 2014.1.11 OA 「出演者:宮内彩香」 TOKYO BRANDNEW DAYS”. BSテレ東. 2026年2月22日閲覧。
  2. ^ a b c d 高崎, p.6
  3. ^ a b 【ONE】クラップダムがセンマニーを豪快KO、ピンカがMMAデビュー熱闘も判定負け、Little Tigerが東欧美女に完敗”. ゴング格闘技 - GONKAKU. 2026年2月22日閲覧。
  4. ^ a b c d Kee, Lihui (2020年8月17日). “【8/21大会】日本女子初立ち技参戦、Little Tigerのこれまで”. ONE Championship. 2026年2月22日閲覧。
  5. ^ a b 高崎, pp.8-9
  6. ^ 今回のゲストは・・・ ムエタイの世界チャンピオン・宮内彩香さん 中野浩一のフリートーク”. TBS RADIO 954 kHz. 2026年2月22日閲覧。
  7. ^ a b c 高崎, pp.10-11
  8. ^ Japan's 'Little Tiger' treads samurai path to Muay Thai fame” (英語). Yahoo News (2016年8月4日). 2026年2月22日閲覧。
  9. ^ 宮内 彩香|ムエタイ世界タイトルを6冠も獲得したスゴい人! | 日刊スゴい人!”. 2026年2月22日閲覧。
  10. ^ [J-GIRLS] 3.2 ディファ:グレイシャア・林田が準決勝へ BoutReview 2008年3月3日
  11. ^ a b 高崎, pp.12-13
  12. ^ a b c d e f g 高崎, pp.16-17
  13. ^ a b c 高崎, p.18
  14. ^ a b c d e f 高崎, p.20
  15. ^ Yahoo Japan. “【ムエタイ】Little TigerがWBCムエタイ・インターナショナル王座奪取”. 2014年8月9日閲覧。
  16. ^ 【レベルス】渡部太基と闘魔が初代王座に就く!飯田なおプロ2連勝、立嶋篤史は敗れる 格闘技ウェブマガジンGBR 2011年1月23日
  17. ^ a b 高崎, p.26
  18. ^ a b ローキック・ハイリターン!”. 電通報. 2026年2月22日閲覧。
  19. ^ 西新橋に女性専用フィットネスジム、ムエタイ現役世界チャンプが直接指導”. 新橋経済新聞. 2026年2月22日閲覧。
  20. ^ 【Krush】渡部が牧平との再戦制し、悲願の王座獲得”. eFight (2016年1月17日). 2026年2月21日閲覧。
  21. ^ 【M-ONE】K-1から凱旋したゴンナパーがKO圧勝”. eFight (2016年9月25日). 2026年2月21日閲覧。
  22. ^ 【ONE】工藤諒司、内藤頌貴が判定勝ち! 鈴木祐子が一本勝ち=「ONE Warrior Series: 日本vs.世界」”. ゴング格闘技 - GONKAKU. 2026年2月22日閲覧。
  23. ^ 高崎, pp.30-31
  24. ^ Little Tiger”. eFight (2012年10月31日). 2026年2月22日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 高崎計三『蹴りたがる女子』実業之日本社、2015年7月27日。ISBN 978-4-408-45564-8 

関連項目

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外部リンク

[編集]
前王者
N/A
初代J-GIRLSアトム級王者

2009年12月20日 - 2010年12月12日

次王者
山田真子
前王者
N/A
初代WPMF日本女子アトム級王者

2011年1月23日 - 現在

次王者
N/A